好きなものたくさん朝ごはん
「TOUKOUSYA 」神山裕紀さん vol.2
こんにちは。
2025年3月の「器店主の朝ごはん」を担当させていただく、食卓と暮らしの品々を扱う店「TOUKOUSYA(とうこうしゃ)」の神山裕紀と申します。3月2週目の朝ごはんとなります。
Photo by ARATA KENJI
我が家は妻と子ども3人の5人家族。子どもたちの成長につれ5人が一緒に過ごせる時間も限られたものになってきました。中でも食事の時間は顔を合わせてコミュニケーションをとれる貴重な時間。
そんな考えもあり、我が家の食卓は食事以外の時間も過ごせるよう家の中心に配置し、少し大きく設計しました。残念ながら、普段はその少し大きいスペースから散らかっていきます。店も自宅も自ら図面を引き改修を手がけましたが、なかなか上手くはいかないものです。
今朝のメニューは子どもたち大好きな三色丼、鯖缶の味噌汁、きんぴらとフルーツはデコポン。
ショウガが乗るだけで春らしい。さすが、妻。この発想は私にはないです。
最近子どもたちも食べるようになった新生姜。「岩下の新生姜~♪」でおなじみの新生姜は栃木市の岩下食品で作られています。
食器を選ぶ際には、無難に白。ではなくて、無難に黒を選ぶのもおすすめです。黒い背景はどんな料理も引き立ててくれます。特にご飯は白いですから、ご飯茶碗やどんぶりは少し濃い色のものを使いたくなります。カレーやパスタにも使える便利な黒釉のリム鉢は中村恵子さんのもの。
栃木市寺尾地区ぬい農園のおいしい人参を使い、昨晩作り置きしたはずのきんぴらは今朝でおわり。我が家では意気込んでたくさん作っても作り置きにならず、大体2食で消費されます。
古伊万里の小皿はご近所の奥様からいただいたものを自分で金継ぎしながら大切に使ってます。
金継ぎとはいっても、私は樹脂と合成漆を使用します。この方法であれば、細かい仕事が好きな方ならどなたでもチャレンジできると思います。うつわも洋服の取れたボタンを繕うように各家庭でメンテナンスしながら使えると、たくさんの心と器が救われるのに。とはいいつつ、私自身も作業をする時間を作れず、割れた食器が山積みになっています。
食べ応えもあっておかずにもなる鯖缶の味噌汁は、私のリクエスト。好きな味噌汁ベスト3入りは確実です。
漢字で書く「わん」は、作られている素材が木の場合は「椀」、陶磁器の場合は「碗」ということをこの店を引き継いだ当初、ベテランのスタッフに教わったことを、ふと思い出しました。
食器は扱いやすく傷まない樹脂製もたくさん出回っていますが、子どものうちから本物の素材に触れておくことをおすすめします。特に汁椀は、熱い汁物を入れ手に持ち、口を直接つけるという特性上、やはり木製に勝る素材はないのではないかと思うのです。
おとなりの小杉八百屋さんは卸売がメインなこともあり、仕入れに抜かりがありません。特にフルーツ大好きな妻は、甘さのあるもの、食べごろを的確に教えてくれる小杉さんを信頼しています。子どもたちの最終目的地であるちょこっとデザートにぴったりな八角の小皿は、マルミツポテリのもの。お茶の時間に焼菓子をのせるのにもちょうど良いです。
波佐見のかどで皿は、箸もスプーンも使いたい欲張りなメニュー時に重宝します。
まだまだ週の半ば水曜日、好きなものをしっかりと食べてもらい元気に送り出したい。そんな妻の想いがこもった朝食となりました。
※掲載している器類は、常時店舗での取扱いがないアイテムも含まれています。
栃木県栃木市倭町5-17
TEL:0282-23-2251
定休日:日曜・月曜
https://toukousya.net/
Instagram:@toukousya_
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