インスタライブで話題沸騰! ムラヨシマサユキさんの『抹茶マーブルパウンドケーキ』
テレビや雑誌に大活躍の料理研究家・ムラヨシマサユキさん。1月8日には、インスタグラム@ryourinohonで行ったライブレッスンに、『お菓子はさらにおいしく作れます!』発売記念としてご登場いただきました。当日は、皆さんから寄せられたお菓子の疑問に回答しつつ、本の中のレシピ「抹茶マーブルパウンドケーキ」の作り方を教えてもらいました。
ライブ終了後には、「目から鱗の情報がたくさん聞けました!」「長年のお菓子の疑問が一瞬で解決しました!」など、嬉しい感想がたくさん届きました。
こちらでも、レシピとライブ動画、お寄せいただいた質問への回答をご紹介させていただきますね。
抹茶マーブルパウンドケーキ
材料(18cm×9×高さ6cmのパウンド型1個分)
バター(食塩不使用) 100g
A 粉砂糖 60g
上白糖 25g
塩 ひとつまみ
卵 2個
B 薄力粉 100g
ベーキングパウダー 1g(小さじ1/4)
アーモンドパウダー 25g
C 抹茶 15g
熱湯 20g
牛乳 5g(小さじ1)
黒豆(甘煮) 50g
打ち粉(強力粉) 適量
下準備
◎A、Bはそれぞれ合わせてふるう。
◎卵はよく溶きほぐし、室温にもどす。
◎バターは室温に戻す。
◎黒豆は汁けをよく切っておく。
◎型に刷毛でバター適量(塩分不使用・分量外)を薄く均一にぬり、冷凍庫に入れて使う直前まで冷やす。
作り方
1、抹茶は小さいボウルにふるい入れる。湯を注いで混ぜ合わせ、冷たい牛乳を加え、粗熱をとる。
2、ボウルにバター、Aを入れ、ゴムベラでボウルの側面に押しつけるようにしてすり混ぜる。
3、ハンドミキサー(高速)で大きな円を描くようにして、ふんわり白っぽくなるまで1~2分混ぜる。
4、溶き卵を3~4回に分けて加え、そのつどハンドミキサー(高速)で、大きな円を描くようによく混ぜる。
5、Bとアーモンドパウダーを加え、ゴムベラで底から上下を返すようにして粉けがなくなるまで混ぜ、さらに生地にツヤが出るまで20~30回混ぜる。
6、生地の1/3量を1のボウルに入れて混ぜ合わせ、5のボウルに、2~3カ所に分けて戻し入れる。
7、黒豆を入れて、ゴムベラで3~4回混ぜ、粗いマーブル状にする。
8、型を冷凍室から取り出し、打ち粉をふり、余分な粉をはたき落とす。7の生地を入れて、台に2~3回落とす。竹串の先を生地にさし、ジグザクに動かす。
9、170度に予熱したオーブンで15分焼き、一度取り出して、米油(またはサラダ油)適量(分量外)をつけたカードで中心に5㎜~1㎝深さの切り込みを入れる。
10、オーブンに戻し入れて35~40分焼き、竹串を指して何もついてこなければ取り出す。すぐに型からはずし、ケーキクーラーに置いて冷ます。
下の画像をクリックするとライブ動画が見られます。
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ここからは、当日コメントでお寄せいただいたお菓子の疑問に対する、ムラヨシさんからの回答です。
ちょっとしたことでも、理屈を知っているのと知らないのとでは、違いが出るものですよね。
*おすすめの粉とバターは?
→お菓子の種類や使う副素材の味によって、粉やバターの種類を変えていますが、今回のレシピは、薄力粉は「ファリーヌ」に「クーヘン」を混ぜています。バターは森永乳業の「丸特」という水分含有率の少ないものを使いました。
*オーブンの天板は使いますか?
→使います。ライブの時の使っていました。でも、家庭用オーブンは下からの熱量が低いので、だいたいいつもオーブンに予熱の時から入れたままにしておきます。家庭用オーブンは下からの熱量が低いので、入れておいた方が生地をよく膨らますことができます。
*オーブンは下段、上段のどちらに入れる?
→下段です。上段で焼くのは、薄い生地のクッキー生地くらいです。
*ガス、電気のオーブン、スチームオーブンのどちらがおすすめですか?
→作るお菓子やパンによって、合うオーブンが違うので、ご自身がどんなものをよく作るかによります。ちなみの僕は、電気、ガス、スチームの3種類のオーブンでメニューによって作り分けています。
*コンベクションオーブンでなくても作れますか?
→理論的には作れますが、上手にきれいに作るためには作り手が工夫しなければいけません。
その手間を面倒と思わなければ、安価なオーブンでも作れます。ライブで使っていた電気オーブンは20年前20,000円でした。現在同じ機能のオーブンが10,000円以下で売っています。
*抹茶をココアでも代用できますか?
→できます。『お菓子はもっと美味しく作れます!』に詳しく載っていますよ。
*バターは溶かしてはいけませんか?
→溶かしてはいけません。溶かすと、バターの性質が変わってしまうので、油っぽいケーキになってしいます。室温にしばらくおいて柔くするか、数等分に切り分けて、電子レンジの300Wの弱モードで30~50秒かけて柔らかくしてください。レンジの場合、大きなかたまりのままレンジにかけるより、数等分に切り分けてレンジにかけると、均一に軟らかくできます。
*粉と砂糖の混ぜすぎはありますか?
→粉の混ぜすぎはあります。艶が出て来てからさらに混ぜ続けてしまうと、固いケーキになってしまいます。
→砂糖の混ぜすぎは特に問題ありません。ただし混ぜすぎたことによる、泡立て器とボウルの摩擦熱で、バターが溶けてしまうことがあります。そうすると、作った生地がゆるくなり、焼いている途中であふれて、型から流れ出てしまうことがあります。
*刷毛の洗い方。保管のしかた。
→まず、刷毛は、水溶液用のもの用と、油脂用のもの用に使うものと区別しています。
洗い方は、刷毛を使用後、食器用洗剤をつけて優しく洗い、水気をよく切り、すぐに食器用のクロスになでつけて、水気を極力取り除いて毛先を整えて、毛先を上にして乾かしておきます。完全に乾いたら、引き出しにしまったり、毛先を下に吊り下げて保管しても。水溶液用には液だれの少ない山羊尾毛の刷毛。油脂用にはナイロン製のコシの強めのもの。どの刷毛も製菓用、調理用30mm幅のものを使用しています。
*ライブ時に使っていたエプロン、軍手は?
→エプロンはfog、軍手は無印良品です。
*型紙をして焼いた場合、焼いた後に剥がしたほうが良いか?
→型紙は、剥がしてから、ケーキクーラーに乗せて冷ましてください。
*パウンドケーキは2~3日後に食べた方が良いか?
→焼きたてよりも、冷めたらラップか保存袋に入れて保存しておき、翌日、翌々日に食べると美味しいです。
*黒豆の他に、栗でも良いか?
→栗きんとんなどに使っている、シロップ煮、甘露煮の栗で代用できます。天津甘栗で代用するときは、生地の外に出てこないように気をつけて焼いてください。オーブンの熱で乾燥してカッチコチに焼けてしまいます。
*シフォンの高さが出ないのは?
→メレンゲの立て方と、メレンゲの混ぜ方を見直してください。このどちらかでつまづいていると、シフォンに高さが出て焼き上がりません。それでも苦手だなと感じるようでしたら、ベーキングパウダーを少し増量すると安定して焼き上がりますので、慣れるまでは頼っても良いと思います。
*バターが食塩不使用を使っているのはなぜ?
→パウンドケーキに使うバターの量を、有塩バターで作ってしまうと、ケーキの味が塩気の強いお菓子になってしまうからです。でも有塩バターでもお菓子が作れないわけではないので、甘しょっぱいお菓子が好みであれば、有塩バターでも問題なく作れます。
*バターに卵を混ぜているときに、分離してしまった時の対処は?
→使用分のアーモンドパウダーを全量入れて混ぜるか、薄力粉の一部、大さじ1ていどを入れて混ぜると分離が止まります。
*黒豆は汁気を切り、薄力粉をまぶさなくて良いか?
→黒豆煮の黒豆は、ドライフルーツやリキュール漬けのドライフルーツや、生のフルーツと違って、質量が軽いので、粉をまぶさなくても生地の中で沈むことはありません。汁気を切るのも、生地に色味をつけたくないからです。
*型にバターを塗った後、冷やしておくのはなぜ?
→打ち粉をするときに、常温のバターに吸われてしまわないようにすることが目的です。こうなってしまうと、焼いたときに型から生地がきれいに剥がれなくなってしまいます。冷やすのが面倒なら、常温のバターに強力粉を完全に混ぜた状態にしたものを型に塗っておく方法もあります。こうすると冷さなくても良いです。
また冷やしておく理由がもう1つ。バターは薄く広く伸ばされると、早く酸化してしてまうので、酸化したきついバターの香りが、生地に張り付き、ケーキの味を邪魔しないようにしたい理由もあります。
*アーモンドパウダーを栗きんとんのきんとんで代用するときは?
→きんとんの甘さにもよりますが、30~60gくらいまで混ぜてもサツマイモぽさは出ません。
また、特に甘いツヤツヤのきんとんを使うときは、材料の上白糖を入れないで、出来上がりの甘さを想像して、調節して作ってください。
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たくさんお寄せいただいた質問への回答からも、ムラヨシさんのお菓子への愛情や知識の深さがわかりますよね。
インスタグラム@ryourinohonでは、引き続き、レシピの投稿やライブ企画も計画中です。
書籍やインスタに掲載したレシピを作られた際は、ぜひ、「#主婦と生活社のレシピ公開」をつけて投稿してください。
皆さんが作られたお料理やお菓子、楽しみにしています!!
もっとレシピを知りたい方は、こちらをどうぞ!
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ムラヨシマサユキさん
料理研究家 製菓学校卒業後、パティスリー、カフェ、レストラン勤務を経て、パンとお菓子の教室を始める。深い探究心から考案されるレシピの数々は、シンプルで作りやすい初心者向けから、丁寧な解説が必要な料理上級者向けまで幅広く、おいしく作れると大好評。「家で作るからおいしい」をコンセプトに、雑誌、書籍、テレビなどで活躍。著書に『CHOCOLATE BAKE』、『CHEESE BAKE』、『ムラヨシマサユキのジャムの本』、『お菓子はもっとおいしく作れます!』、『お菓子はさらにおいしく作れます!』(主婦と生活社刊)など。Instagram @m.murayoshi
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