便利すぎる“全天候型”スニーカー 「ムーンスター」のオールウェザー
名作と呼ばれる映画には、必ずといっていいほど実力派の脇役が存在するもの。それは、おしゃれも一緒です。一見何気ないのに、実は丹念にこだわって作られたアイテムたちは、主役を引き立てるための十分な腕前を持ち合わせています。この連載では、そんな“おしゃれの名脇役”にスポットライトを当て、王道のものから隠れた逸品まで、幅広くリポートしていきます。
photo:花田 梢 text:三宅桃子
梅雨入りした地域もあるこの季節。「雨の日に便利でおしゃれに使えるもの、何かありますかね……?」と編集室で話をしている中で一致したのが、キャンバス地にぐるっとラバーを貼り合わせた「ムーンスター」の“オールウェザー”です。
「ムーンスター」オールウェザー 各 ¥14,000
※以下、商品の価格は2016年5月現在のもので、表示は税抜です。
5月某日、午前10時。取材班がムーンスター本社へ着いたころは、どんよりとした曇り空。予報によると、お昼過ぎからは雨のマークが。プレスルームへ案内してくださったマーチャンダイザーの江藤正剛さんの足元を何気なく見ると、やっぱり!
「ムーンスター社員の『あるある』なんですよ。雨が降りそうな日には、“オールウェザー”が、かぶりがちっていう」
さっそく、説得力のあるネタをいただきました。
“オールウェザー”は、2014年秋冬にストリートブランド「ステューシー リヴィン」とのコラボレーションから誕生し、「ムーンスター」オリジナルとしてスタートしたのは2015年春夏。『こんな雨の日用スニーカーが欲しかった!』というユーザーの多さを証明するかのように人気を博し、発売当初は売り切れ続出で、生産が追いつかなかったほどだったのだそう。
ヒットの理由は、全天候型でありながら仰々しくないルックスに仕上がっていること。雨の日でも、スニーカーの延長のように履けるというのが一番の魅力です。
このラバーの貼り合わせ、実は熟練の職人さんの手作業によるもの。特に屈曲部分は、手でギュッギュッと押さえながらでないと隙間ができてしまうのだとか。4層のラバーによる補強で、はがれにくさもお墨付き。地面からの雨水の跳ね返りテストと試作を繰り返し、このゴムの高さに決定しました。
シューレースも、ぬかりなく防水仕様。蝋引きを施しているので、雨水をはじいてくれます。
ソールにもこだわっていますよ、と江藤さん。
「滑りにくさを追求したゴムの配合も自社工場で行っています」
そう、ムーンスターの靴は、すべて福岡県久留米市の工場で作られていることでも有名。その「MADE IN KURUME」の誇りは、中敷きとかかとにしっかりと刻印されています。
もちろん、足の形にフィットして包み込まれるような履き心地を実現したムーンスター独自のロール底も使用。歩きやすさも抜群です。
“オールウェザー”より一段階ライトな雨対策がしたいという人には、こちらのローカットを。
「ムーンスター」ローバスケット C 各 ¥9,800
生地の耐久性とゴムの接着強度が高まるパラヴァルコートを施した一足。多少の水ならはじいてくれるというのもうれしいところです。
「現在の“オールウェザー”のサイズ展開は23~28㎝なのですが、思った以上に女性からの支持があったので、22㎝を作ることも検討中です」と江藤さん。日常使いのほか、これからの季節は音楽フェスやバーベキューなどのアウトドアシーンでも活躍してくれそう。おしゃれに履ける雨靴は、140年以上にわたって靴を作り続けている「ムーンスター」にまかせて正解です。
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