福島編vol.2 日常から離れ、本とじっくり向き合える「本と喫茶 コトウ」
福島県の県庁所在地福島市は、さくらんぼ・桃・梨・ブドウ・りんご・・・と季節ごとに美味しいフルーツが味わえる「フルーツ王国」として有名です。特に「桃」は全国トップクラスの出荷量を誇り福島市を代表する果物です。また、飯坂温泉・土湯温泉・高湯温泉は「福島三名湯」呼ばれ、それぞれ泉質も特徴も異なり昔から多くの人々を魅了してきました。
そんな福島市をご紹介いただくのは今年で165年目を迎える歴史ある「暮しの良品 いげた」さん。地域に根差したいげたさんならではの福島市の魅力について教えていただきました。
県庁通り沿い、「ヤブウチビル」の2階にある「本と喫茶 コトウ」。市内では数少ない、個人で営業している古本屋さんです。
ビルの入り口から階段を上がり、扉を開けると、所狭しと並んだたくさんの本が出迎えてくれます。
店主の小島さんの「どんな人が来ても、何か1冊は買える店でありたい」との思いから、古本・新刊の両方を扱い、ジャンルも多岐にわたります。「古本は買い取りに出向くのがメインなんですが、店を見に来て、自分や家族の大切な本を託していかれる人も多いんですよ。そのあともその本を見に来られたり…。そういう捨ててはいけないものを、次につないでいきたいなと思うんです」。一方で、場合によっては手に取りにくく感じるような、ジェンダーや戦争などをテーマにした本を集めた、小島さんのこだわりが垣間見える書棚も。「音楽やアートなど、エンタメ性とのバランスをとりながら、自分が今の社会に必要だと感じる本も置いています」。
本を眺めながら店内を進んでいくと、書棚のあいだに“こけし”だらけの一角が。実は小島さん、古本の市場でこけしの魅力に目覚め、以来収集したコレクションをお店で販売するようになったのだとか。古くからの温泉地が多く、土湯・中ノ沢など、こけしの名産地としても有名な福島。店内では地元・福島や東北のこけしを中心に、小説をテーマにした創作こけしなども販売しています。
さらに奥へ進むとカフェスペースがあり、本を選びながらホッと一息つけるようになっています。
店主の小島さんは、会津出身の元県庁職員。福島の街で、お店とお客さんの“売り買いだけではないつながり”に惚れ込み、もともとの本好きもあって、2017年に書店を開業。昨年、現在の場所に移転オープンしました。
現在「コトウ」は、県庁前から続く通り沿いの商店街の一角にあります。文具店、花屋、眼鏡店、喫茶店、蕎麦屋などの店が集まり、互いに切磋琢磨する、昔ながらのつながりが生きる商店街。“消費すること”がメインになりがちな現代において、それだけではない何かを感じることのできる、おすすめのエリアです。
昔ながらのアーケードがレトロな商店街。夜の風景もまた素敵です。
実は「いげた」の店内にも、コトウさんセレクトの図書販売コーナーがあります。店にお寄りの際は、ぜひ覗いてみてください。
福島県福島市大町9-21 ニューヤブウチビル2階
営業時間:11:00~19:00
定休日:毎週火曜日
Instagram:@kotou.books.cafe
MAP:B
Igeta Building, 2-7 本町 福島市 福島県 960-8035 日本
日本、〒960-8041 福島県福島市大町9−21 ニューヤブウチビル
日本、〒960-8051 福島県福島市曽根田町3−38
日本、〒960-8003 福島県福島市森合西養山1 1番地
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