自然由来のもので、自分だけの「緑のお薬箱」をつくる vol.3

からだ修行
2017.06.23

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こちらはアメリカのフラワーエッセンスメーカーの「FES」社の「ダンデライオンダイナモ」(西洋タンポポ)のマッサージオイル(写真のボトルは海外で購入したもので、日本で販売されているものとはラベルが違います)。お風呂上りに手にひらにのばして香りをしっかり吸いこんでから、首すじや肩甲骨など身体に塗っていきます。体調のくずれやすい冬と春には必ず使っているそう。一滴いただいて試させていただいたのですが、何とも「効きそう」な香り。オイルですが使用感はわりとサラリとしています。

「今は保湿効果とかスキンケアの一環としてとらえられていますが、昔の人は、オイルをお薬として使っていたんですよ。私は湿布みたいに、皮膚からしっかり浸透させるイメージで使っています」

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精油では、アメリカの精油会社「ヤング・リヴィング」社のオイルたちを活用しているそう。風邪予防に使っている「ティートゥリー」、万能オイルとして知られる「ラベンダー」、活力を与えてくれる「フランキンセンス」などなど。こちらのメーカーは徹底的に無農薬にこだわり、農場に隣接した蒸留所で収穫直後に植物の成分をあますことなく抽出、原液のまま塗布・飲用ができる高品質なオイルとして知られています。

ラベンダーのオイルを一滴いただき、手のひらで温めてしっかり香りをかぐと、何だか気持ちがおだやかになりつつ、頭の中はすっきりとしていきます。改めて「香り」というものの威力を実感します。

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こちらは「ヒーリングハーブス」社の「バッチ・フラワーレメディ(エッセンス)」。気持ちを落ち着けたいときに飲む「ファイブフラワー」ほか、疲れたときは「オリーブ」、心を浄化したいときは「クラブアップル」などを使い分けているそう。何だかそれぞれ、「秘密の小瓶」といった感じで、小さいのにものすごく頼れる存在に見えてきます。

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こちらは、中山さんに縁のあった土地、宮崎県・銀鏡のゆずを使った「太陽とゆずのコーディアル」と、出雲の植物を使った「月とカモミールのコーディアル」。「マヒナ・ファーマシー」のオリジナル商品です。「太陽」には活力を与えてくれる薬草を、「月」には古代から「女性の身体によい」とされている薬草をたっぷりと入れています。

「不調や冷えを感じたときに、ハーブを気軽に身体のケアに使ってほしいとの思いから、水やお湯で割るだけで飲める、コーディアルをつくりました。人の身体は、陰と陽の巡りとバランスで生かされています。それを象徴するように、月と太陽という名前に。私自身もいつも冷蔵庫に入れていて、身体のケアに使っています」

こうして伺っていると、西洋医学の薬というのは、発熱にはコレ、生理痛にはコレ、頭痛にはコレというふうに、現れた症状に対処するものですが、この「緑のお薬箱」のアイテムたちは身体を動かしている仕組みそのものに働きかける感じなので、私にも取り入れられそうなイメージです。

「季節で身体は変わりますし、性格や気質で緊張する臓器も人それぞれ。『緊張すると体のこのあたりに負担がかかりやすいんだな』とか、そういうことを自分なりに分かっていくようになり、それに対して自分に合うアイテムを揃えていくと、ひどくなる前に対処することができるんです」

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ハーブのさまざまなパワーについての解説を伺いつつ、中山さんが最後に話してくれたのは、こんなメッセージでした。

「現代は生活や情報のサイクルが早く、心身のバランスを健やかに保つのが本当に難しい時代です。そんな時代だからこそ、内なる自分とていねいに向かい合い、自然の声を聞くような『静かな時間』を持つことがとても大切になってくると思います。この場所は、ただハーブに関するアイテムを販売するだけでなく、そういう『静かな時間』を持つためのお手伝いができる場所になれれば……と思っています」。

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さて今回、生理痛に悩んでいた私が購入したのはこちら。「FES」社の「マグワートムーンマジック」というバス&ボディオイルと、「ヤング・リヴィング」社の「クラリセージ」のエッセンシャルオイルです。取材直後に迎えた生理では、ボディオイルのおかげか、つらさをあまり感じることがなくて、びっくり。エッセンシャルオイルは外での仕事の日に持ち歩き、電車の移動時などにふっと香りをかぐだけで、不調がすっと緩和されるようでした。

またこれとは別に、中山さんも愛用中の「エクレクティック」のハーブサプリメント「セントジョーンズワート」も購入。このサプリも私に合っていたようで、おかげで体力面・精神面ともにハードな仕事が続いたときにも、なんとか乗り切ることができました。

こうやって自分にとって「いい」と思える頼れるアイテムを、少しずつ揃えていくのは何だかとてもワクワクします。私だけの「緑のお薬箱」、まずはここからスタートです。

(ボディオイルや精油、サプリメントの使用の印象は、あくまで個人的な感想であることをご了承ください)

photo:砂原 文 text:田中のり子

マヒナ・ファーマシー

東京都世田谷区代沢5-29-17
TEL:03-6805-4545
営業時間:13:00~19:00
定休日:不定休(施術中は店舗を一時閉めているので、確実にご来店されたい場合は、事前に電話かメールにてお問い合わせを)
http://www.mahinapharmacy.com/

Profile

中山晶子

Akiko Nakayama

音楽業界でアーティストマネージメントやCD宣伝・制作の仕事を経て、2003年にハワイアンヒーリング「ロミロミ」と出会い、オアフ島のニエラニ・ベネット、ハワイ島のスーザン・パイニウ・フロイドに師事後、セラピストに。「ニールズヤード」にてメディカルハーブJAMHA認定ハーバルセラピストコース受講・メディカルハーブコーディネーター。2011年4月にメールマガジン「マヒナ・ファーマシー」をスタートし、2015年3月実店舗を東京・下北沢にオープン。

肩の力を抜いた自然体な暮らしや着こなし、ちょっぴり気分が上がるお店や場所、ナチュラルでオーガニックな食やボディケアなど、日々、心地よく暮らすための話をお届けします。このサイトは『ナチュリラ』『大人になったら着たい服』『暮らしのおへそ』の雑誌、ムックを制作する編集部が運営しています。

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