ラクでおいしいには理由があります。石原洋子さんのシンプルおかず人気レシピ3選
ゴールデンウィーク、皆さん楽しまれていますか?
今日は、石原洋子先生の人気のレシピ本『シンプルはおいしい!』から、以前ウェブサイトでご紹介して反響が大きかったおかずのベスト3をまとめてご紹介。
テレビでも活躍し、身近な素材を使ったレシピが人気の石原洋子先生。『シンプルはおいしい!』(主婦と生活社)には、料理研究家として40年以上、100冊を超える本に携わってきた石原先生がたどり着いた、おいしいを作り出すちょっとした工夫が詰まっています。書籍の中には、「炒めものは上下をさっと返すだけ。手を動かすほどクタッとします」や「煮ものにだしは不要です。炒めものの延長と心得て」、「ルーはもう買わなくていい。だって本当は簡単だから」など、今まで知らなかった料理のコツやヒントが満載です。
01.ふるふる食感がたまらない! フライパンで作れる「ひき肉茶碗蒸し」
しいたけとひき肉からうまみが出るので、わざわざ出汁を用意する必要はありません。また、プライパン蒸しでふるふるに仕上げるコツは、はじめに強火でさっと火を通したら、あとはゆっくりと蒸しあげること。使用する器は厚手の陶器製で、底が平らなものがおすすめです。
ひき肉茶碗蒸し
材料(2人分)
豚ひき肉... 50g
しいたけ... 2個(45g)
長ねぎ...1/2本( 50g )
サラダ油...大さじ1/2
A 酒...大さじ1
しょうゆ...大さじ1/2
こしょう…少々
卵液 卵...小2個
水... 2カップ
酒...大さじ1
塩...小さじ2/3
作り方
1 生しいたけは石づきを除き、5㎜角に切る。長ねぎは小口切りにする。
2 フライパンにサラダ油を熱し、ネギをさっと中火で炒め、ひき肉を加える。肉の色が変わったら、しいたけを加えて炒め、Aで調味する。器に移す。
3 ボウルに卵を割りほぐし、水、酒、塩を混ぜて卵液を作り、2に注ぐ。
4 フライパン(直径約26㎝)に水を1㎝深さまで入れ、煮立てて火を止める。ペーパータオルを4つ折りにして、フライパンの中に敷き、3の器を置いて付近で包んだ蓋をかぶせる。
5 4を強めの中火にかけ、煮立ってから3分、その後は弱火で10~15分蒸す。竹串を茶碗蒸しの真ん中に刺し、透明な液が出てきたら蒸し上がり。
02.練らないからこそ、肉のおいしさがダイレクトに味わえる!「ハンバーグ」
「ハンバーグは、正式にはハンバーグステーキ。ステーキですから、できるだけ肉を食べている印象を強くしたいと、今までどれだけ多くのハンバーグを焼いてきたことでしょう(笑)。最終的に、ハンバーグには卵を加えないことにしました。卵が入ると、かたくなり、肉の風味も薄れてしまうからです。」と石原先生。さらに、ハンバーグといえば、ひき肉をしっかり粘りが出るまで混ぜるのが定番ですが、このレシピはまとまる程度に混ぜるだけ。こうすると、肉らしい食感が残り、ジューシーに仕上がります。玉ねぎも生のままひき肉に加えるだけ。
ハンバーグ作りがぐっと簡単に、かつ驚くほどおいしく変化してしまうレシピ。ぜひ、お試しくださいね。
ハンバーグステーキ
材料(2人分)
合いびき肉 200g
A 玉ねぎ(みじん切り) 1/3個(70g)
パン粉 1/2カップ
牛乳 1/3カップ
塩 小さじ1/3
こしょう 少々
サラダ油 大さじ1/2
ソース
トマトケチャップ 大さじ2
ウスターソース 大さじ1
つけ合わせ
いんげん 4~5本(50g)
にんじん 1/3本(50g)
バター 大さじ1/2
塩、こしょう 各少々
作り方
1 ボウルにひき肉とAを入れ、練らずに、全体がまとまる程度に混ぜ合わせる。2等分にし、片方の手にたたきつけるようにして空気を抜いて、ハンバーグ形にする。中央はくぼませず、バットの上で休ませる。
2 つけ合わせを作る。いんげんはヘタをとり、4cm長さに切る。にんじんは4cm長さに切って皮をむき、いんげんと同じ太さに切る。鍋にたっぷりの水、にんじん、塩少々(分量外)を入れ、4分ゆでる。インゲンを加え、さらに2~3分湯出て、ゆで汁を捨てる。バターをからめ、塩、こしょうで調味する。
3 フライパンにサラダ油を熱し、1の下の面を上にしていれる。ふたを少しずらしてかけ、弱めの中火で3分ほど焼く。
4 綺麗な焼き色がついたら返し、再びふたをずらしてかけ、6~7分焼く。途中、焦がしすぎないように火加減を調節する。
5 4の真ん中がふっくらと膨らみ、肉の表面に透明な汁が浮いてきたら、器に盛り、2を添える。ソースの材料を混ぜ合わせ、ハンバーグにかける。
03.シンプルだからこそ、野菜のおいしさにハッとする「焼きなすの薬味のせ」
私たちは、舌で味を感じるだけでなく、見た目、香り、噛んだときの音、口の中の食感でもおいしさを感じています。五感を意識すると、料理の腕もぐんと上がるもの。シンプルな料理でも、薬味を添えるだけで、爽やかさや香り、噛む音、口当たりが加わり、グレードアップします。焼きなす燻した香りに香味野菜の香りが一体となり、ごちそうに変わります。
材料(2人分)
なす…4本(360g)
薬味ミックス
みょうが…1個
青じそ…2枚
長ネギ…5cm
しょうゆ…適宜
作り方
1 なすは縦の切り込みを3~4本入れ、魚焼きグリルに入れる。ときどき返しながら、全体が黒くなり、中がやわらかくなるまで10~15分焼く。熱いうちに皮をむく。
2 薬味ミックスを作る。みょうが、長ねぎは小口切りにする。青じそは縦半分に切って横細切りにする。合わせてざるに入れ、流水の下でほぐし洗いをし、水気をきる。
3 器に1を盛り、2を乗せて、しょうゆをかける。
photo:広瀬貴子 styling:西崎弥沙
野菜はゆでっぱなしで味が濃くなる! 炒めものは上下をさっと返すだけ!などほんのちょっとのことで、料理はもっとおいしくなります。料理研究家として40年以上。身近な素材を使った家庭料理が人気の石原洋子先生がたどり着いた、普段の日に食べたくなるシンプルなレシピ。そして、今までの本では書ききれなかった、料理がぐっとおいしくなるちょっとしたコツを丁寧に紹介します。
Profile
石原洋子
料理研究家。自由学園で学ぶ。日本料理、フランス料理、中国料理など各分野の第一人者に学ぶ。自宅で主宰する料理教室は40年以上にわたって人気。しっかりとした基礎と豊富な知識に基づいたレシピは、繰り返し作れると大好評。テレビ、雑誌、書籍の分野でも活躍中。著書は『シンプルはおいしい!』『忙しい人ほどラクになる!圧力鍋の生涯作り続けたいレシピ100』『石原洋子の梅干し 梅酒 梅料理』(すべて主婦と生活社)など多数。
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