ずっとそばにいて欲しい服「intoca.（イントゥーカ）」

〜「PETIT BONHEUR」より vol.30 〜

その服を着ると自分を大切に思える、自分らしくいられる。生まれたばかりの赤ちゃんを柔らかいおくるみで包んであげるように、自分自身をやさしく包み込む。そんな服があることを教えてくれたのは「intoca.」でした。

「intoca.」は日本人デザイナーの中山ゆみ、石田民樹両氏による“メイド・イン・ジャパン”ブランド。コットン、リネン、シルク、ウール、カシミヤなどの上質な天然素材を使って、日本国内の工場で作られています。選び抜かれた素材と細部にまでこだわった独創的で自由なデザインが根強い人気の理由。

完全受注生産のため、2023年の春夏コレクションはほぼ完売。ということで、本日は定番アイテムをご紹介します。

何枚でも持っていたい、肌触り抜群のコットンジャージの定番カットソー。背面のダーツが脇からウエストにかけてのシルエットをスッキリと見せます。

使われている素材はコットン100%でありながら、わずかにシルクのような光沢感を放ち、しっとりとした柔らかい風合い。洗濯しても型崩れすることがありません。

「神は細部に宿る（God is in the details）」という言葉があります。由来には諸説ありますが、ドイツの建築家の言葉だといわれています。「細部へのこだわりが作品の本質を決める」という意味。「intoca.」の服は細部に至るまで念入りにこだわりが貫かれています。

年に２度ほど、このアトリエ兼ショールームを訪れます。白い空間に並べられた次シーズンの洋服たち。確固たるブランドイメージはそのままに、常に進化し続ける商品を手にとると、胸がわくわくします。この仕事をしていてよかったと心から思える大切なひととき。

正面のテラスに出ると、皇居のお濠が見えます。桜、青々とした新緑、紅葉、雪景色など、都心でありながら四季折々の美しい風景がここにあります。「intoca.」の服たちはこの場所で生まれています。

「intoca.」の真っ黒な看板猫。運がよければ、ふとした瞬間に真っ白い空間をススススーッと音を立てずに横切る姿が見られます。猫はやっぱりかわいい。

2023-2024の秋冬コレクションは8月頃から順次入荷する予定です。

さて、本日が最終日となりました。30日間おつきあいくださりありがとうございました。ひとつひとつの商品を愛おしく思える特別な時間でした。

カメラを構えると商品たちは話しかけてきます。

「あのね、こんなふうに作ってもらったんだよ。いいでしょ？」

それはまるで小さな子どもがパパやママの話をするみたいに。

商品は作り手そのもの、あるいは子どもみたいなもの。服も、靴も、雑貨も、お菓子も、焼酎もみんなそう。「君たちは愛されて大切に作られたんだね」と答えます。

今回ご紹介した商品たちが、読者のみなさまと出会うきっかけとなり、みなさまの暮らしをさらに彩るお手伝いをしてくれたらうれしいかぎりです。

どうにかこうにか完走。7月のお店に“たすき”を渡すことができてホッと胸をなでおろしています。編集部のみなさまの優しさあふれる伴走にこの場をかりて心よりお礼申し上げます。

7月の「今日のひとしな」もどうぞお楽しみに！

■intoca. /イントゥーカ

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