頑張る受験生&ご家族へ #2編集するということ

【特集】「Z会進学教室」長野正毅先生の励ます力
2017.01.10

いよいよ受験シーズン到来! ということで今週1週間は「Z会進学教室」の長野正毅先生の応援メッセージをお届けしています。「Z会」といえば通信添削が有名ですが、生徒を直接指導する「教室」ができて、30年以上もの歴史があり、「暮らしとおしゃれの編集室」では、2015年に長野先生の書籍『励ます力』を発売しました。本日は、『励ます力』の中から、<習ったことが定着する人/しない人>その違いについての記事をお届けします。

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調子の悪い人は、
勉強についての編集が進んでいないのです。
あとで「人に話していない」
「面白かったことを『思い出として』作り出していない」
「授業終了とともに授業内容について一切考えない」
という状況なわけです。

 

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 AくんとBくんというよく似た男の子がいます。それぞれが(べつの機会に)Cさんという女の子と出かけました。デートというほどおおげさなものではありません。まず映画を見た。そのあとドーナツを食べて公園を散歩した。
 Aくんは翌日学校でそのことを友だちに話しました。友だちは興味を持っていろいろ質問してきます。「その子、かわいいの?」「公園を歩きながら何の話をした?」「映画は面白かったかい?」当然、あれこれ説明します。

 一方のBくんはだれにも話しませんでした。とくに振り返ることもありません。
 この場合、AくんはCさんのことを好きになる可能性がありますが、BくんがCさんを好きになる可能性はきわめて低いと思われます。よく「特定の人のことを他人に話しているとだんだん好きになる」と言いますが、話すことによって対象の相手についてさまざまな編集が進むからです。
 色が白かったとか髪の毛がきれいだったとかドーナツをこぼして恥ずかしそうだったとかーーときにはどうでもいいことでさえ好ましく思えたりする。

 そうやって無限に組み替えていくうちにどんどん好きになることもあります。自己愛の強い人間は恋愛にも陥りやすいのですが、年がら年中「彼女(彼)の目に自分はどう映っただろう?」と考えているうちに勝手に編集が進むのですね。で、何でもなかった相手が気になって気になって仕方がなくなったりする。
 勉強についても同じことが言えます。同じ空間で同じ先生から同じテキストで習っているのに、どうしてできる人とできない人がいるのか?

 頭のよさ? それは相当難しいことをやる段階になってからの話であって、基本を学んでいるうちはほとんど関係ないですよ。たとえば国語で言えば動詞や形容詞の学習に、頭のいい悪いもないものです。それなのにものすごく差がついてくる。
 調子の悪い人は、勉強について編集が進んでいないのです。あとで「人に話していない」「面白かったことを『思い出として』作り出していない」「授業終了とともに授業内容について一切考えない」という状態なわけです。

 一方で、それこそテキストやノートを見返して音読までしている人もいる。「こんなのやったんだよ」とか「こういうの知ってる?」とか、おうちの方とも話している。
 私たちが「復習しなさい」と繰り返し言うのはこういうことなのです。もう少し軽く表現すれば、編集を進めなさいということです。習ったことを面白かったと振り返る余裕。その行為によって、習ったことが習った時点とは違った意味を持ち出してくるのです。スポーツでも何でも同じですね。

 

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教室では1日平均1通の手紙を書くという長野先生。「保護者の方や昔の生徒からいただくことも多いですね。手書きというのがいいのです」

 

書籍『励ます力』より
photo:キッチンミノル

 

#1 勉強の最終目標は人間を鍛えること

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