「今日のひとしな」6月の担当は金沢「niguramu(ニグラム)」
人気ショップの店主さんたちに、月替わりでコラムを書いていただいている名物デイリー連載「今日のひとしな」。5月担当の「haluta(ハルタ)」山村光春さんのコラム、いかがでしたか? 北欧家具・雑貨の“ザ・スタンダード”を毎日1つずつ学べる、贅沢なコラムでしたね~。
さてさて、明日から1か月間、この連載を担当していただくのは、北陸新幹線開通の熱気も冷めやらぬ金沢にある「niguramu(ニグラム)」の辻 喜代司さんと宮嶋ヒロコさん。おふたりの目線でセレクトされた、ピリッと硬派なラインナップをお届けする予定です! お楽しみに~。
今日はコラムスタートより一足先に、金沢のお店をご紹介しますね。
「niguramu ~BRANCH Shop~」は、金沢21世紀美術館から徒歩10分ほどの静かな通り沿いに佇む、築60年以上の民家を改築したお店。
凛とした空気で満たされた静かな店内には、日本各地から買いつけた日用品、雑貨、器、アクセサリーなどが並びます。
店主の辻さんが、地元の富山県高岡に最初の店を構えたのは2000年。スタート時は、実家の鉄工所で職人をしながら、好きなものを細々と集めて販売していたそう。ほどなくオンラインショップを立ち上げ、2014年、金沢にこの店をオープンしました。
そう! なんと辻さんは元・鉄工職人。店内の階段も飾り棚も、ほとんど自作なのです。お店に遊びに行ったら商品だけでなく、武骨なのになぜかしなやかな雰囲気を持つアイアン作品の数々も必見ですよ。
この階段をあがると、2階も素敵。1時間以上かけて、この空間とセレクトアイテムをじっくり堪能するお客様も多いというのもうなずけます。
ちなみにこの内装は、オンラインショップ用の写真撮影のスタジオとしても使えるようにとデザインされたもの。商品写真の中では、食卓やデスクまわりなど日常の風景を伝える必要があります。だからこそクールな中にも、ほっこりと落ち着く雰囲気が漂っているのでしょう。運がよければ(?)、お店の片隅で商品撮影に悪戦苦闘している辻さんに出会えるかもしれませんよ。
観光客の多い土地柄、お店にはいろいろな年代のお客様が訪れます。真摯なまなざしで選び抜かれたアイテムたちは、年代、性別にかかわらず心を打つのかもしれません。
可能な限り、作家さんやメーカーと直接やりとりをして仕入れているという辻さん。それは、オープンしてまもなくのある出来事がきっかけでした。大手の問屋さんを通じて仕入れた際、発送前に商品の不具合に気づき、すぐに問い合わせをしたところ「まあ、そんなもんですよ」と、なんとも心ない返答……。お客様との信頼関係にもかかわる重要なことであるにも関わらず、あまりに温度差のある対応を受け、取引をストップした、ということがあったそうです。それからは、作家さん、窯元、メーカーと直接やりとりをして、「これは自分の家に欲しい」と心から思ったものだけを扱っています。
だから「niguramu」には、他のお店では手に入らないという貴重なものもちらほら。フライングでご紹介しちゃいますが、連載2日目でご紹介する予定の「型九谷」は、図柄が特徴的な九谷焼なのに、あえて絵付けがされていない真っ白なお皿たち。ここだけの話、他のどこにも売ってません!
ね、ワクワクしてきたでしょう? 詳細はあさってのコラムにて! 明日からの連載、楽しみしていてくださいね~。
日本各地から日用品、雑貨、器、アクセサリーをセレクト。連載コラムの執筆は、店主の辻 喜代司さんと宮嶋ヒロコさん。
石川県金沢市高岡町18-13
営業時間:11:00~19:00
定休日:木曜
TEL:076-255-2695
https://www.niguramu.jp
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