何歳になっても「生きがい」は見つかる! 思いどおりの未来を手に入れる方法【大谷翔平も学んだ天風哲学】
いま再注目の思想家・中村天風をご存知ですか? 大谷翔平選手の心の土台を築いたといわれるほか、美容本がヒットした女優さんや、誰もが知る人気作家さんも天風先生の本を愛読しているとか。経営者やエリートの「成功哲学」として知られた思想がいま、「幸せの法則」として女性の間でも静かなブームになっています。
そこで今週は、新刊『中村天風 人生の「主人公」になる教え』の中から、私たちがつまずきがちな悩みや迷いを解決する教えを5日間にわたりご紹介。だれにも振り回されず、自分らしく生きるヒントがきっと見つかるはずです。
何歳になっても
「理想を持とう」
生きがいを見つけられないまま、なんとなく毎日を過ごしている人は多いのではないでしょうか?
明治生まれの思想家・中村天風(以下・天風先生)は、そんな生き方を「惰性的な生き方」と呼びます。惰性的な生き方をしていると、苦しみや悲しみを引き寄せてしまうそうです。ですから、何歳になっても「理想を持とう」と呼びかけています。
理想とは、電車が走るレールのようなもの。レールがなければ、電車はどこに進んでいいかわかりませんよね。けれど、理想というレールがあれば、迷うことなく走ることができます。たとえゴールまでたどり着けなくても、迷わず走り続けることが人生を豊かにし、あなたの「生きがい」になります。
ですから、自分はどんな生き方をしたいのか、この機会に真剣に考えてみませんか? 実現しなくてもいいのです。理想を持つこと自体に価値があります。
そうはいっても、せっかくなら理想が現実になってほしいですよね。
天風先生は、そのためには2つのポイントがあるとアドバイスしています。
1
理想が実現した姿を
「映像」でイメージすること
2
そのときの自分の「気持ち」も
イメージすること
たとえば、「外国の海辺の町で暮らしたい」という理想があるとしたら、どこの国のどの町で、どんな景色が見えて、どんな家に住んで、どんなファッションに身を包み、誰と何を楽しんでいるのかなど、映画のワンシーンのような映像を「妄想」してみるのです。映像を思い浮かべると、具体的にイメージできます。
さらに、映像の中の自分はどんな気持ちになっているか、実際に体験しているかのように妄想を膨らませてみてください。女優になった気分で、役になりきってみましょう。ウキウキして、幸せな気持ちになってくるはずです。
「心の底から叶えたいこと」
を妄想して
続けているうちに、「理想はすでに実現している」という錯覚を覚えます。すると不思議なことに、現実まで理想に向かっていくようになります。なぜなら、心の奥深くに「理想というレール」が深く刻まれるため、あらゆる言動がその願いを実現させるための行為になるからです。
もちろん、すべての理想が実現するとは言えませんが、自分が「心の底から叶えたいこと」を妄想していると、案外叶うものですよ。
大切なことは、自分の本音に正直になること。心の底から願っていなければ、「妄想」もできないし、「行動」も変わらないからです。
年を重ねると、だんだん理想の生き方を追うことをあきらめてしまいがちです。でも、天風先生の教えには、時間切れはありません。
理想を持つこと自体が、私たちの生きがいになり、私たちの命を輝かせてくれるのです。
文/堀田孝之 イラスト/村山宇希
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Profile
堀田孝之
1984年生まれ。横浜国立大学中退。日本映画学校卒業。20代のほとんどを施設警備員として過ごす。その後、いくつかの出版社勤務を経て、ライター・編集者として独立。中村天風から直接教えを受けた「最後の弟子」合田周平氏の著書『晩節の励み』を編集したのを機に天風哲学に出会う。当初はその真髄を理解できなかったが、人生経験を積むにつれて傾倒していく。難解な天風哲学をわかりやすく紹介すべく、合田氏と共にまとめた『決定版 中村天風の教えがマンガで3時間でマスターできる本』(明日香出版社)がベストセラーに。著書に『こども天風哲学』(オレンジページ)、『気がつけば警備員になっていた。』(笠倉出版社)、共著に『時をかける貯金ゼロおじさん』(KADOKAWA)などがある。
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