石垣島編vol.2 食べると幸せな気分に 美味しいパンが並ぶ「Bread Django」
沖縄県本島から南西へ約410km(那覇空港から飛行機で1時間)に位置する石垣島。沖縄本島、西表島に次ぎ、県内で3番目に大きな島で、1年を通して多くの観光客が訪れます。島の北西部にある川平(かびら)湾は、澄んだブルーの海と白い砂浜、緑豊かな小島が美しく景勝地として有名です。
そんな石垣島で自家焙煎珈琲とお菓子のお店を夫婦で営んでいる白上桃子さんに、ガイドブックには載っていない石垣島の楽しみ方やおすすめのお店を教えていただきました。是非旅の計画を立ててみてくださいね。
石垣島に旅に来た感覚で、わたしのお気に入りをご紹介しているこの連載。
前回はコーヒー屋さんだったので、自然と足が美味しいパンを求めて歩き出します。パンとコーヒーの相性のよさは誰もが知っていますよね。宿で食べる明日の朝食として、娘と一緒にパン屋さんへ。
「Canaan」から徒歩10分ほどの距離にある「Bread Django(ブレッド ジャンゴ)」は毎週通う大好きなパン屋さんです。
石垣市浜崎町にあるお店はオープンして7年目。店名はジャズギタリストのDjango Reinhardt(ジャンゴ・ラインハルト)から取ったそうで、店内ではいつもDjangoの軽快なギターが流れています。
日常の中で美味しいパン屋さんが近くにあると幸福度が上がるのは私だけではないはず。その喜びは旅先でも同じことだと思います。現に、ご旅行中に「Canaan」にいらっしゃったお客様がお尋ねになることがたびたびあるのです。
ドライブのお供の昼食に、小腹が減った時のおやつに、明日の朝食用に、と様々な場面で食べたくなります。
「Bread Django」は店主である惣道敬子さんがほとんどお一人で切り盛りされており、小さなお店ながら常時20種類以上のパンが並んでいます。スコーンやベーグルなどの甘いものから、スパイスやチーズを使用したお酒のお供にピッタリなものまで、種類が豊富で見ているだけで楽しい気持ちになりますよ。
私は毎回3歳の娘と一緒に行くのですが、いつも優しく声を掛けてくださる敬子さんに娘も嬉しそうにパンを選びます。娘は特にカカオ・ド・ショコラとメロンバターが大好きで、この日もお目当てのパンがあり大喜び。そのまま敬子さんに色々話しかけるのがお決まりの流れになっています。
週末は食パンや週末限定のパンが並ぶのも嬉しいです。また、12月にはシュトレンが並ぶので毎年楽しみにされている島民の方も多いですよ。
石垣島に来る前はパンの知識を深め、様々なお店で経験を積んでいたという敬子さん。敬子さんのパンは高加水が特徴で表面はパリッと、それでいて中はしっとりとしておりバケットは噛むほどに小麦の甘味が広がります。
「ハードに焼いても高加水だからハードになりすぎないところが特徴かな」と柔らかく話してくれた敬子さん。高加水のパンづくりは高い技術が求められると聞きますが、それをお一人でやられているのは敬子さんのこれまでの経験と日々の努力があってこそだと思います。
「新しくありたいけれど新しすぎないもの、クラシカルなものに自分らしさを加えてDjangoらしいパンをつくっていきたい」
敬子さんのその言葉を聞いて、どうしてDjangoのパンが唯一無二でありながらも親しみやすさを感じるのか、理由が少し分かった気がしました。だからこそお店のファンが多いのだと思います。私たち家族もそのうちの一人です。
お店の目の前にはテーブルやベンチのある広場があり、天気のいい日はそのままパンを食べていくのも気持ちがいいと思います。受け取ったパンのしあわせな香りとぽかぽか陽気に誘われて、私と娘も寄り道して帰ろうかな。
沖縄県石垣市浜崎町2-3-8
TEL:090-5502-4756
営業時間:11:00〜17:00(無くなり次第終了)
定休日:火曜・水曜
Instagram:@breaddjango
MAP:B
日本、〒907-0014 沖縄県石垣市新栄町10−3
日本、〒907-0013 沖縄県石垣市浜崎町2丁目3−8
日本、〒907-0022 沖縄県石垣市大川289
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