素敵な器を使った朝ごはんコラム、8月担当は京都岡崎の「nokaze -うつわと物語の家-」

器店主の朝ごはん
2025.08.01

はじめまして。8月の「器店主の朝ごはん」を担当させていただきます「nokaze -うつわと物語の家-」の店主の中藤 裕之と申します。私たちは夫婦でギャラリーの運営をしています。今回の投稿では、妻も登場します。
この度、「暮らしとおしゃれの編集室」に温かいお声がけをいただき、1ヶ月間、「器店主の朝ごはん」という素敵な連載を担当させていただくことになりました。8月は毎週、私たちが愛する器たちが彩る、ささやかな朝の風景をお届けできることを、心から嬉しく思っています。
まずは、お店の紹介をさせていただきます。



平安神宮の真横に位置する「nokaze -うつわと物語の家-」

「nokaze -うつわと物語の家-」は、平安神宮、京セラ美術館など観光名所が佇む京都岡崎にあります。京都岡崎エリアは、単なる観光地ではなく、都市全体が巨大なギャラリーのような、生きたアート作品のような場所です。京都の歴史の中では、比較的新しいモダンな街。ただ、伝統も引き継いでいる、伝統と革新、自然と建築、静寂と活気が入り混じる不思議な空間です。


そんな街の一角に私たちのお店「nokaze -うつわと物語の家-」はあります。モダンなレンガ調の建物の中で、左右は、行列ができるカフェの「メメントモリ」(右)、食べログ100名店のタンドリーチキン有名店「セクションドール」に囲まれて、佇んでいます。



「nokaze -うつわと物語の家-」は2020年12月にオープンし、現在5年目を迎えています。「nokaze」という店名には、
・野風 :自然から生まれる(野)日本の伝統工芸を、今のトレンド(風)に乗せて届ける
・乃可勢 :織田信長、豊臣秀吉、徳川家康と戦国時代に天下を統一した人の手を渡った笛。時代が変われど、日本の文化を代々繋げながら、笛のような音色で伝えていきたい
という2つの意味が込められており、日本が誇る伝統工芸である「器」を今の時代に合わせた伝え方で、引き継いでいきたいという思いを込めています。

そして、「-うつわと物語の家-」というコピーには、単に物をお届けするだけでなく、それぞれのうつわに込められた”真心”と、長い時をかけて育まれた”物語”を合わせて伝えたいという思いでつけました。
効率と消費が優先され、モノが持つ本質的な価値や情緒的なつながりが見過ごされがちな現代の中でも、モノが持つ奥深い物語や想いを知ってもらうことで、使うたびにその物を愛おしく感じられるようになり、何気ない瞬間に彩りを添えるきっかけができたらと思っています。
そのような思いを込めて、「nokaze -うつわと物語の家-」の壁には、壁画アーティスト「OVERALLS」さんに、物語を伝えることを象徴する壁画を描いてもらいました。





四季を感じられる京都岡崎の器ギャラリー「nokaze-うつわと物語の家-」

「nokaze-うつわと物語の家-」では、地元京都から沖縄まで全国の作家様が一つ一つ手作りで作り上げられた器(うつわ)を厳選して並べています。常時20人ほどの作家様の作品を実際にお手に取ってご覧いただきながら、気に入ったものをお求めいただけます。同じエリアの焼き物でも、作家様ごとに作風が異なり、また作品に込められた物語も異なるので、みているだけでも非常に楽しんでいただけます。


そして、私たちのギャラリーでは、店内から見える自然が季節の移り変わりを知らせてくれます。
店内から見える外観は、琵琶湖疏水が流れる桜並木になっており、春は桜で一面を覆い、夏は琵琶湖疏水を流れる琵琶湖疏水線という船が、夏を知らせてくれます。


秋には、平安神宮の奥に佇む山々の紅葉があたり一面に輝き、冬は真っ白な雪がレンガ調の建物と交わり、美しい風景を見せてくれます。

 



「nokaze -うつわと物語の家-」が大切にしている想い

モノがあふれる現代において、本当に「好き」と思えるものに出会うのは、時に難しいものです。そんな時代だからこそ、「nokaze -うつわと物語の家-」では、お客様に作家さんの想いが込められた作品をお届けするにあたり、3つの大切な想いを胸に日々営んでいます。

日常を彩る”スキ”を見つける喜び
私たちは、お客様が数多の選択肢の中から、心から”スキ”と思える一品を見つけ、日々の暮らしを少しでも豊かにしてもらうことをお手伝いできたらいいなと思っています。お気に入りの器があるだけで、いつもの食卓が特別な場所に変わるように、生活にささやかなこだわりを持つことで、粋で洗練された時間を過ごしてほしいと願っています。そして、器を通じて、何気ない日々の瞬間、特に食卓を、より愛おしく感じられる暮らしを実現していただきたいと考えています。


ギャラリーをもっと身近に
「ギャラリー」と聞くと、少し敷居が高いと感じる方もいらっしゃるかもしれません。実は、私自身もギャラリーを始める前は、器に興味はあっても、静かで洗練された空間にはなかなか足を踏み入れにくいと感じていました。「何かきっかけがあれば…」そんな思いを抱えていたからこそ、「nokaze -うつわと物語の家-」では、その敷居を取り払い、どなたでも気軽に自分だけの”スキ”を見つけられる場所にしたいと考えています。器に興味があるけど、まだまだこれからという方でも安心して楽しんでいただけるよう、様々なイベントを企画し、皆様のお越しをお待ちしています。


器がくれる、ささやかな自信と輝き
日々忙しく過ごす中で、たとえシンプルな食事であっても、お気に入りの器やマグカップを使うだけで、心が満たされ、少しだけ生活が華やぐことがあります。それは、好きなものを使うことで得られる、ささやかな自信と喜びです。私自身も、そうした器の持つ力を実感しているからこそ、「nokaze -うつわと物語の家-」では、お客様にもこの感覚をぜひ味わっていただきたいと願っています。


頑張りすぎなくても、器を一つ変えるだけで、日々の気持ちは大きく変わる可能性があります。そんな可能性を今回の連載でもお伝えできると良いなと感じています。



8月も器との出会いを届けるイベントを開催

そして今年も、8月以降、器との出会いの場を提供するために、多くのイベントを開催していきます。そして、ちょうど8月2日(土)から、お酒好きのために器との出会いを届けるためのイベント「夏酒と器」を開催中です。

ワインにビール、日本酒にあう酒器を選りすぐり集めた特別展になります。お酒好きの方が自分の”スキ”な酒器を見つけられるイベントになっています。そして、8月9日(土)には、東京の人気酒店「キャリカーズ東京」とコラボし、1日限りのコラボイベントを開催。その場で、酒屋が提案するお酒を飲みながら、気に入った酒器をお試しすることができます。


また、8月23日(土)からは、夏にぴったりのガラスを集めた「ガラス展」を開催。夏の終わり、8月30日(土)- 8月31日(日)には、有名クリームソーダ店「旅する喫茶」のコラボイベントを開催。



作家さまのグラスをイメージした、今回限定オリジナルクリームソーダを飲むことができるイベントになります。(予約制になります。詳しくは後日、当社インスタグラムで告知させていただきます)

 



最後に

器は、私たちの暮らしを豊かにする、かけがえのない存在です。食卓を彩り、時には会話のきっかけとなり、日々の小さな喜びをもたらしてくれます。「nokaze -うつわと物語の家- 」は、そんな器たちと皆様が出会う「家」でありたいと願っています。
この連載を通して、器が持つ無限の可能性、そして「頑張らなくても、器使いで、素敵な食卓になる」というメッセージを、皆様にお届けできるよう精一杯務めてまいります。来週からは、いよいよ私たちが愛する器たちが登場する、朝ごはんの風景をご紹介していきますので、どうぞお楽しみに!
最後に少しだけ、告知をさせてください。「nokaze -うつわと物語の家-」の最新情報や、器のある暮らしの風景は、インスタグラムとLINE公式アカウントにて日々発信しています。
インスタグラムでは、新着の器の紹介はもちろんのこと、器を実際に使った食卓のコーディネート例や、ギャラリーの四季折々の表情、イベント情報など、器を楽しむきっかけを提供するためのコンテンツを掲載しています。美しい写真を通じて、器の魅力や使い方を具体的にイメージしていただけると思います。ぜひ、私たちが日々感じている器の美しさや、暮らしの中での器の楽しみ方を共有させてください。

■nokaze -うつわと物語の家- 公式Instagramはこちら
LINE公式アカウントでは、イベントの先行案内や、会員様限定の特典情報、また、器のお手入れ方法や選び方のヒントなど、よりパーソナルな情報をお届けしています。ご質問やご相談にも個別に対応できますので、器に関して何かお困りのことや知りたいことがあれば、お気軽にお声がけください。

■nokaze -うつわと物語の家- 公式LINEアカウントはこちら
SNSを通じて、皆様と「nokaze」がより身近な存在となり、器を通して豊かな繋がりが生まれることを願っています。今後とも、「nokaze -うつわと物語の家-」をどうぞよろしくお願いいたします。

 

→「nokaze -うつわと物語の家-」の記事はこちらから
→その他の『器店主の朝ごはん』はこちらから

nokaze -うつわと物語の家-

京都府京都市左京区岡崎⻄天王町84-1
(京阪 神宮丸太町駅、地下鉄東西線 東山駅から徒歩10分)
TEL:075-203-4917
営業時間:12:00〜17:00
定休日:月〜水曜
https://shop.kyoto-nokaze.com
Instagram:@nokaze_ikustyle

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