【料理教室SPICEUP連載vol.03】好きな味と家庭料理の醍醐味/ささみの棒々鶏風のレシピ

レシピ
2025.10.24

大阪と東京にアトリエを持ち、予約の取れない料理教室SPICEUPを主宰する桑原亮子さんの連載です。
新刊『予約の取れない料理教室の作りたくなる日々の “たれ”』情報やレシピのご紹介とともに日々のごはん作りのモチベーションを上げるヒントが詰まったエッセイ連載です。

 


 

コンビニに行くのが好きです。 
とはいっても、がっつりと買い物をするには、生鮮食品のバリエーションが物足りないしコストパフォーマンス的にも良くありません。
お弁当やお惣菜を毎日買うわけでもありません。普段は料理教室を開催しているので、冷蔵庫の中は割と食べ物であふれているのです。 

頻繁に買うと言ったら、小腹が空いたときに、たまに納豆巻きを買うぐらいでしょうか(子供の頃から好きなんですよね)。 

じゃあ、何でコンビニに行くのが好きなの、ですって? 
私は、お菓子コーナーやカップ麺コーナーを見るのがすきなのです。
先述した通りに、そんなに頻繁に買うわけではないのですが、商品ラックに並んだポテトチップスの味やカップ麺、カップスープのバリエーションを見るのが結構好きなのです。
ラックを見渡すとしょうゆ味、味噌味、塩味などのベーシックなものから、トムヤム味、本わさび味なるものまであります。 
シュプレームソース味トリュフ風味くらいになってくると、 
もはや味の想像もできません。 

おそらく、世界で一番の食いしん坊な民族である日本人のアイデアと想像力と開発力にいつも感心をしています。 
はた目から見たら、店内をうろつきながら商品ラックをじっと見ている変な人ですね。 

しかし、これだけ味のバリエーションはあっても、万人を納得させられる万能味は存在しません。 
なぜなら、各々が思い描いている万能味はそれぞれ違うし、そもそも季節や体調、その日の気分によっても味覚も変化します。 

 

春は苦み 

夏は酸味 

秋は辛み 

冬は油分   (養生訓) 

 

とは、よく言ったものだと昔から思っています。 

 

でもね。 
万能味は存在しないけれど、自分の好きな味を作ることはできますよね。 
それが家庭料理の醍醐味であり、楽しさだと思っています。 
誰のためでもない、自分だけの〝好き〟な味に出会えるとワクワクしませんか? 

バシッと味が決まったら 
「そうそう、これなんだよね~!」、なんて心の中で小さくガッツポーズをしてみたり。 

 

新刊の中に登場する4つのたれは、混ぜるだけで作れる手軽なレシピです。 
そのまま、かけたり、あえたり、炒めたりと自在に使えるたれですが、 
それぞれのたれ同士を組み合わせて使うこともできます。 
ぜひ、ご自身や家族の味覚に合わせて、自分だけの好きな味を作ってみてください。 
そして、面白い配合が見つかったら、私にもこっそり教えてくださいね。(笑) 

 

今日は、新刊で紹介している辛みそだれと辛みそだれをつかったささみの棒々鶏風のレシピをご紹介します。
手軽に作れますので、ぜひお楽しみください。

 

辛みそだれ

棒々鶏は日本でも大人気の四川料理。
辛みそだれさえあれば準備はいたって簡単なので
レパートリーに加えてもらえるとうれしいです。

 

◼️材料 (約1カップ分)

しょうゆ…大さじ4

みそ…大さじ3

豆板醤…大さじ2

砂糖…大さじ2

油…大さじ1

にんにく…1片→すりおろす

しょうが…1かけ→すりおろす

 

◼️作り方

清潔な保存びんに全ての材料を入れて混ぜる。
※冷蔵室で約2〜3週間保存可。

 

ささみの棒々鶏風

棒々鶏は日本でも大人気の四川料理。
辛みそだれさえあれば準備はいたって簡単なので
レパートリーに加えてもらえるとうれしいです。

 

◼️材料 (2 人分)

鶏ささみ… 4 本→ 筋を除く

きゅうり… 1 本→ せん切り

白髪ねぎ… 1/2 本分

レモン… 1/4 個→くし形切り

オリーブオイル(好みで)… 適量

A → 混ぜ合わせておく 

  辛みそだれ… 大さじ2

  ごま油… 小さじ1

◼️作り方

1 鍋に湯2と1/2カップを沸かし、塩・砂糖各小さじ1(分量外)を溶かして火を止める。ささみを加えてふたをし、20 分ほどおいて火を通す

2 1 を細かく裂く。きゅうりはさっと 水にさらし、水けをきる。

3 A1 の漬け汁大さじ2を加えて混ぜる。

4 器に2 、白髪ねぎ、レモンを盛り、3 をかける。

 

さて、いよいよ来週は、連載も最終回(10月31日)配信予定となります。 
撮影中も、スタッフのリクエストで何回も振る舞った
蒸篭をつかったおすすめレシピをご紹介します。お楽しみに。
 

 

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撮影/伊藤徹也 スタイリング/佐々木カナコ

『予約の取れない料理教室SPICEUPの作りたくなる日々の“たれ”』
2025年10月31日発売 定価:1830円(税込)

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Profile

桑原亮子

RYOKO KUWABARA

 

料理家。通訳や翻訳などの仕事に従事したのち、料理好きが高じて料理教室SPICEUPを立ち上げる。現在は東京と大阪のアトリエでの対面レッスンおよびオンラインレッスンで、スパイスやハーブなどを取り入れた新しい家庭料理のレシピを提案している。3 人の子どもを持つ母親でもあり、日々の食事作りで培った作りやすいレシピが人気を集めている。レシピ提供や商品開発、テレビ出演など幅広く活躍中。著書に『予約の取れない料理教室SPICEUPの作りたくなる日々のごはん』(主婦と生活社刊)『レモンひと搾り、スパイスひとさじで。変わる、毎日の料理』(グラフィック社刊)がある。

https://spiceup-world.com/
instagram:@spiceup_world

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