日本人の頭の形に合わせて作られた「田中帽子店」の麦わら帽子
~ musubi(むすび)より vol.3 ~
帽子が日本に広がったのは明治の初め頃、それまで髷を結っていた男性たちが散髪するようになってかららしい。ちょんまげに代わって帽子が流行! と想像するとなんだか笑みが溢れてくるが、その時代の人の“和服に帽子姿”って格好いいなぁといつも思う。
創業明治13年、埼玉県春日部市で130年に渡って麦わら帽子を作る老舗「田中帽子店」。日本人の頭の形に合わせて作られた木型は、創業当時から使われているもの。麦稈真田(ばっかんさなだ)と呼ばれる7本の麦を1本のテープ状に編んだ材料を使い、職人さんの手により重ねて円状に縫い上げる独特な縫製方法で作られる。
シーズンを重ねても型くずれしないフィット感は秀逸で、日本人の頭の形、顔の形を格好良く見せてくれる。様々な種類の形の中から、きっと似合いのひとつが見つかるはず。
本体内側の汗止めテープ裏側に、サイズ調整用のマジックテープが入っていて、約1~1.5cmのサイズ調整が可能。風が強い時も、自転車に乗る時も快適。細やかな配慮もきっと日本人による、日本人ためのものなのだろう。
適度な隙間を保ちながら編み込んであるから、こもりがちな熱を放出できる。空気層が多く、日差しを遮ってくれる。UV加工などせずとも麦自体が紫外線にとても強い。高温多湿な日本の夏に、日本人に似合いの帽子です。
普段の暮らしに、ささやかだけれど美しく、しっかり寄り添ってくれる日用品や雑貨をセレクトしたお店。「今日のひとしな」の執筆は、店主の坂本眞紀さん。
東京都国立市富士見台1-8-37
TEL:042-575-0084
営業時間:12:00~18:00
定休日:日、月曜
WEB:http://www.musubiwork.jp/
Facebook:https://www.facebook.com/musubiwork/
instagram:https://www.instagram.com/musubi_work/
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