Daja【DAY_1】春いちばんに着たい服「ウェザートレンチコート」

おしゃれさんコーディネート
2024.02.08

皆さまお久しぶりです、「Daja(ダジャ)」の板倉直子です。

年々暖冬傾向になっているようですが、年齢を重ねたせいか、冬が辛く感じるようになりました。とはいえ2月に入り、立春を迎えると、いつも見ている風景の中にも春の兆しが表れて、梅の花が咲いているのを見つけるたびに自然と心がほころんでくるこの頃です。

今日は「春いちばんに着たい服」と題して、ウェザートレンチコートをご紹介します。



1年を72の季節に分けて表す七十二候でいうと、今は「東風凍解(はるかぜこおりをとく)」。暖かい春風が吹き、川や湖の氷が解けだすころなのだそう。北風と南風が交互に吹くこの三寒四温の時期は、風の強い日も多くなりますね。

私の住む山陰地方では短時間で空の色がクルクルと変わり、晴れていたと思ったらすぐ雨が降りだすという日も珍しくありません。「お弁当を忘れても傘を忘れるな」というこの地方の言い伝えを小さい時から母に言われ続けていたので、今でも出かけるときに玄関先で思い出し、天気が良くても折り畳み傘をトートバッグに忍ばせるようにしています。



「ハバーサック」に別注して「Daja」オリジナルとして作ってもらっているウェザートレンチコートは、その名の通りオール天候型のコートです。コットン・ポリエステル・ポリウレタン混紡の生地はとても軽やかで、羽織ってみるとその楽な着心地に驚きます。



デザインはエポレットなどのトレンチのディテールをあえて簡素化したシンプルな仕様。そのためマットな光沢感のある生地の美しさがより引き立つような気がします。カサッとした紙のような質感で形状記憶のような特性もあり、シルエットが綺麗に出るのもお気に入りのポイントです。


ウエストの共布ベルトはやや幅広で、無造作に結んでもエレガントに決まり、フロントのスナップボタンが辛口な雰囲気に仕上げてくれます。

冬の終わりから春先、そして秋まで活躍するトレンチコートは、おしゃれアイテムとしてだけでなく、撥水性により急な雨でも安心の頼もしい一枚です。旅行の時もクルクルッと丸めてバッグに入れれば、コンパクトに収納することもできます。

 




この日に出かけたのは島根県出雲市大社町にある日御碕灯台。日本一の高さを誇る石造りの白亜の灯台で、断崖絶壁が続く海岸線は一度訪れてみていただきたい景勝地です。100歳を超えた今もなお、現役で海の安全を守っているそうです。この日は少し風が強かったけれど、青空が広がり春を感じさせてくれる気持ちのよい一日でした。

 


ではさっそく灯台に上ってみましょう!!



塔の中の狭いらせん階段をぐるぐると40メートルほど上ったところに展望台があります。ドアを開けて外に出た瞬間、気持ちよさと怖さで足がガクガクと震えるよう(笑)。展望台からの眺めはまさに絶景で、天気がよい日は隠岐の島まで見通せます。

 



灯台のある日御碕(大山隠岐国立公園)の海岸線は、海食によって隆起した岩盤や柱状の奇岩など断崖絶壁が連なるダイナミックで美しい景色。シーズンによってはウミネコの群れも見ることができますよ。写真で見ると怖そうですが、この辺りまで散策することができます。まるで火曜サスペンス的な画が撮れちゃいました(笑)。ただし、訪れる際には十分お気を付けくださいね!



ベージュのコートに合わせたのは、やや肉厚で早春から活躍するコットンヘンプ素材のバンドカラーシャツ。


ボトムスにはネイビーのチノパンを合わせて。この定番コーディネートを、レザーグローブとエナメルのバレエシューズでシックに仕上げてみました。

 





出雲松島と呼ばれる美しい風景を背景に、次は色違いのオリーブ色のコートを白いパンツに合わせて。



オリーブとホワイトは格好よさと女性らしさがミックスされた雰囲気で、とても気に入っている色合わせです。シルク素材のドットスカーフもオリーブ色。カットソーと小物は黒で統一しています。



冬の間はどんより鉛色の空が広がる山陰地方。これから少しずつ春へとむけて、光の色がパステル色へと変わっていく空を見上げると、寒さにこわばっていた気持ちがほぐれていくようです。巡る季節のバトンを受け取りながら、春のおしゃれを考えるのが楽しいこの頃ですね。



日御碕灯台は、出雲大社と併せて観光するのがおすすめです。ただし、車でないとたどり着けない山の上にそびえ立っているので、旅の計画はどうぞ綿密に。「Daja」のある松江市からは車で1時間強の場所です。

 

 

photo:伊東昌信


 

ウェザートレンチコート(ベージュ、オリーブ)
「HAVERSACK」
¥50,600 ( tax in )
                   

【ベージュのコーデ】
コットンヘンプバンドカラーシャツ
「HAND ROOM WOMENS」
¥26,400 ( tax in )

ツータックチノトラウザーズ
「HAND ROOM WOMENS」
¥29,700 ( tax in )

レザーグローブ
「Italguanto」
¥16,500 ( tax in )

エナメルバレエシューズ
「paris a velo」
¥15,180 ( tax in )

                   

【オリーブ色のコーデ】
ドットスカーフ
「HAVERSACK」
¥19,800 ( tax in )

ボートネックカットソー
「HAND ROOM WOMENS」
¥16,500 ( tax in )

ワイドイージーチノパンツ
「Vent d’ouest」
¥16,500 ( tax in )

レザーグローブ
「Italguanto」
¥16,500 ( tax in )

エナメルバレエシューズ
「paris a velo」
¥15,180 ( tax in )


他、私物

 


 

日々おしゃれのことはもちろん、季節ごとの暮らしの楽しみ方、体や心の整え方などを綴った書籍も好評発売中です。ぜひご覧くださいね。


明日、ちょっといい私に出会えたら』より
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Profile

板倉直子

Naoko Itakura

島根県松江市のセレクトショップ「ダジャ」のディレクター。『大人になったら、着たい服』でトラッドを基本にした私服コーディネートが紹介されると、マニッシュな中に大人の女性らしさがあると大評判に。日々の着こなしや暮らしぶりを紹介したインスタグラムも人気。現在は、ファッションブランド「ハンドルームウィメンズ」のディレクションも手がける。著書に『明日、ちょっといい私に出会えたら』『大人のための かしこい衣服計画』『頑張らないおしゃれ』(主婦と生活社)がある。

Instagram @itakuranaoko

肩の力を抜いた自然体な暮らしや着こなし、ちょっぴり気分が上がるお店や場所、ナチュラルでオーガニックな食やボディケアなど、日々、心地よく暮らすための話をお届けします。このサイトは『ナチュリラ』『大人になったら着たい服』『暮らしのおへそ』の雑誌、ムックを制作する編集部が運営しています。

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