香川編vol.2 丁寧につくられた作家ものの逸品に出会える「NISHI NISHI(ニシニシ)」~「暮らしの設計室」福岡美穂さん
地元おしゃれさんが自分の住む街の、とっておきのお店を案内してくれる連載「地元のおしゃれさんが案内する小さな旅」企画。12月は香川編です。 ナビゲーターは、愛媛にある建築設計事務所に勤務する福岡美穂さん。仕事柄、“空間”の捉え方にこだわりあり! 前回の愛媛編につづき、この香川編でも、訪れるだけでも心地いい・気分の上がる素敵なお店をご紹介してくれます。
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photo&text:福岡美穂
こんにちは。愛媛で暮らしから住宅を設計する「暮らしの設計室」の福岡美穂です。作り手の想いが見えるもの、商品の良さだけでなく、その背景が見えるものが好きです。
たとえば、靴下。愛用しているのは、made in westのオーガニックコットンのもの。手間も時間もかけて育てられたコットンは一般の綿と比べて吸水性や保湿性に優れ、季節を問わず心地よく履けます。また、1足1足丁寧に作られておりファッション性も高いのがお気に入り。そんな靴下と出会ったのは、高松市の中心部から少し離れた住宅街にある作家ものを中心とした雑貨を扱うお店「NISHI NISHI(ニシニシ)」さんです。
昔の民家を改装したお店は、おばあちゃんの家に遊びに来たような郷愁を誘います。引き戸や格子のバランスは懐かしいけれど、どこか新しさを感じる不思議な空間。
こちらで扱っている商品は、すべて店主の西村ゆみこさんと、娘のいいまあやさんが縁あって出会った作家さんのものばかり。
「ものが好き、作っている人が好き」と話す西村さんのもとには自然と素敵なものが集まってきます。そんな素敵なものを求めて全国からお客様が来てくださるそうです。私もそんな一人です。
企画展が開かれることもあり、この日は東京から山梨に拠点を移された「House.」のマスミツケンタロウさんの企画展が開かれていました。
ひとつひとつ丹念に眺めていたら、ふいに心の真ん中に飛び込んできたバッグが! 作家さんのものとの出会いは一期一会。もちろん購入しました(笑)。
本日12月10日から12月20日まで、仁城義勝氏、逸景氏による木の器展が始まります。自身を「木地師」という仁城氏。木地をくり、仕上げ、補強のために漆を3回塗っています。3回という数字は、必要最低限にとどめて加飾をしないスタイルの表れ。「実際に使ってみたらめちゃ使いやすい!しかもなんでもおいしそうにみえる!」と興奮気味にまあやさんが紹介してくださいました。修理もしてくれるので長く使える、まさに一生ものの器です。
高松の特産品「保多織」のベッドカバーも気になりました。肌触りがよく、通気性や吸水性に優れているとか。保多織を使ったバッグも並んでいます。
「ここは、作家さんとお客様をつなぐ場所。できるだけ作家さんに会えるよう、企画展ではご本人にお越しいただいています。お会いして話して、作品だけでなく作家さんのファンになってほしいから」と西村さん。
丁寧に作られたものに囲まれていると丁寧な暮らしに繋がる気がします。そんな大切なことに気づかせてくれる大好きななお店です。
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