旅と、オリジナルTシャツと僕たち。

おしゃれさんコーディネート
2025.04.27


こんにちは、「berkarte(ベルカルテ)」の片山一弥です。4月最後のコラムは、「旅」と「Tシャツ」のお話をお届けします。


毎年恒例、アンティーク買い付けの旅。今年もイギリスとドイツの、小さな町々を巡りました。目的は、ジュエリーやテーブルウェア、オブジェに雑貨など、実際に手に取って、本当に素敵だなと心から思える品を探す旅。でも、その前に大切なことがひとつあります。……それは、食料の調達。

なぜかと言うと、外食が高いんです。いや、本当に高すぎる。

レストランのメニューに並ぶ価格を見て、「この料理であのジュエリー買えるやん……」と思ってしまう、完全なる職業病。




というわけでまず向かうのは、旅先のスーパーや「マルクト」と呼ばれるマーケット。パン、チーズ、ハムやオリーブ、そして色とりどりの野菜や果物……。地元の人のカゴの中をチラ見しながら、あれこれと買い込みます。

見たことのない形の野菜や、格好いいフォントのラベルにときめいたり、なんともオシャレなパッケージに惹かれてつい足を止めたり。「これは経験や!」と、なんでもカゴに入れていくうちに、いつのまにかいっぱいに。でも、これがまた外食よりずっと安上がりなんです。

スーパーは“食材の展覧会”。マルクトは“味と香りの遊園地”。

そんな風に思えるほど、毎回新しい発見と驚きがあります。


そして忘れてはならないのが、ワイン。これがまた、本当に安くて美味しいんです。一本1,000円前後で、十分に満足できるクオリティ。品種や産地で選ぶのもよし、ラベルのデザインで“ジャケ買い”するのもまた楽しい。不思議と当たりが多いのも、嬉しいポイントです。気がつけば一本、また一本と手に取り、アパルトマンまで大切に持ち帰ります。


味はもちろん……格別に美味しい。



朝から夕方まで、アンティークのハンティング。北へ1,000マイル、南へ1,000マイル。ヘトヘトになる毎日の中で、唯一のご褒美タイムはやっぱり“食”なんです。


お昼をゆっくり取る余裕はほとんどないので、メインは朝食と夕食。夕食の残りで作るサンドイッチ(これがまた美味い)を、朝ごはんに。

そんな風にして、また今日も宝探しの旅へと出かけるのです。


それから、田舎道を走っていると、自然豊かな風景がたくさん飛び込んできます。目に飛び込んでくる羊の種類と数の多さ。


癒し……でも、ずっと同じ風景……(笑)。

そんな中、放牧されている馬に出会える時間がとても好きで。凛々しい出立と寄ってきてくれる愛嬌のよさ。「5分だけ」の触れ合う時間が何ともたまらない。また明日も早起きして「がんばれ」って言ってくれてる気がするのです。

旅をしていると、毎回さまざまな出来事が起こり、沢山の出会いがあります。苦しいこともあるし、もちろん楽しいこともあります。色々なことをプラスに変えて前に進む……これまでもこれからも、変わらず続けていくのが私と「berkarte」です。




今週のアイテム
オリジナルTシャツ

そんな旅先での思いをデザインしているのが、オリジナルの「カルテTシャツ」。旅日記の中で落書きをした、ちょっとしたデッサンを、遊び心たっぷりにTシャツにしています。

シンプルに慣れすぎて、年々柄のTシャツを着ることにちょっとした抵抗があった私。理由はうまく説明できないけれど、どこかラフすぎるような、少し頼りないような気がしてしまう。年齢のせいかもしれないし、気分の問題かもしれない。それでも、やっぱりTシャツは旅にぴったり。着心地がよく、動きやすくて、何よりも、気取らない自由な空気がある。

そんなわけで私は、Tシャツを「着るもの」から「語るもの」に変えてみることにしました。旅先で出会った風景、言葉、人。そういった小さな出来事たちを、「カルテTシャツ」にデザインとして落とし込んで、一枚ずつ形にしていく。そして、そのTシャツにまつわるエピソードを綴る。これが、私なりのTシャツの楽しみ方です。


Cooking our own meals with supermarket ingredients is the best, and they have plenty of cheap, good wine too.
(スーパーの食材で自炊するのって最高だし、安くて美味いワインもいっぱいあるから最高)

そんな思いの丈を、そのまま描いてみました(笑)。これを見て人が自然と集まり、楽しい時間がまた生まれたらいいなと思います。


形はビッグシルエット。

コットンにレーヨンが混ざった素材は、とっても柔らかくてヴィンテージライクなテイスト。ドロップショルダーでゆったりとした形は5分袖のようになって安心感が出ます。パンツインのスタイルでボトムスを長く見せて、スッキリとした印象に仕上げると、余計に着こなしやすくなると思います。


柄Tシャツをおしゃれに着こなすコツのひとつは、あえて見える範囲を控えめにすること。こんなリネンのジャケットを涼しく羽織って、チラッと見える柄を「外し」にして楽しむのも良いですね。


今回は同じ素材のリネンパンツでセットアップに。


たまにはTシャツを崩して、ラフに作って過ごす時間もいいと思います。


Horses are like friends to me.
(馬は癒しであって、友達のようなもの)

見かけるとすぐ手にとってしまう馬モチーフ。ドイツで手にした台車に乗ったアンティークオブジェ風です。




Tシャツのフロントをクルッと内折りして、バックはゆったりと。ビッグシルエットの生地量を利用して、アシンメトリーでフェミニンな印象に。初夏らしいこんなワイドなカラーパンツで合わせると、シンプルなのに軽快な動きが加わってとても素敵になります。


そして色違いには、オフホワイトに青い馬。



こんなゆったりカットソーと合わせることも、ひとつのアレンジ。


楽にラフに、でもだらしなくならないように。大きめのサイズを変化させて整えると、全体がまとまり楽しめると思います。


ちなみにこのビッグTは男性の私ももちろんOK。旦那さまと兼用で、なんてこともいいですね。


もうひとつの形に、スリムスタイルもあるんですよ。

素材はビッグシルエットと同じく、とても柔らかくて着心地が最高。



肩がぴったりと合うセットインタイプは、スカートやキュロットとの相性が抜群。トップスをあえて小さくまとめて女性的な印象に作ります。


こんなブラックには、こんな白のワイドなボトムスも最適。



KARTE VON BERLIN
(ベルリンの地図)
 
黒はこんなデザインもあります。これは当店「berkarte」の名前の語源。ベルリンの地図を手にしながら買い付けの旅を始めたのが原点なんですよ。
 

そういえばもうすぐ母の日。こんな柔らかくて楽しいTシャツを贈ろうかな。そんな思いを馳せながら、このコラムの締めくくりです。

Tシャツを楽しむこと。「工夫」をしながら、楽に素敵に。カルテTシャツが楽しいスタイリングの一役になってくれたらいいですね。ではまた。

 

【今週のアイテム】
「カルテTシャツ」

ビッグシルエット ¥5,720 (税込)
スリムシルエット¥5,280 (税込)


 

berkarte(ベルカルテ)

福井県福井市開発2-105
開発ガーデンスクウェア103
TEL:0776-53-2344
営業時間:10:00~18:00
水曜・第二火曜定休日
https://www.berkarte.com/
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