ベーグルとピクルスの朝ごはん
「リョク」水野あやさんvol.3
「リョク」は基本的には「もの」を扱うお店です。
でも数ヶ月に1度、美味しいものを作っている方にお願いして、日々の食卓で気軽に美味しく食べられるものを並べることがあります。
誰かから聞いた美味しもの、ではなく私が実際食べてみて美味しいと思ったもの。そして、倉敷市内、もしくは岡山県内で頑張って作っていらっしゃる方のもの。だからこそお客さんにも幅広く知ってもらえたら、という願いも込めて店頭に並べさせてもらっています。
今回の朝食にはちょうどこのコラムの写真を撮っている時に「リョク」で販売をしていた同じ倉敷市内の「Atelier Plus(アトリエプリュス)」さんのベーグルを使いました。ベーグルが苦手だけど、「Atelier Plus」さんのベーグルは別!と言ってくださるお客さんが何人かいらっしゃいます。作られている彼女も実はベーグルがあまり好きではない、とのこと。だからこそ工夫に工夫を重ね、満足の出来なんだそうです。
そして、皆さんに食べてもらいたいと思って店頭に並べさせてもらっていますが、私が食べたい、という気持ちも大いにあって、ちょこちょこ「リョク」で販売させてもらっております(笑)
そして、「リョク」でも何度か販売させて頂いた同じ倉敷市内の「Dill&Anise」さんのピクルス。「Dill&Anise」さんのピクルスは瓶詰ですが、まず店頭でその見た目の美しさに皆さん驚かれます。
ベーグルの中のレッドキャベツのピクルスは、この存在感で食卓を華やかにしてくれました。くし刺しのものもとてもオシャレでこのままの状態で瓶詰されているので、このまま器へ。朝食の支度としてはキュウリを刻み、ベーコンを軽く焼いたくらいであとは挟むだけ。
簡単この上ない朝食なのに、夫も子供もまずその見た目に喜んでくれます。
まずメインの楕円の黒銅リム皿がゆうらぼの千田稚子さんの作品です。
個人的に楕円の器が大好きです。盛り付けが苦手な私には普通の円の器より、余計な隙間ができずに盛り付けられるからでしょうか。見栄えがするように盛り付けられる気がします。こんなオシャレな器、使いこなせる?と思いましたが、なんのなんの、茶色が奥底にある黒のこの器は使いやすさこの上ないのです。
かぼちゃのスープも缶詰のものに牛乳を足して温めただけ、というまさに簡単の極み。でも栄養がしっかり取れます。このスープの器も千田稚子さんのものです。黒の器に白の器。コントラストに大変助けられました。
我が家は同じ器を家族分揃えることは意外に稀です。何故か2枚か1枚で購入することが多くて、家族全員が皆、同じ器で食べるということは少ないように思います。今回の画像のように色々な器を並べます。統一感がない?と思いきや、私の中では食卓が賑やかになる気がしています。
今回もそれぞれが違う器での食事。
こちらのメインの器は愛知の木全(きまた)俊吾さんのカッティングボード兼トレイ。小さめのカッティングボードなので、ちょっとイチゴのヘタだけ切りたい時などに使って、そのままお皿として食卓へ並べられる大変便利なトレイです。
今回もこの上でベーグルを3つ切りました。その内の1つをそのまま使って。
木全さんのトレイは木の特性というか節や穴などそのまま使っているので、これこそまさに世界に1つだけ、のものなのです。真鍮の取っ手がこれまたいい味を出しています。
スープの器は同じ岡山の十河隆史さんのもの。
県内であった展示会に足を運び選びました。スープだけでなく、アイスやヨーグルト、はてはちょっとした小鉢的に酢の物などにも使っています。
カトラリーはフォークが愛知の木全(きまた)俊吾さん、スプーンが徳島の安藤由紀さんのものです。木全さんのフォークは「リョク」でも「うわー、面白い!」と褒めてもらうことがしばしば。そして見た目だけでなく、刺さり具合も抜群なのが面白いところです。
香川の蠣崎マコトさんのダイヤグラスは前回はヨーグルトを入れましたが、今回は冷たい緑茶を。
その下の木のコースターも出番の多い器です。というのも、このようにコースターにしたり、ちょっとした小皿として薬味などをのせたり、様々な使い道がありました。
実は、これは作家ものではありません。
私は旅行が大好きです。隙あらば、どこかへ行きたいと思っています。旅の目的はその国の民芸や工芸を見ること。民芸や工芸がしっかりとした国を見てみたい。このコースターも前回台湾で見つけたものでした。
名もなき器でプチプライスでしたが、旅の思い出も詰まった大切なコースターです。そして使い勝手もよかったので、次回台湾に行くときにはまた買ってこようと思っています。
今回使った器
黒銅楕円皿 千田稚子さん(リョクでお取り扱いしている作家さん)
白のスープ皿 千田稚子さん(リョクでお取り扱いしている作家さん)
グラス 蠣崎マコトさん(リョクでお取り扱いしている作家さん)
コースター 台北で買ったもの
布のコースター 和泉綾子さん
真鍮のフォーク 木全俊吾さん(リョクでお取り扱いしている作家さん)
木のスプーン 安藤由紀さん
カッティングボード兼トレイ 木全俊吾さん(リョクでお取り扱いしている作家さん)
スープ皿 十河隆史さん
湯呑 及川静香さん(リョクでお取り扱いしている作家さん)
岡山県倉敷市田ノ上896-3 1F
TEL:086-431-2227
営業時間:11:00~16:00
定休日: 日、月、火曜
https://www.ryo-ku.com/
Instagrm:@ryoku.kurashiki
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