素敵な器を使った朝ごはんコラム、４月担当は「うつわ ぬくもり」平出 杏さん

はじめまして。
群馬県高崎市の器屋「うつわ ぬくもり」の店主をしております、
平出 杏（ひらいで あんず）と申します。
2020年4月の1ヶ月間「器店主の朝ごはん」を担当させていただきます。

まず、「うつわ ぬくもり」の紹介をさせてください。

そもそも高崎市ってどこ？
と馴染みのない方もいらっしゃるかもしれないので、ざっくりアクセスのお話から。

群馬県の南西部に位置していて
車だと、関越自動車道（東京⇄新潟）と上信越自動車道（群馬⇄長野）の分岐点。
電車だと、湘南新宿ラインなら渋谷から1時間50分。
新幹線なら東京駅から1時間で、
北陸新幹線（長野・金沢）と上越新幹線（新潟）の分岐点のために
多いときは10分間隔で新幹線が発着しているという実は交通の便が良い街です。
（気づかずに通過している方もいらっしゃると思います。笑）

「うつわ ぬくもり」は、そんな高崎市の住宅街で2015年の10月にオープンしました。
夫婦で営む広告デザインスタジオquip Designの一角を小さなギャラリーにしています。

私の父が彫刻家、母が着物の染色家をしている関係で
幼少期より、手仕事をされている芸術家さんや作家さんの
作品に触れる機会が多くありました。
そのなかで常に感じていたのは
作家さんは果てしない膨大な時間をかけて
真摯に作品に向き合っていること。

そうして一つ一つ心の込めて作られた手仕事たちに囲まれて暮らしていると
忙しない日常のなかでも、ふとしたときに心が癒され
豊かな時間を過ごすことができます。

それでも、作家さんたちが全身全霊をかけて準備する
展覧会の会期は数日から長くて1ヶ月。
その間に都合がつかなければ、作品に出会えることはありません。

大切な人にこそ贈りたいと思っても
出先の大きなお店には市販品ばかりが並んでいて
もどかしい思いをしていました。

そこで、もっとそれぞれのペースで手に取りたいと思うタイミングで
手仕事の作品を選べる機会があったらいいなという思いから
あえてオンラインショップだけでなく常設を主軸にした実店舗のギャラリーをオープンしました。

そんな思いからはじめた「うつわ ぬくもり」は、「大切な人に贈りたくなる」ことに加えて、
「食卓のお料理が美味しく見える」といったコンセプトでセレクトしていることもあり、
作家さんの作品をお取り扱いさせていただく際にはいずれかの器を必ず自分たちで日常使いしてみて
自信をもっておすすめできるか確認することも大切にしています。

現在お取り扱いのある作家さんは北海道から九州まで39名ほど。
作品はもちろん、お人柄や生き様の素敵な方々ばかり。

ギフトのご相談は、個人のお客さまの贈り物ラッピングから引き出物、
企業さまのノベルティなどもお受けしています。

ちなみに、お店のドアノブは父、彫刻家 平出豊氏につくってもらったもので、
太陽に向かっていくテントウムシがモチーフです。
ロゴは実はそのテントウムシをデフォルメしたものだったりします。
（木や実のように見えるかもしれません。笑）

旅やドライブが好きで47都道府県を訪れたことがあり、
私たちも旅先で出会う器との一期一会を好んでおりますので
おかげさまで住宅街の小さなお店にもかかわらず、
県内外からおでかけついでのちょっとした楽しみの一つとして
足を運んでくださるお客様に恵まれ、とても嬉しく思っています。

これからもあまのじゃくな人にこそ見つけていただけるような
こだわりの作品をセレクトしていけるように努めてまいります。

Instagramでは取り扱いのお品のことばかりで
店主の話はほとんどしたことがないために気恥ずかしいですが、
たまの機会ですので、ちょっぴり日常をさらけ出してみたいと思います。

器や献立は、服選びのように
そのときの気分で変えて楽しんでいますので、
4回それぞれ違う気分の朝ごはんがご紹介できたらと思っています。

こんな感じで、しょっぱなから固くなってしまっていないか心配ですが、
どうぞお付き合いいただけたら幸いです^^
よろしくお願いいたします。

text :平出 杏
photo : quip Design 平出 杏、平出 修二

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