深まる秋にぴったり ヘリンボーンツイードのコート
秋のおしゃれ:コートとインの関係⑤(板倉直子さんのかしこい衣服計画Vol.18)
こんにちは。
「Daja」の板倉直子です。今回が私の〈おしゃれさんコーディネート〉の最終回となります。10月も残すところあと僅か、季節は秋から冬へと巡ります。最終回は、ヘリンボーンツイードのコートを着て秋の深まる森の中へと出かけてみました。
私は自然の中で過ごすのが大好きで、休日にはよく、夏には海、秋には森へと出かけます。海も山も近い島根県松江市にはまだまだご紹介したい素敵な場所が沢山あります。
メタセコイヤの巨木が立ち並んでいるここは、私のお気に入りの場所。大きな木を見上げるとスッと気持ちが穏やかになり、静かな森と同化している自分に気付きます。
今回はヘリンボーンツイード素材の<ロイヤルコート>をご紹介します。先週取り上げた「スティアンコル」の<ロイヤルコート>はダークネイビーのウールカシミア素材。同じ形のコートですが、素材が変わると全く違うもののよう。コーディネートは落ち葉の色にリンクするグレーとキャメル、そして同じ色の入ったチェックのストールで。
コートのインには「ルトロワ」のキャメルブラウンのVネックカーディガンを。枯れ葉のような色合いがヘリンボーンツイードのコートに良く合うと思います。そして首元の白いテレコタートルはコーディネート全体を明るくまとめてくれる心強いアイテム。
木漏れ日を背中に受けて。穏やかな晩秋の午後。
後身頃には80センチほども長さがあるインボックスプリーツが。動くとシルエットがとても綺麗に出るので、印象的な後ろ姿に。
ベルトを締めるとまた違った表情に。
ヘリンボーンツイード生地はタンブラー加工されており、ずっしりとした重さは無く、柔らかな着心地。防寒性に優れた本格的なコートは、最強の暖かさ。これなら真冬の散歩もへっちゃらです♪
近くで見るととても美しいヘリンボーン柄。ヘリンボーン模様はニシン(herring)の骨(bone)という意味があり、和名では杉の木に似ていることから杉綾と呼ばれています。今回撮影した森にあるメタセコイヤの和名も曙杉。ヘリンボーンは、森などの自然を感じる場所に良く合う柄だと思います。
手元はデンツのドライビンググローブ。コートスタイルに軽やかさをもたらしてくれます。
コートのインはこんな感じ。落ち葉の色など、森にあるカラーをコーディネートに取り入れると、大自然と気持ちが繋がるような気がして心が落ち着きます。
足元にもキャメルブラウンを。トラディショナルなウイングチップが全体のコーディネートを引き締めてくれます。
冷たい空気の森を散策する愉しさに気付いたのは、大人になってから。本格的な登山でなくても、車で出かけられる森林公園などで気軽に自然を楽しんでいます。
さて、10月のおしゃれさんコーディネート【秋のおしゃれ:コートとインの関係】はいかがでしたでしょうか?今年は1月、4月、7月、10月と私のおしゃれについてお話させていただきました。
長い間ご愛読いただき大変ありがとうございました。またいつか皆様にお目にかかる日を楽しみにしております。
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ヘリンボーンツイードコート<Royal Coat>「SOUTIENCOL」¥78,000+tax
Vネックカーディガン<HENRI>「Letroyes」¥24,000+tax
コットンテレコタートル「NOUVELLES DU PARADIS」¥3,800+tax
ウールワイドパンツ「SOUTIENCOL」¥25,800+tax
チェックストール「HIGHLAND TWEEDS」¥9,800+tax
ドライビンググローブ「DENTS」¥14,000+tax
ウイングチップシューズ「Church’s」¥63,000+tax
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Profile
板倉直子
島根県松江市のセレクトショップ「Daja」ディレクター。トラディショナルをベースに自分らしい着こなしを提案している。著書に『大人のための かしこい衣服計画』(主婦と生活社)。この連載では、1月、4月、7月、10月の毎週日曜日に登場予定。
肩の力を抜いた自然体な暮らしや着こなし、ちょっぴり気分が上がるお店や場所、ナチュラルでオーガニックな食やボディケアなど、日々、心地よく暮らすための話をお届けします。このサイトは『ナチュリラ』『大人になったら着たい服』『暮らしのおへそ』の雑誌、ムックを制作する編集部が運営しています。