【料理教室SPICEUP短期連載vol.01】4つの“たれ”をめぐる話と「にらのあえ麺」

2025.10.10

大阪と東京にアトリエを持ち、予約の取れない料理教室SPICEUPを主宰する桑原亮子さんの短期連載。
新刊情報やレシピのご紹介とともに日々のごはん作りのモチベーションを上げてくれるエッセイ連載です。

 


こんにちは! 料理教室SPICEUPを主宰する桑原亮子です。 
この度、『予約の取れない料理教室の作りたくなる日々の “たれ”』を出版させていただきます。 
※2025年10月31日(主婦と生活社)発売予定です。 

タイトルを見て、ピンときた方もいらっしゃいますかね。 
そう! この本は昨年出版させていただいた1冊目の『予約の取れない料理教室の作りたくなる日々のごはん』のシリーズ第2弾です。 

この本を貫くテーマは「たれ」です。といっても、本の中にたれやソースのレシピがいくつも並んでいるわけではありません。 
本書の中で紹介する基本的なたれは、4つ(にんにくしょうゆだれ、エスニックだれ、柑橘だれ、辛みそだれ)だけです。 
そして巻末では、少しスペシャルなたれを3つご紹介します。 

つまり、この本に収められているたれのレシピは7つだけ。 
もう一度言いますが、7つだけなのです。 

「え、うそ、7つだけ!? 少なすぎるんじゃない!? 桑原、ケチ過ぎない!?」 
と、驚くことなかれ。 

本書の中では、主役となる4つのたれ(にんにくしょうゆだれ、エスニックだれ、柑橘だれ、辛みそだれ)が縦横無尽に活躍してくれます。 

甘・辛・酸・旨という味の構成要素をそれぞれ担った4つのたれ達は、単体でも活躍出来ますが、複数のたれを混ぜ合わせても味の変化をもたらしてくれます。 
例えるならば、個性豊かな5レンジャー(実際は4たれだけど)や、人気アイドルグループの様に、ソロ活動とグループ活動、どちらでも楽しませてくれる存在です。 

そして4つのたれの作り方は、どれも材料を混ぜるだけ! 
使っている材料もスーパーで買えるものたちばかりです。
ね、ちょっと作りたくなってきたでしょう。 

 

この本の中で私がやりたいことは、〝たれのレシピを増やす〟のではなく〝たれをつかいこなす〟ということ。 
言い換えれば、冷蔵庫の中に瓶を増やしたいのではなくて、家庭料理の引き出しを増やしたいのです。 

 レシピの工程も材料も極力シンプルにしていますが、料理を美味しくするためのちょっとした調理のコツをたくさん散りばめています。  

ああ、少し話が長くなってしまいましたね。(笑) 

 

さて、今日はトップバッターとして、 

✓にんにくしょうゆだれのレシピ 

✓にんにくしょうゆを使ったにらのあえ麺のレシピ 

をご紹介したいと思います。 

 

にんにくしょうゆは、漬け込むだけで旨味と香ばしい香りを兼ね備えた、イケてるたれになります。 
そして本の中では、にんにくしょうゆを使った料理を8レシピご紹介しています。 

すべて良いレシピばかりなのですが(自画自賛)、ワタクシが特に気に入っているのがにら麺のレシピです。  

コツは、にんにくしょうゆだれと塩昆布を使って麺にシッカリと下味をつけることです。 
そうすることで味がバシッと決まってくれます。 

麺の味が薄くてちょっとがっかりする、そんな失敗ともオサラバです。 
麺に細かく切ったにらをふわっとのせて、熱々の油をジュっとかけたら、 
それだけで見栄えのよいごちそうになりますよ。 

人が集まるときに作っても、とても盛り上がりますよ。 
ぜひ、作ってみてくださいね。 

さて、次回の連載(10月17日更新予定)では献立作りでの困りごとと、たれについて書いてみたいと思っています。 
どうぞ最後までお付き合いくださいませ。

 


にんにくしょうゆだれ 

◼️材料 (約1カップ分)

しょうゆ… 1カップ

にんにく… 3 片  → 半分に切って芽を除く

しょうが… 1かけ

昆布(5 × 2㎝)… 1 枚

砂糖… 大さじ1

 

◼️作り方 

清潔な保存びんにすべての材料を入れて混ぜ、1 時間以上おく。
※冷蔵室で2〜3週間保存可。昆布は3日目頃に取り除く。

 

にらのあえ麺

◼️材料(2人分 )

中華麺(生麺)… 2 玉

にら… 1 束 → 小口切り

A にんにくしょうゆだれ… 大さじ1

 塩昆布… 小さじ2  → 粗く刻む

 油… 小さじ2

ごま油… 大さじ2

 

◼️作り方
1、中華麺は袋の表示どおりにゆで、ざるに上げて流水で洗い、水けをきる。

2、ボウルに入れ、Aを加えて混ぜ合わせる。

3、器に盛り、にらをのせる。小鍋に入れて熱々に熱したごま油をまわしかける。

 



お知らせ

撮影/伊藤徹也 スタイリング/佐々木カナコ

『予約の取れない料理教室SPICEUPの作りたくなる日々の“たれ”』
2025年10月31日発売 定価:1830円(税込)

◆◆本当は秘密にしておきたい!
◆◆人気料理教室の“おいしい”がすぐに作れる
◆◆たれレシピを大公開!

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Profile

桑原亮子

RYOKO KUWABARA

料理家。通訳や翻訳などの仕事に従事したのち、料理好きが高じて料理教室SPICEUPを立ち上げる。現在は東京と大阪のアトリエでの対面レッスンおよびオンラインレッスンで、スパイスやハーブなどを取り入れた新しい家庭料理のレシピを提案している。3 人の子どもを持つ母親でもあり、日々の食事作りで培った作りやすいレシピが人気を集めている。レシピ提供や商品開発、テレビ出演など幅広く活躍中。著書に『予約の取れない料理教室SPICEUPの作りたくなる日々のごはん』(主婦と生活社刊)『レモンひと搾り、スパイスひとさじで。変わる、毎日の料理』(グラフィック社刊)がある。

https://spiceup-world.com/
instagram:@spiceup_world

肩の力を抜いた自然体な暮らしや着こなし、ちょっぴり気分が上がるお店や場所、ナチュラルでオーガニックな食やボディケアなど、日々、心地よく暮らすための話をお届けします。このサイトは『ナチュリラ』『大人になったら着たい服』『暮らしのおへそ』の雑誌、ムックを制作する編集部が運営しています。

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