火と風と土のぬくもりを感じる、外ごはんのひととき

今日のひとしな
2025.12.17

〜「tömpa(東巴 / とんぱ)」より vol.17〜


朝の空気がきりりと冷たく、白い息がふわりと立ちのぼる季節になると、どうにも外で火を焚いてご飯を食べたくなります。澄んだ空気の中で、鍋から立ちのぼる湯気を眺めながら煮炊きをする時間。手がかじかむような寒さの中で食べるパンとスープ、少しのサラダやフルーツは、家の中で食べるそれとはまるで違う味がします。たとえそれが買ってきたパンやお弁当だったとしても、外の光と風に包まれるだけで、なぜかごちそうに感じられるのです。


私が外ごはんを好きになったのは、きっと子どもの頃の原風景が影響しているのだと思います。祖父は家業の鉄骨建築の合間に、どこの子どもであっても楽しめるようにと、地域の鉄棒やブランコ、ジャングルジム、シーソーなど、さまざまな遊具を作っていました。
私が通っていた小学校のアスレチックも、祖父の手によるものです。祖父の裏庭には、父や父の兄弟たちと一緒に作った遊具がいくつも並び、まるで小さな公園のようでした。いとこたちも集まって一緒に遊んでおり、大きな鉄棒から落ちて怪我をしたことも、今では懐かしい思い出です。


大人になってからも、その感覚は変わりません。オーストラリア大陸を旅していた頃、三ヶ月ほどテントで暮らしながら移動していたことがあります。毎日、屋外でご飯を炊き、野菜などを使ってしっかりと調理し、外で食べる。朝と夜の気温の変化、湿った草のにおい、火がはぜる音。どれもが日常の一部でしたが、どんな豪華な食事よりも心が満たされる時間でした。


日本に戻ってからも、私は13年間トレーラーハウスで暮らしていました。今思うと信じられないかもしれませんが、毎日がまるでキャンプのような生活でした(笑)。風の強さや雨の音、季節の香りをそのまま感じられる時間が好きでした。息子が生まれてからの1年間は、トレーラーハウスで育てましたが、手狭になり、ちょうど良いタイミングで良い物件が見つかったため移ることにしました。
そんな暮らしの中で、屋外でご飯を作ったりお茶を飲んだりする時間は日常そのものでした。外で食べるご飯には、少しの不便さがある一方で、それを上回る自由さがあります。風が吹けばものが飛んでいくし、火加減もうまくいかないこともあります。でも、そうした一つひとつも含めて、すべてが愛おしいのです。自然の中では、人間も動物も、同じリズムの中で生きていることを思い出させてくれます。


今回の「今日のひとしな」は、そんな“外ごはん”の時間をより心地よくしてくれる道具を選びました。空気の澄んだ朝や、少し肌寒い夕方でも、温かいスープやお茶を気軽に楽しめるひとしなです。焚き火のそばでスープを温めたり、庭先でお湯を沸かしてパンと一緒に食べたり。小さなひと手間が、外で過ごす時間をぐっと豊かにしてくれます。


外で食べるご飯は、何を食べるかよりも、どんな空気の中で食べるかが一番大切だと思います。澄んだ風や少し肌寒い空気の中で、ちょっと火を起こして作ったものを食べる時間は、家の中で食べる何倍も豊かに感じられます。友人や家族と一緒でも、たまにはひとりでも、その瞬間の心地よさを感じられるのが外ごはんの魅力です。


今日のひとしなでは、そんな時間に寄り添ってくれる、私のお気に入りの耐熱陶器のご紹介でした。



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tömpa(東巴 / とんぱ)

静岡県湖西市新居町新居2731
TEL:053-594-8633
営業時間:11:00〜17:00
定休日:日・月
(※展示会期間中は日・月も営業 / 最新情報はSNSを確認)
Instagram:@tompa_japan
(※営業日や展示会・料理教室などWSについては随時Instagramでお知らせ)

Online Store:
https://www.83com.com/
https://tompa-antiques.stores.jp/
https://www.rakuten.co.jp/tompa/

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