北欧「アラビア」の永遠のスタンダード「KILTA(キルタ)」シリーズ
~halutaの北欧アイテムvol.21~
みなさん、心ゆらいでませんか?
今日は、北欧雑貨好きのみなさんにとって「憧れのスタンダード」とも言える、「アラビア」のキルタプレートをご紹介しますね。
まずはみなさん、今も発売されている「イッタラ」のティーマのことは、ご存知かと思います。シンプルの極みとも言える美しさを誇る、北欧を代表する定番ブランドの食器シリーズとして、誰もが認める存在です。
そのティーマは、以前「アラビア」というブランド名だったことも、北欧好きの方ならきっとご存知のことでしょう。1873年に創業した、歴史ある陶磁器メーカーとして名を馳せたのち、2004年に「イッタラ」が買収しました。(なので余談ですが、同じティーマシリーズでも「アラビア」のロゴが入っていると、ヴィンテージとしての価値がぐっと上がります)。
前置きが長くなりましたが、キルタはそのティーマの、さらに原型となったデザインだと言われています。
大きく異なるのは、ティーマが磁器製であるのに対し、土で作られた陶器製であること。ひとつひとつが微妙に異なる、ちょっといびつなかたち。ティーマにはない手仕事の温かみが、しかと宿ってします。
また「KILTA GLAZE」と呼ばれる、独特の釉薬が使われています。器をしっかりと保護する艶やかさはありながらも、キンと尖ったところがなく、柔らかく、奥行きのある表情が印象的です。
デザインをしたのはやはりこの方、フィンランドの巨匠、カイ・フランクさんです。
1911年、フィンランドのヴィープリで生まれ、首都ヘルシンキの美術工芸大学を卒業後、1945年に「アラビア社」のデザイナーとなり、50年には同社のアートディレクターに就任します。世界各国で数多くの賞を受賞し、作品の多くはヌータヤルヴィ・ガラス美術館に収蔵されています。
彼は自分の名を知らしめることには興味を示さず、ただ社会に美しく優れた工業製品を普及させることに技術と心を注いでいました。色とかたちの調和に基づいた「無駄がなく、機能的で、その場にふさわしい」をモットーとした実用品をあまたデザインしてきたことにより、ついには「フィンランドデザイン界の良心」と呼ばれるまでになりました(すばらしい!)
何をのせるかは、もはや言うまでもありません。「なんでも」です。カレーでも、パスタでも、サラダでも、デザートでも、煮物でも、ステーキでも、野菜炒めでも! とくに縁の立ち上がりは、“最後のひと口”をスプーンにすくうとき、「これでこのかたちなのか!」と、感動すら覚えることでしょう。
感動してますか?
主にデンマークから仕入れたヴィンテージの北欧家具、雑貨を扱う。「今日のひとしな」コラム執筆は、ウェブブック「haluta365」編集長・山村光春さん。
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