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一田憲子さんに根っこを掘り起こしてもらいました！

おしゃれさんコーディネート

2025.03.03

こんにちは。熊本・南阿蘇の「robin ASO」の土持加奈子です。
発売中の『暮らしのおへそvol.39』。一田憲子さんと木村愛さんに、南阿蘇に取材にお越しいただきました。その際、わたしの「頭の中の整理できていないこと」を相談させてもらったのです。

「ファッション＝都会＋トレンド」という方程式で答えを出すことが“役目”だと思い込んでいた私。一方で、それって「自然の中で見えてきたファッション」とは何かが違うと“感じる”私もいて・・・。
確信を持てないまま、お二人とお話するうちに、長い間なんとなく感じていた「都会＝ツルツル」、「自然＝凸凹」という表現が出てきました。
一田さんには、そんな私の迷える現状を整理して、文章にまとめていただきました。根っこを掘り起こして、最適な場所に植え替えてもらったような気分です。ありがとうございました。

というわけで、本日より４日間、自然の中で見えてきた「ずっと着続けたい服」をご紹介させていただきたいと思います。

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＜厚地リネンのVネックベスト＞

着用期間：オールシーズン

実はこれ「fog linen work」が昨年の春に発売し、１シーズンで生産が終了したものです。ところが、実際にわたし自身が春、夏と着ているうちに、まるで「道具」のようにとても便利なことに気がつき、「ずっと着続けたい」そして「ぜひ“定番”として販売したい」という思いに至りました。季節が変わって新商品が次々と生み出される中ですが、無理を言ってもう一度作ってもらうことにしたのです。

生地も縫製もリトアニアです。糸だまりや織ムラがあって、表情豊か。日本標準でリネンウェアを作ると、良くも悪くも「きれいに整って」しまうので、日本製ではこの表情は出せません。

寒さ残る日の山での普段着。薄手のリブニットと。

冬物と組み合わせても生地感のバランスが良い厚地リネン。寒い日に着ると、思いのほか暖かいことに驚きます。「リネンは清涼感だけでなく、実は保温性がある」ことを実感。

スカートと合わせて友人と食事へ。

首が詰まったインナーでも、Ｖネックの開き具合と大きく弧を描くアームホールのおかげで、胸元がすっきりと見えます。“ナチュラル”をだらしなくなく見せずに、キチンと着こなすのがモットーです。

体のラインを拾うタイトなインナーや、透け感のあるモノなど、「１枚ではちょっと着られないな」という服って必ずありますよね。どうしようと迷った朝、さっとこれを重ねれば解決してくれます。

カーディガンを羽織って。熊本市内へ食材の買い出しに。

この１年で何度もオーダーを繰り返しているうちに、色違いで使いたい欲が出てきて、元々のラインナップには無かった「ブラウン」と「ライトグレージュ」も作ってもらいました。

近くの道の駅に行く時によく着るデニムと合わせて。

さまざまなトップス、ボトムスにも合わせられ、春夏秋冬と年間を通して、まさに「道具」のように使い込めます。

「fog linen work」は東京の会社です。私もアパレル製品の海外生産などの経験があるので想像できますが、言語も文化も価値観も異なる海外の工場と信頼関係を築き、安定生産を続けてもらうのは、国内生産以上に大変なことだと思います。表情豊かなリトアニア製リネンにこだわって、作り続けていただいていることに、とても感謝しています。