大人のダッフルコートは、軽くてロング
大人のアウターの選び方① (板倉直子さんのかしこい衣服計画)
10月のおしゃれさんコーディネートを担当させていただく、島根県松江市でセレクトショップ「Daja」を営む板倉直子です。10月15日(月)から19日(金)まで毎日お伝えいたします。
今年も残すところあと2か月ほど。季節の移ろいと共に、選ぶ色もだんだん落ち着いた色へと変化してきました。オリーブやキャメル、ブラウンをキーカラーに、秋冬のアウターをご紹介いたします。
大人になってから似合うようになったのが、実はダッフルコート。
数年前にイギリス製のダッフルを手に入れ、その良さに気が付きました。
今回は軽やかで暖かなヤクウール混紡で作られたダッフルコートをご紹介します。
裾にかけて綺麗に広がるロング丈のデザインは、着るというよりは「纏う」という言葉のほうがしっくりきます。
膝下丈でゆったりしているのに、横から見るとスッキリとしたフォルム。
立体感のある小ぶりのフードと、広めの袖のバランスもお気に入り。
ダッフルは重いイメージがあるかもしれませんが、この「HAND ROOM WOMEN'S」のダッフルコートは軽やかなヤクウールで作られています。
ヤクはウシ科の動物で、チベットの標高4000~6000mの高地に生息しています。
寒さに強いヤクの毛は、保温性と防水性に優れ、細く長い繊維は光沢と弾力性があり、カシミヤやパシュミナと並ぶ希少で高級な天然繊維の一つです。
私のコート選びのポイントは、着ていてストレスを感じないこと。
軽さだけではなく、ニットの上にさらりと着られるサイズ感も大切です。
オリーブ色のダッフルコートに合わせたのは、ライトブラウンのニットとカーキのパンツ。
森の木々や葉の色を、コーディネートに取り入れてみました。
ヤクウール素材のコートは動きやすく、しわになりにくいのも特徴。
後ろ姿のボリューム感も、このダッフルコートの魅力の一つ。
ヤクウールだからこそ実現する、軽くて落ち感のある美しいシルエット。
防水性にも優れているので、突然の雨や雪でもフードがあると安心ですね。
オリーブ色のほかに、焼き栗色のキャメルブラウンも素敵です。
コートのパーツも本物志向で、トグルは水牛の角を削り出したものが使われています。
トグルボタンを留めるレザーは、野球のグローブなどに使われる耐久性に優れたグローブレザーです。
取り外しできるチンストラップ、内掛けボタンもあり、気温や着こなしに合わせて楽しむことができます。
キャメルブラウンは、深まる秋から冬にかけて、優しい色合いのコーディネートにぴったり。
どちらの色も、とてもシックで大人の女性にお勧めしたいダッフルコートです。
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ヤクウール ダッフルコート
「HAND ROOM WOMEN’S」
¥75,000+tax / size S・M
*こちらのコートは、「大人になったら、着たい服@伊勢丹」イベントの別注アイテムです。
販売は、Daja、伊勢丹新宿店が10/24(水)~、JR京都伊勢丹が11/7(水)~となります。
クルーネックニット
「STAMP AND DIARY」
¥11,000+tax
インタック モールスキントラウザー
「HAND ROOM WOMEN’S」
¥21,000+tax
タッセルローファー
「Diego Bellini」
¥31,000+tax
Profile
板倉直子
島根県松江市のセレクトショップ「Daja」ディレクター。トラディショナルをベースに自分らしい着こなしを提案している。著書に『大人のための かしこい衣服計画』(主婦と生活社)。この連載では、1月、4月、7月、10月に1週間特集として登場予定。
肩の力を抜いた自然体な暮らしや着こなし、ちょっぴり気分が上がるお店や場所、ナチュラルでオーガニックな食やボディケアなど、日々、心地よく暮らすための話をお届けします。このサイトは『ナチュリラ』『大人になったら着たい服』『暮らしのおへそ』の雑誌、ムックを制作する編集部が運営しています。