名古屋編 vol.4 アジサイであふれる花屋さん「PEU・CONNU」 ~フリー編集者 こんどうみきさん
地元おしゃれさんが自分の住む街の、とっておきのお店を案内してくれる連載「地元のおしゃれさんが案内する小さな旅」企画。中部地方の方、お待たせしました! 6月は名古屋編です。ナビゲーターは、名古屋を拠点にフリーの編集者として活動し、リトルプレスの発行人でもある、こんどうみきさん。秘密にしておきたい穴場店や、この季節ならではのおすすめ店などを4回にわたってご紹介。名古屋を存分に楽しめる素敵なお店ばかりですよ~。
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photo&text:こんどうみき
連載最後は、梅雨どきにおすすめのお店をご案内します。にぎやかな大須商店街から少し外れた路地に佇む、こんもりと緑で覆われた一軒家。ここは、私が名古屋でいちばんお気に入りの花屋さん「PEU・CONNU(プーコニュ)」です。(ちなみに撮影したのは少し前の季節。今はさらに緑がみずみずしいですよ)
10年以上前から、贈りものや記念日などに度々アレンジをお願いしているのですが、毎回必ず「わぁ!」と感嘆の声を上げてしまう、オーナー・下野夫妻のセンスが大好きです。もちろん、贈った相手からも大好評。結婚パーティーの装花やブーケも依頼しました。特別な日に限らず、自分用に小さな鉢植えをひとつだけ買うことも。
ちなみに店名は、フランス語で「穴場」だそう。ヨーロッパの蚤の市などで見つけてくるというブロカントも扱っています。
アプローチからもうたまらない雰囲気! お庭の小径をゆっくり歩いて、サンルームのような空間へ向かうその道すがらですでに心が洗われる気がします。まさに都会のオアシス的存在です。
とりわけ梅雨どきにおすすめの理由は、お店がアジサイでいっぱいになるから! ほかのお花屋さんでは見かけないような珍しい品種も並び、とにかく様々な色や種類のアジサイがあふれます。私にとってこのお店がいちばん魅力的に映る季節かも。ちなみに、次に好きなのはクリスマスシーズン。ブルーベリー、ジューンベリー、ブラックベリーなどベリー類もかわいらしく実る時季で、スモークツリーやサンキライなども気になります。
植物に混じって並ぶブロカントもほとんどが購入可能で、花器としてアレンジに利用してもらうこともできますよ。アンティークな雰囲気が増して素敵だし、お花が終わってもブロカントが残るので、古いもの好きな方へ贈ると喜ばれます。
アンティークのトランクに詰められた、土がなくても育つチランジア。無造作な感じのディスプレイにぐっときます。
奥のスペースにはそのときどきの切り花があふれ、心地いい香りに包まれます。この日はバラやラナンキュラスがいっぱいで、ロマンティックな雰囲気にうっとり……。
2000年に夫婦二人三脚でスタートし、少しずつ規模を広げながら、古い民家を改装した現店舗へ。「特に用がなくても、気軽に訪れてもらえる花屋を目指しています。気負うことなく、日常で気軽に花やグリーンを楽しんでもらいたいですね」と下野夫妻。数名のスタッフを抱える今も、週3日の仕入れには必ず二人で出かけるそう。ウェディングに教室にと大忙しなのに、小さな小さな店舗の頃と変わらない心意気が、魅力的で在り続ける秘訣なのかな、なんて思ったり。
ナチュラルなアレンジを撮らせていただきました。ホウロウの器に、ラナンキュラス、アジサイ、ゼラニウム、スカビオサ、クリスマスローズ、スズランなど。アネモネの差し色がきいてます。
訪れるたび乙女心をくすぐられ、花とグリーンに囲まれた暮らしを実践したくなる場所。今年に入ってガーデニング部門「GUSH de JARDINIER(ガシュ ドゥ ジャルディニエ)」もスタートして、ますます頼れる存在に。この先もずっとお世話になり続けたい、日常に溶け込んだ花屋さんです。
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