「今日の素敵な一ページの積み重ね」~おしゃれ暦vol.33水無月
『ナチュリラ』本誌でも、季節ごとのリアルクローズとそのおしゃれな着こなし方を提案してくださっている人気セレクトショップ「アナベル」。店主の伊佐さんによる、季節のおしゃれエッセイ、第33回目です。いよいよ関東地方も梅雨に突入! 梅雨寒も蒸し暑さも晴れ間の夏日も、おしゃれの力で乗り切れたら。それが「楽ちんなのに素敵」だったら言うことなし! ですよね。
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photo:川本浩太 text:伊佐洋平 model:伊佐奈々
楽な服って何だろう。
おしゃれ着って何だろう。
言葉は、意思疎通をはかるうえで絶対の手段であると同時に、
時に誤解を招くものでもあると思っている。
アナベルでは、その人が楽な気分で着られるものは、
その金額に関わらず、「楽な服」と思って販売している。
その感覚や境界線は、まったくもって人それぞれで、
所持した洋服は、たくさん着ることでその良さや、本質を見ることができる。
そうすることで、1万円するTシャツも、3万円近くするブラウスも、
その人にとっての楽な服になる可能性が十分にある。
変に使い分けるより、そのほうがよほど自然体で、
自分らしさは見つかりやすい。
5年生と2年生の母でもある妻にとっての楽な服は何だろう?
きっと楽な服かおしゃれ着かは、後付けでいいのでしょう。
よくするこんなスタイリングは、きっと今の妻にとって楽なスタイル。
そして楽な服とは、単純に「イージー」という感覚でもないし、
家着のように汚れてもいい服でもないし、オシャレを達観したスタイルでもない。
自分で鏡の前に立って、「よし!」って思えなければ、
気分は上がらないし、外へ出る気にもならない。
それは、「楽なスタイル」とは言えない。
汗ばむことが増えてきたこの季節、、
Tシャツで歩くことも多いが、半袖なら羽織はまだ必須。
扱いやすいってことも、楽な服の条件だろう。
小さめのかわいいバッグに何の問題もなく収まって、
夏中使うリネンのボレロは、誰にとっても楽な服になりそうだ。
そして、Tシャツ一枚になった時、
「このTシャツは1枚で着られるんだよな。」って
思えるものは、多少高くても楽な服になるだろう。
「よし!」っていう気分で外に出られたなら、
きっとその日は一日いい気分で楽な気分。
出番が多いと感じるそんな気分の装いは、
値段に関わらず、その人にとっては楽な服。
食をはじめとしたライフスタイルではよく言われる、
「丁寧な暮らし」をファッションに当てはめると、
そういうことになるのだと思う。
ボレロ:TRAVAIL MANUEL ¥13,000+tax
Tシャツ:FIRMUM ¥8,500+tax
キュロット:ARTEPOVERA ¥15,000+tax
靴:R.U. ¥46,000+tax
帽子:mature ha.(annabelle別注) \19,000+tax
バッグ:MUUN ¥14,800+tax
ブレスレット:yasuhide ono(私物)
ピアス:yasuhide ono(私物)
※「yasuhide ono」絶賛展示期間中! 6月11日まで。
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