練らないからこそ、肉のおいしさがダイレクトに味わえる! 〜石原洋子さんの「ハンバーグ」レシピ
みんなが好きな定番のおかずほど、おいしく作れたら嬉しいですよね。しかも、それが、今まで以上に簡単に作れるとしたら、なおのことです。
「3分クッキング」などテレビでも長年活躍している石原洋子先生の『シンプルはおいしい!』(主婦と生活社)では、料理研究家として40年以上、100冊を超える本に携わってきた石原先生がたどり着いた、いつものおかずや定番メニューの〝おいしい〟を作り出す、ちょっとした工夫や知恵が詰まっています。
放っておくだけで肉は柔らかくしっとり、皮はパイのようにカリッと香ばしく焼き上げるチキンソテーや、たった1分のゆで時間で作れる極上のゆで鷄など、知っておくと得する情報がぎっしり。
今回は、『シンプルはおいしい!』の中から、作り方も材料も、極めてシンプル。だからこそ、肉の美味しさをダイレクトに感じるハンバーグのレシピをご紹介します。
「ハンバーグは、正式にはハンバーグステーキ。ステーキですから、できるだけ肉を食べている印象を強くしたいと、今までどれだけ多くのハンバーグを焼いてきたことでしょう(笑)。最終的に、ハンバーグには卵を加えないことにしました。卵が入ると、かたくなり、肉の風味も薄れてしまうからです。」と石原先生。
さらに、ハンバーグといえば、ひき肉をしっかり粘りが出るまで混ぜるのが定番ですが、石原先生のレシピは違います。
「いろいろと試してみた結果、ひき肉は練り混ぜないことにしました。まとまる程度に混ぜるだけ。このほうが肉らしい食感が残り、肉汁が逃げないのです」
さらに、玉ねぎも生のままひき肉に加えるだけ。ハンバーグ作りがぐっと簡単に、かつ驚くほどおいしく変化してしまうレシピです。ぜひ、お試しくださいね。
ハンバーグステーキ
材料(2人分)
合いびき肉 200g
A 玉ねぎ(みじん切り) 1/3個(70g)
パン粉 1/2カップ
牛乳 1/3カップ
塩 小さじ1/3
こしょう 少々
サラダ油 大さじ1/2
ソース
トマトケチャップ 大さじ2
ウスターソース 大さじ1
つけ合わせ
いんげん 4~5本(50g)
にんじん 1/3本(50g)
バター 大さじ1/2
塩、こしょう 各少々
作り方
1 ボウルにひき肉とAを入れ、練らずに、全体がまとまる程度に混ぜ合わせる。2等分にし、片方の手にたたきつけるようにして空気を抜いて、ハンバーグ形にする。中央はくぼませず、バットの上で休ませる。
2 つけ合わせを作る。いんげんはヘタをとり、4cm長さに切る。にんじんは4cm長さに切って皮をむき、いんげんと同じ太さに切る。鍋にたっぷりの水、にんじん、塩少々(分量外)を入れ、4分ゆでる。インゲンを加え、さらに2~3分湯出て、ゆで汁を捨てる。バターをからめ、塩、こしょうで調味する。
3 フライパンにサラダ油を熱し、1の下の面を上にしていれる。ふたを少しずらしてかけ、弱めの中火で3分ほど焼く。
4 綺麗な焼き色がついたら返し、再びふたをずらしてかけ、6~7分焼く。途中、焦がしすぎないように火加減を調節する。
5 4の真ん中がふっくらと膨らみ、肉の表面に透明な汁が浮いてきたら、器に盛り、2を添える。ソースの材料を混ぜ合わせ、ハンバーグにかける。
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ふるふる食感がたまらない! 石原洋子さんのフライパンで作れる「ひき肉茶碗蒸し」
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野菜はゆでっぱなしで味が濃くなる! 炒めものは上下をさっと返すだけ!などほんのちょっとのことで、料理はもっとおいしくなります。料理研究家として40年以上。身近な素材を使った家庭料理が人気の石原洋子先生がたどり着いた、普段の日に食べたくなるシンプルなレシピ。そして、今までの本では書ききれなかった、料理がぐっとおいしくなるちょっとしたコツを丁寧に紹介します。
石原洋子(いしはら・ひろこ)さん
料理研究家 自由学園で学ぶ。日本料理、フランス料理、中国料理など各分野の第一人者に学ぶ。自宅で主宰する料理教室は40年以上にわたって人気。しっかりとした基礎と豊富な知識に基づいたレシピは、繰り返し作れると大好評。テレビ、雑誌、書籍の分野でも活躍中。著書は『本当は秘密にしたい 料理教室のベストレシピ』(朝日新聞出版)、『きょうの晩ごはん』(家の光協会)、『ふたりのごはん』(KADOKAWA)など多数。
photo:広瀬貴子 styling:西崎弥沙
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