Home>おいしいもの>コクのある美味しい出汁を　「やまくに」のいりこ

コクのある美味しい出汁を　「やまくに」のいりこ

今日のひとしな

2019.11.13

～ BENTO（ベント）より vol.13 ～

香川県・観音寺市にある、「やまくに」。瀬戸内の最上質のいりこ・ちりめんをひとつひとつ昔ながらの手作業で手掛けています。この辺りは、琴弾公園の山頂展望台から見える、銭形砂絵「寛永通宝」が有名です。その砂絵の遠く先に見えるのが、伊吹島。昔から片口いわし漁が盛んな島です。

日本の様々な場所で漁れる片口イワシですが、「どうして伊吹島のものがいいのか？」と思い、「いりこ」のおっちゃんに聞いたことがあります。その時に、「瀬戸内の中でも伊吹島のあたりは波が穏やかで、骨や身が柔らかい片口イワシが育つ。そうやって育ったいりこからはには水が浸透しやすくて、出汁の出がいいのだよ」と、教えて頂きました。

いりこの出汁って、そのまま何もせずにお水に入れてとる方も多いかと思うのですが、ひと手間加えると、全く違う、コクのある美味しい出汁がとれるんですよ。

頭をとって割って、エラをとる。
体も半分に割って、腑をとる。
両方をフライパンで乾煎りする。
その乾煎りしたものを水にしばらく浸すと……出来上がりです。

ただ、どんないりこでもいいかというと、それもまた違うんです。スーパーに並んでいるいりこを見ると、ほぼほぼ黄色く変色していませんか？それは、腹が割れてそこから酸化が始まっている証拠です。実は身も薄い方がいいそうです。「丸い方が美味しそう」って普通は思ってしまいますよね。また、上の写真のように口を大きく開けているいりこも、よいいりこだそうですよ。