京都編vol.6 カジュアルなのに大人っぽく、無造作なのにセンスを感じる古道具店「BROWN.(ブラウン)」~京都在住ライター・増田知沙さん
地元おしゃれさんが自分の住む街の、とっておきのお店を案内してくれる連載「地元のおしゃれさんが案内する小さな旅」企画。10月は再び京都編です。 ナビゲーターは、京都を中心に編集・ライターとして活躍、かわいいもの・おしゃれなものにアンテナを張りめぐらせる増田知沙さん。こだわりある京都人をもうならせる、とっておきのショップをご紹介してくれます。紅葉が美しいこれからの京都、ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか?
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photo&text:増田知沙
世界遺産の二条城や、グラフィック工芸家の井上由季子さんが主宰するギャラリー モーネンスコンピスなど、見どころが点在する二条城エリア。この付近を訪れると、買い物の予定がなくても立ち寄らずにはいられないお店があります。
それは「BROWN.(ブラウン)」という古道具店。カジュアルなのに大人っぽく、無造作なのにセンスを感じる。そんな日用品やワークウウェアなどが並ぶ店内は、いつ訪れても欲しいものが見つかってしまう魅惑の空間なのです。
築100年ほどもある民家を改装し、梁や屋根がむきだしになった店内。奥には庭や、おくどさん(台所)もあります。そこに、店主の杉本康子さんがヨーロッパやアメリカなどから買い付けてきた古いものが並べられると、日本家屋だというのに、まるで古い洋画のワンシーンのような部屋に。洋書のインテリア誌のようなセンスあふれる空間ながら、さまざまな国のテイストをほどよくミックスさせるさじ加減に、いつも見惚れてしまいます。
入り口を入ってすぐの、インディゴブルーの壁が印象的な空間。ワークウェアやエプロン、ボーダーやバンダナなど日常に取り入れやすい洋服が並び、その無造作なディスプレイにもセンスが光ります。
台所のタイルやシンクをそのまま残し、ホーローやワイヤーカゴがガチャガチャと置かれたスペース。キッチンのインテリアの参考になりそう。
杉本さんは、以前はジャーナルスタンダードに勤めさまざまな経験を積んだのち、2011年にこちらのお店をオープンしました。「メンズっぽいカジュアルなファッションが好き」という杉本さんらしく、海外から買い付けられたデッドストックのスニーカーやデニムなどの洋服たちは、見てるだけでワクワクするものばかり。
「とにかく布が大好きで、味のあるファブリックやラグを見つけると、ついつい買い付けてしまいます」と杉本さん。古い生地を何度も洗い込んで仕立てたオリジナルのバッグやクッションは、この店の人気アイテム。ワンハンドルでシンプルな形のバッグは、コーディネートしやすく風合いもたっぷりの優れものです。
ファッション好きの人も雑貨好きの人も、時間を忘れて宝探しに夢中になってしまいそう。時を経て味わいを増した暮らしの道具や、大人のこなれたカジュアルウェアを探しに、ぜひ訪れてみてくださいね。
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