第1回 わたしの原点・グルテンフリーのチーズケーキレシピ

高橋ヒロの米粉通信
2021.10.21

はじめまして、米粉料理家・フードコーディネーターの高橋ヒロです。
料理が好きで会社員から料理の世界に、そこから米粉専門料理家になりました。今回から、米粉のあれこれや米粉を使ったおいしいレシピなどを紹介させて頂きます。

まずは、自己紹介も兼ねて、料理家になった経緯、米粉との出会いなどをお話させて頂きますね。

『フライパンで米粉パン』『米粉100%のパンとレシピ』(イカロス出版)、「卵アレルギーの子どものためのおやつとごはん」(成美堂出版)、『まいにち米粉 パンと料理とお菓子』『かんたん、おいしい米粉のクッキー』(池田書店)

今年で、フリーの料理家になって5年目。お料理教室をはじめ、飲食店のメニュー開発やメーカーさんの商品企画をやらせていただきつつ、レシピ本を5冊作らせていただいていますが、その前は食品とは関係のない企業で会社員をしていました。

会社での仕事も楽しく、朝から夜までバリバリと働いていました。ただ、その頃から、料理の仕事もしていて、出社する前に、料理してスタイリングして撮影して……と、睡眠時間は常に4、5時間の生活を続けていました。さらに、子どもが生まれて、そこに育児が加わり、睡眠時間が更に短くなっていきました(笑い)。

そんな生活を続けていましたが、外食すれば、食材の組み合わせが気になり、買い物に行けば、器や布が気になり……。出かければ、この板は撮影で使えるな、この色は、器が映えるなと気になる。何をしてても、最終的には料理に結びつけてしまう。そんな毎日でした。

とにかく料理が好きすぎて、はまってしまう事が難点。。。子どもも4歳になり、一緒に遊びたい盛り。会社と育児と料理の全てを両立させることに限界を感じ、好きな料理を一生の仕事にする選択をしました。あれから5年、今思えばあの時の選択は間違ってなかったなぁと。

出社前の早朝に撮影していた頃。

米粉を扱うようになったのは、現在8歳の息子が、赤ちゃんの時。体質的に小麦粉が合わないということがわかったことでした。これはいいきっかけだなと、米粉の勉強を開始。そうしたら、想像していた以上に楽しくて、どんどん米粉のおいしさ、面白さに、はまっていきました。

今でこそ、市販でもおいしい米粉パンやお菓子がたくさんありますが、その頃はなかなか見つけられず、単純にないなら作ればいい、おいしい物を食べたい! という思いで、米粉を研究しまくりました。

まずは、取り寄せられる米粉を全部取り寄せて、片っ端から焼きまくりました。ういろうみたいなパンや石みたいなパンができたり、きしむマフィンができたり、歯固めみたいなクッキーができたり……。最初の頃は、散々でした(笑)

それでもなんとか、おいしいものが作りたいと、大学の論文や研究者の文献なども読み漁りました。すると、石の様だったパンが膨らんだり、ちょっとした変化でおいしくなったりと、新しい発見が多く、ますます米粉の面白さにのめり込んでいきました。

息子は成長とともに、小麦に対するアレルギーはなくなったのですが、相変わらず我が家には小麦粉がありません。なぜなら、米粉で何でも作れてしまうからです。この、「米粉って、案外なんでも作れるんだよ」ということをもっとたくさんの方に知ってもらえたら嬉しいなと思っています。小麦でも米粉でもどっちでも作れる、選択肢が広がるといいですよね。

 

さて、今日は私が中学生の頃から作っているチーズケーキのレシピをご紹介したいと思います。このチーズケーキこそ、料理が好きになり、それを仕事にした、私の原点。

みんなからおいしい!すごいね!と言われた事で自信がつき、ますますお菓子作りが好きになり、どこに行く時もこのチーズケーキを持って行っていました(笑)。

改良を重ねた結果、米粉を使い、とにかく簡単でおいしいグルテンフリーのレシピになっています。小学生でも作れるので、お子さんがいらっしゃる方はぜひ、材料とレシピを渡して作ってもらって下さい! 

このレシピが、誰かの好きのきっかけになれば、とても嬉しいです。

ベイクドチーズケーキ

【材料 直径15㎝の丸型 1台分】

クリームチーズ 200g
砂糖 70g
卵 2個
米粉 大さじ2
生クリーム 200m
塩 ひとつまみ

〈トッピング〉 お好みで
アプリコットジャム 大さじ1
ブランデー 大さじ1/2

【準備】

・クリームチーズは室温にもどす。
・型の側面と底にオーブン用シートを敷く。
・オーブンは180℃に予熱する。

【作り方】
①ボウルにクリームチーズ、砂糖、米粉、塩を入れ、泡立て器でなめらかになるまで混ぜる。卵を1個ずつ割り入れ、その都度よく混ぜる。 

②生クリームを加え、しっかりよく混ぜる。

③型に流し入れ、180℃で40〜45分焼く。型に入れたままケーキクーラの上に乗せて粗熱をとる。

④〈トッピングを作る〉耐熱容器にアプリコットジャムとブランデーを入れて混ぜ合わせ、電子レンジ600wで20秒〜30秒温める。粗熱が取れたチーズケーキの上に塗り広げる。

*オーブンの種類によって焼き時間が異なるので調整してください
*冷蔵室でしっかり冷やすとよりおいしいです。
*カットして冷凍もできます。食べるときは自然解凍してください。

◆来週は、手軽に作れる米粉のクッキーをご紹介します。どうぞ、お楽しみに!

Profile

高橋ヒロ

HIRO TAHAKASHI

米粉専門家、フードコーディネーター。親の転勤で幼少期は日本中を転々としさまざまな食文化に触れる。大学を卒業後大手旅行会社、IT企業等に勤務。傍らで料理を学びフードコーディネーターとしての活動を始めたが、自身の子どものアレルギーをきっかけに、食育、特に米粉の活用に取り組むように。のちに、社会における米粉の重要性を認識し料理の世界に専念。米粉のセミナーや講座、企業の商品開発、レシピ提供を中心に活動中。著書に『かんたん、美味しい米粉のクッキー』(池田書店)、『卵アレルギーの子どものためのおいしいおやつとごはん』(成美堂出版)、『作業時間10分米粉100%のパンとレシピ』(イカロス出版)など。
http://hiro-cafe.com
Instagram:hiro_hirocafe

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