素敵な器を使った朝ごはんコラム、7月担当は「ハセル」金子知世さん

はじめまして、「器店主の朝ごはん」７月分の連載コラムを担当することになりました金子知世と申します。どうぞよろしくお願いいたします。
私は愛知県名古屋市で作家さんの器や手仕事の生活道具を扱う「ハセル」という店を営んでおります。

店は名古屋市緑区の有松（ありまつ）という日本遺産に認定された地区の一角にあります。有松では古代から伝わる染めの技法、有松・鳴海絞りが現在でも息づいており、国の重要伝統的建造物保存地区に選定されている町並みは東海道約800mに沿って続いています。



（絞り職人　佐藤貴広さん作）
江戸時代の旧家が現在も大切に残されていますので建物を見ながら散策し、有松絞りのお店をのぞいていただくと素敵な絞りの作品に出会える場所です。お茶や食事をできるお店も何軒かありますので是非お散歩にいらしてくださいね。

そんな伝統的な町並みの中に溶け込むようにひっそりとある店は2022年秋にオープンしました。この町並みが好きで朝一人で散歩している際に、テナント募集の張り紙を見つけたことがきっかけでした。表札は大好きな和紙で作っていただいたお気に入り。目立たないとよく言われますが、是非見つけてくださいね。

店は8畳ほどのこじんまりしとした空間で大好きな大正時代や昭和初期の古家具を並べ作品を置いております。愛知県内をはじめ、岐阜、滋賀、静岡などで制作される作家さんの作品が並びます。店を始める前から自宅で愛用していた器の作家さんと現在は知り合うことができ、店に作品を並べられていることはとても幸せなことです。決して沢山の器があるわけではありませんが、お気に入りのひとつと出会い長くお使いいただければ嬉しく思います。

今回は朝ごはんがテーマということで、金子家の朝ごはんを４回に渡りご紹介します。
我が家は、私の父・夫・小学生の娘２人・犬、という家族構成で、出かける時間も食べる時間も内容もそれぞれバラバラという現状です。娘２人は毎日お弁当持参のため、平日の朝は特に大忙し。朝食は至ってシンプルなものです。それでもお気に入りの器を使っていただく食事の時間はそれだけで豊かなものです。
器屋を営んでいながらもそんなに沢山を持っているわけでもないのですが、我が家なりの朝の器の楽しみをご覧いただければと思います。

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