「オニール」のコットンキルト
こんにちは。熊本・南阿蘇の「robin ASO」の土持加奈子です。4日間連載の2日目になります。

九州でも標高の高い阿蘇は雪が積もります。
移住前は、「消費されるおしゃれ」を分母に、アパレル業界で働いていました。実は洋服の成り立ち等を調べる余裕も、あまりなかったように思います。自然のペースで落ち着いて暮らすようになった今、洋服の背景にある歴史や文化を、あらためて深堀りできる幸せを感じています。
自然の中で見えてきた「消費“されない”おしゃれ」。それは、ずっと着続けられる「道具」のような服なのでは!? と気がつきました。
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<オニール・オブ・ダブリンのコットンキルト>

着用期間:オールシーズン
「オニール」が“道具”!? と、思われるかもしれませんが、歴史をさかのぼっても立派な道具なのです。
18世紀にスコットランドの高地で誕生したと言われる民族衣装「キルト」。1枚布を夜には毛布に、昼は腰に巻いてベルトで留めて衣服とする、「実用的な道具」だったそうです。伝統を守りながら300年の時を超え、日常でも着られるスカートとして現代風に進化を続けています。
「オニール・オブ・ダブリン」といえば、伝統的なウール(秋冬用)、そしてアイリッシュリネン(夏用)のキルトが定番です。そろそろウールの季節は終わり。でもリネンのスカートにはまだ早いかなという3月。季節関係なく着られるコットンのチノクロスという選択肢があります。

新鮮な「チノ」素材。想像以上に着やすいです。
いわゆる「チノパン」で使用される織物「チノクロス」は、軍服や作業着にも使われるだけあって、丈夫で長持ち。一般的にはデニムと並ぶカジュアルでタフなイメージですが、こちらは目が詰まっていて、ハリがありながらもとてもしなやか。スウェットやヒールのないブーツと合わせても“きちんと感”が保たれるのです。

ウールのスウェットと。新幹線で博多の展示会へ。
そして、透け感がないのでオールシーズン使い込めます。現代においても、頼もしい「道具」的役割を果たしてくれます。

ローウエストから入ったプリーツの端正な表情が美しいです。
色違いのネイビーに、総柄プリントの前開きワンピースを重ねてみました。

暖かい日はワンピースを羽織にして。街に買い物へ。
ワンピースは「Porter des boutons」のもので、英国リバティ社のイタリア工場で生産された、滑らかなコットン生地を使用しています。
キルトを重ね着の脇役的に使ってみたのですが、パニエのような効果を発揮してくれるという新発見が! ドレープのある薄手ワンピースを、立体的なシルエットにしてくれるのです。
「オニール・オブ・ダブリン社」は、『高品質なキルトを生産する伝統を、誇りに思っている』と宣言していて、ウール、リネン、コットンと、どの素材においても、その歴史とプライドを感じられます。守られ続けてきた文化に敬意を払って、着崩さずに着こなすことを心掛けています。
着用スタッフ身長:166cm
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< STYLE1 >
スカート:O’NIEL OF DUBLIN / コットンチノキルト(ベージュ)
トップス:ゴーシュ / ウールスウェットプルオーバー
アウター:Handwerker / ウェザーブルゾン
シューズ:OFFICINE CREATIVE / サイドゴアブーツ(私物)
< STYLE2 >
スカート:O’NIEL OF DUBLIN / コットンチノキルト(ネイビー)
ワンピース:Porter des boutons/ リバティタナローンワンピース
インナー:1dozen / スポンディッシュコットンロングスリーブ
シューズ:FABIO RUSCONI / サイドゴアブーツ(私物)
住所:熊本県阿蘇郡南阿蘇村河陽3811-1
電話:0967-67-2338
メール:info@robinaso.com
営業時間:午前11時〜午後6時
定休日:水曜、木曜(祝日の場合は営業)
https://robinaso.com/
ONLINE STORE:http://robinaso.theshop.jp/
Instagram:@robin.aso
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