セレモニーに何着ていこう?Vol.1 ルノンキュル 木村牧子さん
年が明けると一気にセレモニースーツの記事にアクセスする人が増えます。何を買えばいいかわからない。必要に迫られてとりあえず買ってしまったけど気に入らない。こういう人も多いでしょうね。
自分が主役ではない、しかもそれほど着る回数もないものということで、似合ってなくても割り切ってしまいますか?
もし、今から購入する機会があるのなら、一度セレモニースーツに向き合って考えてみませんか。
「着まわし最優先にしない」
着まわしをどこまで重視するかで、選び方は違ってきます。着まわしのシーンは、式典と普段、慶事と弔事、入学・卒業・結婚式、など捉え方はいろいろです。
できれば元を取りたいと、着まわし力を最優先にして買っても、おそらく実際そこまで着まわすことはできないというのが私の考えです。無難そうなお買いものほど、気に入らなくて結局あまり着ないというのと同じパターンですね。
似合っていること、気に入っていることが基本。直近の着用シーンに相応しいもの、その上で、普段着となにか一着でも組み合わせられれば上出来と割り切ったほうがいいお買い物ができるでしょう。
「大事なのは、甘-辛度合い」
色、柄、デザインのバリエーションが限られている礼服は、服の甘-辛度合いが、似合っているかどうかの最重要ポイントになります。
男性の背広やタイトスカートのような無駄のないシルエットは辛く、広がり、短い、切り替え、などは甘い要素。ジャケットの襟もとはV開きなら辛く、丸開きは甘い。生地は、織りが密でフラットなものが辛く、ツイードやシャンタンなど表面に変化のあるものや、サテンなど光沢のあるものは甘い。
デザインや生地が同じ場合、スーツよりセットアップは甘くなり、さらにセットアップよりワンピースが甘い印象になります。もちろんボトムスをスカートでなくパンツにすると、ぐっと辛み寄りになります。
今はストレートパンツやワイドパンツの礼服も多く出ています。似合う礼服がないという方は、フェミニンなものが苦手な傾向が多いので、TPO的に問題がなければパンツも考慮してみるといいでしょう。
Vol.2に続く
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Profile
木村牧子
「ルノンキュル」主催。関西学院大学卒業後、全日本空輸㈱で国際線CAとして勤務。退職後に転身し、子供の頃から夢だったデザインの道に進む。10数年間グラフィックデザイナー、テキスタイルデザイナーとして色や素材に関わる中で、「装い」や「色」が人の生きるパワーや自信と深く関わることに強く興味を引かれる。色彩学、心理学を学ぶうちに、「見た目」を通して人の内面、生き方を前向きに元気にさせる仕事をしたいと思うようになり、パーソナルスタイリング、イメージコンサルティング、パーソナルプロデュースの仕事を開始。現在は平日はデザイナー、週末はイメージコンサルタントとして活躍中。http://www.renoncule.net
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