ワタナベマキさんおすすめの台所道具〜「いつでもそこにある存在」でいてくれる、無印良品のステンレスバット

【集中連載】ワタナベマキさんの『うちの台所道具』からvol.2
2021.07.06


シンプルでセンス溢れる暮らしぶりで人気の料理家・ワタナベマキさん。
まな板、包丁、ごはん用土鍋、おひつ、やっとこ鍋、鉄フライパン、蒸籠(せいろ)、すり鉢…。光が降り注ぐ明るいキッチンには、ワタナベさんが料理家としてのプロの目で選んだ台所道具たちが、整然と並べられています。

そんなワタナベさん愛用の道具をまとめて紹介しているのが、ワタナベマキさん初のエッセイ『うちの台所道具』です。

 

昨日から3日間、『うちの台所道具』の本の中から、ワタナベさん愛用の道具とエッセイ、その道具でワタナベさんがいつも作っている料理を特別にご紹介しています。
2日目の今日は、ワタナベさんの右腕とも呼べる「無印良品のステンレスバット」です。

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無印良品のステンレスバット

仕事柄、バットはなくてはならない必需品です。たくさん数を使うので、大きさや丈夫さなどを十分に検討して購入しています。

 私がここ数年気に入って使用しているのは、無印良品のステンレス製のもの。今まで素材違いや業務用のものなど、いろいろな種類のものを使ってきたのですが、いちばんシンプルなものがいちばん使いやすいと、このバットに行き着きました。

   バットはどの商品もそれほど差がないような気もしますが、料理の仕事の中で、下ごしらえの際などになくてはならない存在のバットは、まず手頃な値段であること。そして買い替えが必要になったり、数を増やしたい時には、すぐに買いに行けること。「いつでもそこにある存在」であるということは、私の中ではとても重要です。

   少し話はそれますが、調味料についても同じ考えです。料理は、調味料によって味がぐんと変わります。丁寧に作られたしょうゆ、酒、みりんなどを使うだけで、とてもおいしくなるものです。でも、わざわざ遠くから取り寄せなくてはならないものではなく、近所でいつでも買えるものの中からおいしいもの、自分の口に合うものを選ぶようにしています。「バットと調味料は、すぐに手にとれる場所に」。それが、料理に関する私のルールのような気がします。

   また、この無印良品のバットは、重ねられる網のトレーがあるのでとても便利です。おかげで揚げものの油きりはもちろん、野菜の水きり、魚に熱湯を回しかけて霜降りにするなど、多種多様の幅広い使い方ができます。枚数はかなりの数を持っていますが、サイズについては、大(写真のもの)、小の2種類を使用しています。

   台所道具を探す時は、基本は業務用の道具から探すことが多いのですが、無印良品のものは今の時代に合った機能美が秀逸。現代の台所事情が反映されていてよくわかるので、まめにチェックすることにしています。

   たくさんあるメーカーの中で、自分にしっくりくる道具を選ぶのはなかなか難しいですが、選ぶ基本は、「壊れにくか」「重ねられるか」「洗いやすいか」「買い足ししやすいか」。そんな基本的となるポイントをきちんと備えている、丈夫でシンプルなものがよいなと思います。

 

*無印良品「ステンレス バット・大」26.5×20.5×高さ4.5㎝、1090円。「ステンレス メッシュトレー・大」27×20.5×高さ4.5㎝、1490円。「ステンレス バット・小」21×17×高さ3㎝、790円。「ステンレス メッシュトレー・小」21×17×高さ3㎝、1290円 ★価格はすべて税込です

*無印良品  http://www.muji.com

 

**このバットで作っているレシピ⇒⇒

ハーブポテト

【材料(2〜3人分)】

じゃがいも…小10個
オレガノ、タイム(生)…各3本
揚げ油…適量
塩、粗びき黒こしょう…各少々
・ディジョンマスタード…大さじ2
 ・ナンプラー、はちみつ…各大さじ1

【作り方】
①  じゃがいもはよく洗って皮ごと縦半分〜4等分に切り、水にさっとさらして水けをふく。
②  鍋に揚げ油、、タイム、オレガノを入れて中火にかけ、菜箸で混ぜながらじゃがいもがやわらかくなるまで12分揚げる。
③  器に盛って塩、黒こしょうをふり、混ぜたを添える。

ワタナベマキさんの台所道具についてはこちらにも

 

photo:平野太呂  styling:ワタナベマキ

『うちの台所道具』(主婦と生活社)


定価:1650円(税込)

料理家ワタナベマキさん初の台所道具エッセイ。ワタナベさんの日々の料理づくりを支えてくれている、台所道具たちを大公開。それにまつわるエピソードと、それで作っている料理も併せて紹介しています。まな板、包丁、ごはん用土鍋やおひつなどの「まいにち使うもの」から、やっとこ鍋、鉄瓶などの「ずっと愛用しているもの」、鉄のフライパンに中華鍋、銅鍋などの「おいしいを作るもの」、盛りつけ箸やサーバーといった「小さな必需品」まで幅広く。その道具の使い勝手や使い方、つき合い方や魅力について、ワタナベさん自身がたくさんおしゃべりしてくれています。料理がぐっと楽しく、台所に立つのがうれしくなるヒントが満載の1冊です。

Profile

ワタナベマキ

MAKI WATANA

1976年、神奈川県生まれ。ご主人、中学生の息子さんとの3人暮らし。グラフィックデザイナーを経て、2005年から「サルビア給食室」を立ち上げ、料理家に。雑誌や書籍でのレシピ提案、イベントなどで幅広く活躍中。著書に『ごはんにかけておいしい。材料2つで炒めもの』『うちの台所道具』『つまみサラダ100』『らくつまみ100』『アジアのごはん』『アジアのサラダ』『アジアの麺』(すべて主婦と生活社)、『ほったらかしでおいしい!蒸しレシピ』(学研プラス)など多数。
Instagram   maki_watanabe

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