雨や雪でも、おしゃれは足元から。そんな日のスニーカーコーデとは?
こんにちは。「berkarte(ベルカルテ)」の片山千恵と申します。「今日のひとしな」連載より再びご縁をいただきまして、お店の事、お洋服の事などを少しご紹介できたらと思っております。どうぞよろしくお願いします。
私たちの住む福井は、12月中旬あたりから初雪が降り始める積雪地帯です。
辺り一面、雪景色になる日もあれば、道が凍っている日も。1月からは積雪も本格的になったりして、起きたらまずそっと外の様子を伺うことからはじめます。内心、「どうか積っていませんように」と願いながら……。
それでもあいにくの天気の日、長靴を履くまでもなく、革靴も避けたいなという時に活躍するのが「Lomer(ロメール)」。イタリア老舗登山靴メーカーが立ち上げた、タウンユース向けのスニーカーです。
今週のアイテム
登山メーカーのスニーカー
Sneaker / 「Lomer」Italy ¥30,800(税込)
初見は、やや野暮ったくも感じたこの靴。足を通してみると、意外にもスッキリ。そのギャップと、足に吸い付くような密着感が心地良くて。いつの間にか「berkarte」の定番とも言える一足となり、予約で埋まってしまう事も。
どの方向からも水の侵入を防いでくれる防水性に加えて、防滑性の高いビブラムソールが安心な作り。悪路でも不安なく履ける、特に冬のこの時期の強い味方になってくれます。
長年履いている私物のグレーは、(積雪があっても何十センチと積もることは稀なので)「雪の日は迷わずこれ」という安心感があって。雨やぬかるんだ地の多い欧州の買い付けにも同行させたことがあるのですが、足元の心配をしたことがなく、面白くなってきてあえて水たまりに入ってみたり、なんてことも。
トレッキングシューズをベースに作られているので、前へ前へとくり出しやすいうえに疲れにくく、まさに無敵といった感じです。
Down Coat /「J&S FRANKLIN EQUIPMENT」Poland ¥81,400(税込)
ローテクのスニーカーに比べると縦に厚みがあるので、足首をスッキリと出してコーディネート。ボリュームのある衣服もバランスよく合わせられます。
外出時に合わせるのは、「J&S FRANKLIN EQUIPMENT(ジェイアンドエス フランクリンイクイップメント)」のダウンコート。650フィルパワーという山にも通用するダウン量で十分な暖かさがありながらも、膨らみすぎないところがポイント。「車社会日本一」の福井県は、車から降りてすぐ目的地に、といったドアtoドアが主流なので、重衣料というよりも、軽くて、それでいて暖かなものを重視していたい感じ。車に乗る際も、脱がずともかさばりにくいところも嬉しい。
もともとは、第二次世界大戦下、パイロットとして活躍していた若者とその友人によって立ち上げられた「J&S FRANKLIN EQUIPMENT」。その経験をもとに、シェルターやテント、キャンプ関連品、それから衣料品や装備品など数々のアイテムをリリース。それらをイギリス軍や、世界各国の政府やNATOなどの機関、防衛関連の組織などへ供給をしている、実績と信頼のあるブランドです。
ミリタリーの基礎をもとに、日常で扱いやすいアイテムを製作しているので、ファッションに落とし込みやすいですよ。
この日の気温は10℃を下回るくらい。突風が吹く、当店が入っているマンションの屋上……。
寒さがへっちゃらなのか、なんだかとっても嬉しそうなオーナー。身長174㎝のオーナーはMサイズを着ています。
私の身長は159センチ。Sサイズを着ても体全体をふんわりと包んでくれるようなゆとりあるサイズ感です。
このサイズ感が嬉しく感じるのは、十数年前に購入した某ブランドの "窮屈さ”から。「ダウンはタイトに着るもの」という考えが当たり前だった当時のスタイルは、体にフィットし過ぎてかえって暑く、汗をかいては汗冷えしたり、ダウン自体も小さく感じたり……。そんな体験を共感してくださるお客様もいらっしゃって。ストレスなく着られる衣類の重要性が、年齢を重ねるにつれ、分かるようになったな、ということ。こちらのダウンは、様々な体型の老若男女が無理なく着こなせるアイテムなのではないでしょうか。
モッズパーカーのような、後ろが長い作り。腰やお尻などすっぽり覆えて暖かく、動きやすいアシンメトリーな形。
急な雨にも安心なフードは、頭がすっぽりと覆えるゆとりある作り。使わない時はクルクルと巻いて首元に収まる収納式にもなっていて、完全にしまうと大きな立ち襟に。風除けにもなってスマートに収まる秀逸なデザインです。
肌に触れる襟裏はフリースになっていて、ひやりとするこなく着られるのがありがたい。
フロントのジップはダブル仕様。中に着たものとのボリュームによって、裾を開くスタイルにしても。足捌きが良くなります。
袖丈は長めな作り。グッとしばってたくし上げるのがポイント。袖口から風が入り込まないので、これだけでも暖かく感じられます。
インには「Yermo(ヤーモ)」のワンピースを。「Yermo」はイギリス、グレートヤーモスにて1898年に創業した、ワークとマリンウェアを得意とするブランド。過去にはオイルメーカー、BPや、SHELL、医薬品メーカーなどの生産も請け負った経験から、実用に基づくウエアを今でも自社工場で生産を続ける貴重なファクトリーです。
「Yermo」が得意とする、"研究員が着ていそうな”ワークコートのような今回のワンピース。フロントが全開きするので、コートのように着ることもできます。
ハイカラーギャザードレスと名前の付いた通り、ネックに高さがあって胸の高い位置からギャザーの入るワンピース。その寄せられたギャザーからストンと落ちるきれいなAラインシルエットは、贅沢にたっぷりととられた生地量と相反して広がりすぎずにすっきりとまとまります。くるりと動いてみたくなるような軽やかな着心地に気分が上がりそうです。
生地は、軽くて柔らかなコットン100%の細やかなコーデュロイ地。カジュアルな素材は着疲れせず、お洗濯も楽なのでつい手にとってしまう一枚に。シャツような薄さと、一枚で着る楽しみもあるので、春先にもきっと重宝しそうという点でもそばに置いておきたくなります。
フロントボタンを全部閉めてもゆとりある首周りなので、さらにタートルを入れて暖を取ることも。
襟元を倒して襟のように見立てても、雰囲気がガラリと変わります。髪型などでも変化させるのも楽しい。
袖の長さも特徴的。あえて短めに作られていることで、こちらも重ね着したり、時計を身に付けたりと、腕周りで遊ぶのも良いですね。
着丈は、下に何を履こうかと悩まないマキシ丈。身長の高い方にも嬉しい丈感ではないでしょうか。
暖を取りながら、軽やかに。冬のおしゃれも無理なく楽しみたいですね。
※1月は買い付け旅により、営業日が通常とは異なりますので、来店前にご確認いただけると幸いです。
変則的な営業日となっておりますので、ぜひご注意ください。
【1月の営業日】
1月4日(土)~7日(火)
9日(木)~ 11日(土)
13日(月)
16日(木)~18日(土)
21日(火)
23日(木)~ 25日(土)
28日(火)
30日(木)~ 31日(金)
ご不便をおかけしますが、よろしくお願い申し上げます。
皆さまのご来店を心よりお待ちしております!
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