涼を呼ぶコーディネート
夏を楽しむ服 4(板倉直子さんのかしこい衣服計画)
7月のおしゃれさんコーディネートを担当させていただく、島根県松江市でセレクトショップ「Daja」を営む板倉直子です。7月23日(月)から27日(金)まで毎日お伝えいたします。
今年の夏は記録的な暑さが続きますね。皆さまいかがお過ごしでしょうか。
今回は、涼しさと品の良さを併せ持つコーディネートをご紹介します。
涼を求めて松江城のほとりを散策。
川面に映った石垣と、茂った緑が涼しさを呼んでくれます。
この道は松江城から武家屋敷へと続く道。
松江の人に親しまれている文豪・小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)の旧居もすぐそこに。
この辺りは八雲が書いた「怪談」の舞台となったところ。
真夏に「雪女」や「耳なし芳一」を感じながら古い街並みを歩くのも、また一興。
お城の堀川は、遊覧船で巡ることができます。
狭い堀川を行き来する遊覧船は道との距離が近く、堀端を歩いていると、みなさん楽しそうに手を振ってくださいます。
松江に来られる機会があれば、是非一度乗ってみて下さいね。
歴史ある街並みに似合うのは、涼やかで品のあるコーディネート。
シックな配色は、風景にも自然に溶け込みます。
オープンカラーのリネンシャツは〈オードリー〉という名のシャツです。
その名の通り、オードリー・ヘップバーンを彷彿とさせる、クラシカルで女性らしいデザインです。
デコルテが綺麗に開くオープンカラーと長めの半袖は、涼しげで上品な印象。
特筆すべきは、素材の上質さ。
イタリア・カンクリーニ社の白リネンは透明感があり、上品な透け感が魅力です。
リネンシャツはいつも洗い晒しで着るのですが、オードリーシャツは襟元に軽くアイロンをあてることで、より美しく着ることができます。
背中のダーツは50年代を意識したタイムレスなデザイン。
時代を超えた魅力のあるシャツです。
オードリーシャツに合わせたのはリネン素材のワイドイージーパンツ。
ボリュームのあるシルエットがシャツとの絶妙なバランスを生み出します。
暑い日でも体に貼り付くことがなく、とても快適なはき心地。
色違いのネイビーのシャツと黒のワイドイージーパンツに着替えて城山公園を散策。
濃い緑に映える、ネイビーとブラックのシックな色合い。
袖をロールアップし、少し着方を変えてみました。
松江城は市民の憩いの場。
深い緑と静寂に囲まれた、私のお気に入りの場所です。
広い石垣の中に、ハートの石が隠れています。
見つけられたら良いことがありそうな気がしますね!
国宝松江城は、別名千鳥城と呼ばれている美しいお城。
天守閣に登ると目の前に宍道湖が広がり、素晴らしい眺めが楽しめます。
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リネンオープンカラーシャツ〈Audrey〉
「SOUTIENCOL」
¥17,800+tax
リネンワイドイージーパンツ
「Le minor」
¥17,000+tax
日傘、靴、(私物)
←その他の「Daja(ダジャ)」板倉直子さんの着こなしはこちらから
Profile
板倉直子
島根県松江市のセレクトショップ「Daja」ディレクター。トラディショナルをベースに自分らしい着こなしを提案している。著書に『大人のための かしこい衣服計画』(主婦と生活社)。この連載では、1月、4月、7月、10月に1週間特集として登場予定。
肩の力を抜いた自然体な暮らしや着こなし、ちょっぴり気分が上がるお店や場所、ナチュラルでオーガニックな食やボディケアなど、日々、心地よく暮らすための話をお届けします。このサイトは『ナチュリラ』『大人になったら着たい服』『暮らしのおへそ』の雑誌、ムックを制作する編集部が運営しています。