勝山・永平寺編vol.1 建築家・磯崎新氏が設計した建築にオリジナルスカーフが並ぶ「nimbus(ニンバス)」

地元のおしゃれさんが 案内する 小さな旅
2023.11.04

万葉集にも歌われた「三方五湖」に国の天然記念物「東尋坊」、有名な景勝地が数多くある福井県。2023年7月にリニューアルした世界有数の規模を誇る「福井恐竜博物館」も大人気です。
今回案内してくれるのはセレクトショップとカフェ「nimbus(ニンバス)」を営む笠川さん。お店のある勝山市とそのお隣の永平寺エリアのとっておきのスポットをご紹介いただきます。

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こんにちは。福井県勝山市で「nimbus(ニンバス)」というセレクトショップと小さなカフェを主催しております笠川まさよです。今回は、お店がある勝山市と、そのお隣の永平寺町の立ち寄りスポットを、全4回にわたってご案内させていただきます。今夏、「福井県立恐竜博物館」がリニューアルし、賑わいを見せています。博物館のついでに寄れるスポットのご参考になればうれしいです。

まず、私が営む「nimbus」のご紹介から。
「nimbus」があるのは、博物館からは車で10分ほどの市内中心部、市役所の南隣。グレーの立方体のような外観、そして半眼のような窓が特徴のコンクリート建築です。この建築を設計したのは、2019年に建築界のノーベル賞といわれるプリツカー賞を受賞した建築家・磯崎新氏、そして磯崎アトリエの元所員であった伊東孝氏。1986年に個人住宅として建てられました。磯崎建築で個人住宅として現存しているものは少ないうえ、なかなか内部を見る機会がないということで、建築好きの方々が国内外からお越しになります。

中に入ると、2階分が吹き抜けになっていて、外観とはうらはらに、開放的な空間が広がります。ここは、もともとリビングとして使われていたホールですが、まるで公共施設のような爽快さのある空間です。天井には天球を抱えたようなくぼみ、そして特徴的な窓から差し込む日差しは、日時計のように刻一刻と移動していきます。

メインのアイテムはオリジナルのスカーフ。発色が良く、両面プリントなので、アレンジしやすく華やかに見えること、つや感が控えめなので、どんななスタイルにも馴染みやすいことが特徴です。デザインは油絵や水彩画の原画をリデザインしたものや、グラフィカルなものなどさまざまで、デイリーユースなスカーフとして、またギフトとしてもお使いいただいています。

 


そのほか、セレクトしているのは「大人の好奇心をくすぐるもの」をキーワードに、バックグラウンドにストーリーのあるもの。それぞれの特徴や使い勝手などを細やかに説明して、暮らしの形にフィットするものを選んでいただけたらと思っています。天然繊維のアパレル、作家もののアクセサリーが人気ですが、オリジナルTシャツもお土産として好評いただいています。

 


数席しかありませんが、カフェでは日替わりでおやつセットをご用意しています。
ホールにもお席があるので、移り変わる光を眺めながらご休憩ください。



最初に建築の話をさせていただきましたが、じつは当店のすぐそばに、もう一軒の磯崎建築があります。“カエルの家”の名で親しまれている「中上邸」です。
現在は、中に入ることはできませんが、外観だけでもとても特徴的な建築なので、ほんの少し足を伸ばしてみてください。
黒川紀章氏設計の「福井県立恐竜博物館」と併せて、勝山建築めぐりをされても面白いと思います。

 

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nimbus(ニンバス)

〒911-0804 福井県勝山市元町1-1-36
えちぜん鉄道勝山駅より徒歩15分
TEL:0779-64-5103
定休日:不定休
営業日・営業時間はInstagramで発信 
Instagram:@nimbus__12

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