「気温と衣服の調合」~おしゃれ暦vol.69師走
『ナチュリラ』本誌でも、季節ごとのリアルクローズとそのおしゃれな着こなし方を提案してくださっている人気セレクトショップ「アナベル」。店主の伊佐さんによる、季節のおしゃれエッセイ・第69回目です。あっという間に“師も走る”師走! 普段ならそろそろ冬物のコートが大活躍の時季ですが、今年はジェットコースターみたいな気温の変化でアウター選びに本当に迷います。さて、伊佐さんの「気温と衣服の調合」のコツとは??
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photo:川本浩太 text:伊佐洋平 model:伊佐奈々
店の大きな窓から外を覗いていると、
明らかにミツバチと思える一匹が、
窓際のクリスマスの飾りに何度も飛びつこうとしては
窓ガラスに阻まれ、数分にわたって同じ動きを繰り返している。
「あなた冬眠は?」って聞きたくなるような時季ではあるが、
あまりの温かさに、少しおかしくなってしまったのか。
人も同じである。
春かと思うほどポカポカした日が続いたかと思うと、
雪が降りそうなほど冷える日がある。
もう、こういう不安定な気候が今の地球なのだと思うしかない。
とはいえ、冬は冬。コートなしで済むはずもない。
暖冬なりの薄くて軽い冬を楽しもう。
電車で脱いで手に持っても軽い、前を開けてもかっこいいコート。
色合いも柔らかくしたい。
インナーは肌触りのいい軽めのニット。
カバンに巻き物を忍ばせておけば、これで十分だろう。
日中の活動が多い妻などは、コートなしで、
大きめショールで過ごしている日もチラホラあるみたい。
昔より天気の移り変わりが情報として得やすい今、
毎朝、自分の活動時間に合わせて必ず天気予報をチェックする。
なになに、、最高気温17度、帰宅時の気温は、、10度。
薄手のセーターに、帰りはウールのコートがあれば大丈夫か。
あ、今日は自転車だから巻き物と手袋も持っていこう。
段々と、気温と衣服の調合がうまくなる。
案の定、帰りは風も冷たくなり、
地下鉄から地上に出たとたん、巻き物なしでは耐えられない。
そうか、、自転車か。
歩いてくればよかったか、などと後悔するほど。
本日の完全防寒。
コートは上まできっちりとボタンを留める。
垂らしていた巻き物はくるりと回す。
隠していたお気に入りの手袋、ついに登場。
10度ならこれで自転車に乗っても寒くない。
毎日の気温と衣服の調合は、体感を記憶することで上手くなる。
家に着くと、玄関に何か貼ってあるのが見える。
サンタさんへ
ぼくは、○○と○○と○○がほしいです。
○○は、よやくしないといけません。
いさ○○より
サンタさんへの手紙が貼ってある。
翌朝からの息子の心配事は、サンタさんが欲しいものの予約の仕方がちゃんとわかるかどうか。
いつもより少し暖かいようだけど、今はそんな季節。
コート:Honnete ¥43,000+tax
パンツ:ARTEPOVERA ¥15,800+tax
セーター:evam eva ¥21,000+tax
バッグ:gasagrue ¥18,000+tax
ストール:¥9,000+tax
手袋:susuri ¥18,000+tax
靴:R.U. Anon ¥46,000+tax
東急田園都市線たまプラーザ駅から徒歩5分
℡045-482-4026
営業時間:11:00~20:00 水曜定休
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