ほっとする和食のしっかり朝ごはん
「うつわ ぬくもり」平出 杏さん vol.2
こんにちは。群馬県高崎市の器屋「うつわ ぬくもり」の店主、平出 杏と申します。
2020年4月の1ヶ月間「器店主の朝ごはん」を担当しております。
2回目は、ほっとする和食のしっかり朝ごはん。
撮影や打ち合わせなどの外出時以外は、ほぼ自炊している我が家。
普段の一食目は目玉焼きにウインナーなど、なるべく時間をかけずにいただくことが多いですが、
たまのゆっくりできる休日には、ちゃんとした朝ごはんが食べたくなります。
今回は、そんな理想の和食の朝ごはん。
夫婦ともども白米が大好きで炊飯器をいろいろ試したところ、
炊飯と洗い物担当の夫いわく、結局行き着いたのは土鍋なのだそう。
春に初物がでたら、グリーンピースご飯に。
飯碗は、お気に入りの長野さんの粉引。小ぶりで軽く、ご飯が美味しく見えます。
お米は、長らく実家が新潟の農家さんから直接購入しているものをお裾分けしてもらっていて、
自宅精米のときに出るぬかで、自家製のぬか漬けをつくるのも楽しみの一つ。
かつては壺を使ったこともありましたが、
温かい時期は冷蔵しておくと失敗がないので、
近頃はお手軽にホーローのタッパーを使っています。
新米の時期は、この漬物と炊きたてご飯だけでおかわりできてしまいます。
加えて、常備菜として母が作ってくれる自家製の梅干しやらっきょう、たくわん。
毎年、梅やらっきょう、生姜、大根などの初物が出る度に
一年分を漬けてくれるのでとても助かります。
小鉢は、この家をリノベーションする前に元々住んでいた祖父母たちから譲り受けたものがほとんど。
血は争えないもので、各地で集めていた陶磁器や、祖母が蔵元の出で残していたものなど、
食器棚には色んな形や染付の鉢や小鉢、ぐいのみが沢山あります。
食卓では、それらの器と作家さんの器のコラボを楽しませてもらっています。
菜の花のおひたし。
春は山菜や筍、木の芽など季節の食材からパワーをいただけるのも和食の良いところ。
そんな和食には、やはり焼き物がお似合い。
なかでも工藤さんの粉引は、日常の食卓に馴染むために出番が多くなります。
手前が黄粉引平片口で、奥が輪花小鉢。
きんぴらごぼうとひじきの煮物もお料理上手な母が度々差し入れしてくれる副菜です。
はまぐりのお吸い物には漆器。
窪田さんのお椀は、何気ない汁物や副菜をちょっぴり上品に魅せてくれるのが嬉しい。
漆器は意外とお手入れいらずで日常使いしやすいので、
年単位で一つずつ気に入ったものを増やしたり、ここぞというときの贈り物に利用しています。
主菜には、焼鮭に添えた昆布と大根おろし、小ネギ入りの卵焼き。
それと挟み厚揚げとたらの芽の煮びたし。
自己紹介でちらっとお話したように
47都道府県を巡ったことのあるほど国内旅行が好きなのですが、
特に旅館でいただく朝ごはんは、盛り付けなどがとても参考になります。
本日登場した器たちです。
●飯、汁
・土鍋:萬古焼
・グリーンピースご飯:長野大輔さん(ぬくもりでお取り扱いアリ)
・お吸い物:窪田直弘さん(〃)
●主菜
・焼鮭:高木浩二さん(ぬくもりでお取り扱いアリ)
・大根おろし:大谷焼
・卵焼:市岡泰さん(〃)
・挟み厚揚げとたらの芽の煮びたし:崇心さん(〃)
●副菜
・菜の花のおひたし、きんぴら:工藤和彦さん(ぬくもりでお取り扱いアリ)
・わか竹煮きぬさや添え:宮﨑順子さん
・ひじき:窪田直弘さん(〃)
・たくわんとらっきょう:山本教行さん
・梅干し、生しらす、もってのほかのおひたし、漬物:祖母から譲り受けた小鉢
・ぬか漬けのタッパー:野田琺瑯
並べた器を眺めているだけで幸福感。
1回目の洋に続き、2回目は和を選んでみましたが
いかがでしたでしょうか^^
撮影したあと、実食したのですが、満腹でしばらく動けませんでした。笑
あと2回もよろしくお願いします。
text :平出 杏
photo : quip Design 平出 杏、平出 修二
群馬県高崎市並榎町195-13
TEL:027-386-9070
営業時間:12:00~17:00
定休日:公式Webサイトの営業日カレンダーによる
https://www.nukumor.jp/
Instagram:@nukumor
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