フィンランド編vol.2 フィンランドのリサイクル文化
世界で一番幸せな国とも言われるフィンランドは、国土の約7割が森林で覆われ、自然豊かな美しい国としても知られています。2006年には映画「かもめ食堂」の舞台にもなり、憧れた読者の方も多いのではないでしょうか。「イッタラ」「マリメッコ」「アラビア」など世界中で大人気のブランドも数多く生まれました。
和歌山市の和歌浦で「KORVAPUUSTI(コルバプースティ)」という北欧・フィンランドをコンセプトにしたお店を営んでいる岩城真理さんに、お店の買い付けで訪れるフィンランドの知る人ぞ知るとっておきのスポットをご紹介いただきます。
連載第2回目は、フィンランドのリサイクル文化についてご紹介します。
2012年より始まったリサイクル・カルチャー・イベント【 Cleaning Day(クリーニングデイ) 】は、毎年5月と8月に開催されており、イベントの公式サイトで登録をすれば、誰でも自由に公園や広場などでフリーマーケットをできる日となっています。自分にはもう必要ではないモノを次の新しい人へ繋ぐこと、そして、地域交流の意味合いもあるそうです。
私もこの日にフィンランドへ行っていたことがあり、公園などを歩き回りました。持ち主と直接話をしながら購入でき楽しかったです。古着やおもちゃ、食器など様々なモノが並んでいました。
このフィンランド発祥のイベントは、日本全国でも広がりを見せているので、日本でのクリーニングデイにも足を運んでみていただきたいです。
また、イベント以外でも街のあちこちにフリーマーケットのお店があったり、夏の週末には蚤の市が広場や公園などで開催されています。
今年の夏に訪れた小さな蚤の市では、子どもも店主になっているお店がたくさんあり、親子同士の交流の場にもなっていました。
街中を歩いていると、洋服などをリサイクルできるような回収ボックルがあります。こちらに投函されたモノは、民間非営利団体UFFのリサイクルショップで販売され、開発途上国へ寄付されています。
そして、フィンランドを代表するブランドARABIAやartek、marimekkoも自ら新商品だけではなくヴィンテージを販売する場を設けています。
その中でもIittala & Arabia Design Centre Storeでは、新商品と共にヴィンテージコーナーが設置されています。まさにこのコーナーは、一期一会の出会いの場だなと思います。
フィンランドの方と話すと、これは祖父母の代から使っている食器だよという話をよく聞きます。モノを大事にしながらモノのストーリーや歴史を語っている様子はとても幸せそうです。
また、モノを長く使うだけではなく、不要になった場合には、次に必要な人へと繋げる場や仕組みが数多くあると感じます。それが暮らしの一部のように根付いており、人々が楽しんでいる様子を感じ取れると思います。
フィンランド旅行中も気軽に足を運べますので、ぜひ立ち寄ってみてください。
「Cleaning Day」
https://siivouspaiva.com/en
「Cleaning Day JAPAN」
https://cleaningday.jp/
「littala & Arabia Design Centre Store」
住所:Hämeentie 135 A, 00560 Helsinki, Finland
電話番号: +358 (0) 20 439 3507
https://www.iittala.com/fi-fi/meista/tapahtumat-ja-kohteet/design-centre-helsinki
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