【料理教室の季節の人気メニューから/11月】クリスマスにぜひどうぞ!オーブンまかせで作れるごちそう料理〜ローストポーク
こんにちは、料理家の柚木さとみです。
秋も深まり、早いもので今年もあと2か月足らずとなりました。みなさん、クリスマスや忘年会などの話題も出ている頃でしょうか。しばらく会えずにいた友人たちと、ゆっくりと食事をして過ごされる方もいらっしゃるかもしれませんね。
ここ数年、教室では12月にお節料理を作るので、11月はクリスマス向けのレシピにすることが多くなりました。今回はその中から「ローストポーク」をご紹介します。
ひと晩漬け込んだり、焼き上がったあとオーブンの庫内で寝かせる時間などもありますが、オーブン料理は焼いている間に手が空くので、もう一品作ることもできますし、一緒にオーブンでパンを温めたり野菜を焼くなど、時間を有効活用できるのも魅力のひとつ。ご家庭でのちょっとしたごちそうに、ぜひお試しいただけたらと思います。
【材料(4人分)】
豚肩ロースかたまり肉…600g
A・塩麹…24g(豚肉の重さの4%)
・塩…12g(豚肉の重さの2%)
・きび砂糖…12g(豚肉の重さの2%)
ローリエ…5〜6枚
タイムまたはローズマリー(生)…2本
【作り方】
① 豚肉はキッチンペーパーで水分を除き、全体にAをすり込む。ローリエ、タイム(またはローズマリー)をのせ、キッチンペーパーで包んでからラップで包み、冷蔵室でひと晩休ませる。
ペーパーとラップで包む前の状態です。ペーパーが余分な水分を吸ってくれます(写真は倍量)。
② 冷蔵室から出し、1時間ほど室温におく。ラップとペーパー、ハーブをはがしたら、フライパンにオリーブオイルを温め、強火で表面を焼きつける。ローリエなどのハーブ類も一緒に入れ、香りを移す。
③ オーブンに天板を入れ、200℃に温める。オーブンシート(またはアルミホイル)に豚肉をのせ、ハーブを重ね、天板にのせて200℃のオーブンで35分ほど焼く。焼き上がったら庫内で30〜40分休ませてから切り分け、ディジョンマスタードを添える。
フライパンで表面を焼いたあと。これからオーブンに入れてじっくり焼きます。
焼き上がり後。ハーブはこんがりとなり、下に肉汁が出ています。
【メモ】
・ 作り方①の状態で、冷蔵室で3〜4日置いてもOKです。その場合は、塩を1.5%にして作ります(600gの豚肉なら塩9g)。
・ 焼く前は室温におき、焼き上がり後は庫内で冷まし、急激な温度変化を避けます。
・ そのままでもおいしいですが、焼いた際に出る肉汁もおいしいので、ざるにキッチンペーパーを重ねて肉汁を漉し、ソースにアレンジするのもおすすめです。こちらでは肉汁に調味料を混ぜるだけの簡単ソースを2種ご紹介します。
1.〈肉汁+黒こしょう+バルサミコ酢〉…甘みと酸味が肉のうまみを引き立てます
2.〈肉汁+ディジョンマスタード+柚子の皮〉…柚子皮はすりおろして加えます
ローストポークはサンドイッチにしたり、ルッコラやクレソンなどと合わせてサラダ仕立てにするのもおいしいです。
最後に、今回は教室の器についてご紹介します。
自宅では色のある器や柄ものを多く使っていますが、教室では主に、シンプルな白い器を使っています。スタッキングできるものであれば場所もあまりとりませんし、和食、洋食、中華、エスニックと、どんな料理も受け止めてくれます。
以前教室の生徒さんから、「おもてなしの時にどんな器があれば便利か」と質問をされたことがあります。特におもてなし用に準備しなくても、日頃使っている器で十分だと思いますが、あると便利で使い勝手がよいのは、やっぱりシンプルな白い器。テーブルクロスや花で華やかな演出もできますし、サイズや形を変えて何種類かあると重宝します。
教室の器の一部。お1人ずつ盛ることも多いので、それぞれ8〜10枚ずつそろえています。
調理道具はほぼオープン収納ですが、器やグラスは扉つきの棚に収納。ガラスの器もいろいろあります。
グラスは専用の棚に入っています。この棚はひとり暮らしを始めた時に最初に買った家具で、もう20年以上のつき合い。転倒防止に、シリコンの滑り止めシートを敷いています。
ところで、おもてなしの際にはドリンクコーナーを設けるのもおすすめです。
私は飲みものや氷を入れたクーラーボックスを、みんなが手に取りやすい場所に置いています。冷蔵庫に入っているよりも、それぞれ好きなタイミングで自由に開けて飲めますから、もてなす側も招かれた側も、どちらも気楽に楽しめます。近くにグラスをセットしておくのもいいですね。
おもてなしは頑張りすぎず、ほどよくラクをして楽しみながらできたらと思います。よかったら参考になさってください。
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Profile
柚木さとみ
料理家・フードコーディネーター ・カフェプランナー。1973年東京生まれ。5人姉妹の5女。ご主人とサビ猫姉妹(くう、ねる)との2人+2匹暮らし。大学卒業後、吉祥寺のカフェで店長を務めたのち独立。カフェのプランニングやプロデュース、メニュー開発、料理教室講師、ドラマの料理制作など、食と食空間に関わる仕事に携わる。2012年から、築65年の古い一軒家をリノベーションしたアトリエで料理教室「さときっちん」を主宰。旬の食材を生かした暮らしになじむレシピが人気。著書に『からだがよころぶ!菌活レシピ』(幻冬舎ルネッサンス)、『美人をつくる発酵食レシピ』(じゃこめてい出版)など。
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