手に入りにくくなってきた筒井幸彦さんの山ぶどうかご

今日のひとしな
2016.07.13

~copse(コプス)より vol.13~

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明日から「コプス」では、企画展「旅にでよう~バッグとかご」展がスタート!なんと、手に入りにくいと年々人気高騰の、山ぶどうかごが登場しますよ。かごをつくるのは、長野県の山里に暮らす筒井幸彦さんです。

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工房にうかがうと、まず連れていってくださるのは山。小さな車で細い山道をグイグイ登って、見晴らし台のような場所から北アルプスを眺めるのがいつものコースです。その景色の美しいこと! 私もすっかり目的を忘れて旅行気分。筒井さんも「あの山の向こうに槍ケ岳が見えるんだけど、今日は残念だな~」なんて、やはり山がお好きなんですね。

筒井さんがかごを作るようになったのは、娘さんの影響だそう。東北でかご作りを学んだ娘さんのために山ぶどうのツルを採っているうちに、作り方を教わり製作されるようになったとか。

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実はこのツルを手にいれるのが至難の技。山ぶどうは北国の、しかもクマが暮らすような山奥に自生しています。ツルといっても太いものだと直径10cmほど。ときには高さ10mもの木に絡まっていることも。高い木の上でツルと格闘する一方で、クマに遭遇する可能性もある危険極まりない、まさに命がけの作業です。それでも山ぶどうのツルは丈夫さに秀で、切れることなく代々使えることから、昔から珍重され日常の道具に使われたのです。

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筒井さんが編むかごは、重いものを入れても安定するよう、ハンドルをボディと一体化させたデザインに特徴があります。よじれたり節のあるツルを生かした太アジロは、山ぶどうの力強さを楽しみたい方に、細アジロは洋服にもなじみやすくおすすめです。

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「俺の仕事は丁寧じゃないから」と謙遜されますが、山の命が吹き込まれたかごには風格があり、使うほどに美しく輝きます。筒井さんのかごに、ぜひ会いにきてくださいね。

細アジロ 50,000円前後〜(税抜)
太アジロ 80,000円前後〜(税抜)

copse(コプス)

器や日常着など、衣食住を提案する雑貨店。連載コラム執筆は、店主の小森知佳さん。

東京都練馬区石神井台3-24-39 ロイヤルコトブキ1F
TEL:03-6913-1544
E-mail:info@copse.biz
営業時間:11:30~17:30
定休日:月~水曜(企画展中は無休)
http://www.copse.biz

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