倉敷編vol.2 至福の時間を過ごせるカフェ「Félicité」
~建築士・仁科美穂子さん~
地方在住のおしゃれさんに、地元のとっておきの場所を月替わりで案内していただく週末連載「地元のおしゃれさんが案内する小さな旅」。今月は、以前「暮らしのおへそ」にも登場していただいた、岡山県倉敷在住の建築士・仁科美穂子さんに案内していただいています。3月の「岡山編」とともに、初夏の旅の計画にお役立てくださいね。
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毎朝カプチーノを飲みに来るご近所の方、必ず犬の散歩で立ち寄る人、フラリと入った観光客……。どんな人でもお互い自然に会話がはずむカフェ「フェリシテ」をご紹介します。
オーナーの矢野伊都子さんは、生まれも育ちもここ倉敷の美観地区・本町。2000年、好きで集めたアンティークを置く店として、このカフェをオープンしました。
店内にはフランスで買い付けたアンティークや雑貨が並び、パリのカフェのような雰囲気です。
季節でメニューが変わるランチは、岡山の美味しいものを盛り合わせてワンプレートに。この日は、天然酵母のイングリッシュマフィンにアンチョビポテトと生ハムをのせ、入手困難と言われる吉田牧場のカマンベールチーズを添えて。スープはカリフラワーのポタージュです。
ドリンクはカプチーノや紅茶などどれも美味しいのですが、これからのシーズンはスムージーもおススメです。
店内ではフランス語教室、ウクレレ教室、スケッチ教室などいろいろな教室が開かれていて、“街のサロン”といった雰囲気。この日はスケッチ教室で、おしゃれな大人たちが真剣に粘土で立体を作っていました。
また、カフェの一角には、洋服のブランド「rue hon」のコーナーも。「どこで服を買ったらいいかわからなくなった……」という伊都子さんの思いからスタートした、オリジナルブランドです。上質な素材を使い、シンプルでありながらも機能的な服を製作しています。
「rue hon」の服を着た伊都子さん。このブランドの一番の特徴は、サイズを気にしなくてもいいこと。どんな体型の人でも自分なりに着こなすことができるシルエットに仕上げられています。
私もストレッチジーンズを愛用していますが、一度履いたら手離せなくなるもはき心地です。ちなみに「Rue hon」とは「本町通り」という意味なんですよ。
「フェリシテ」では年に1~2回、不定期に企画展が開催されています。10周年のときは、染色家・望月通陽さん展も。この夏はジュエリー作家・水野麻弥さんの個展が予定されています。また、年に数回、ガレージセールも開催。洋服好きの方々が持ち寄る服や雑貨、靴などは質が高くて掘り出し物が多いそう。次回は、来週末の5/20~21に開催予定です。
アンティークから食事、洋服までもオーナーの伊都子さんの“好き”が貫かれたお店。素敵な生き方や暮らし方、楽しみ方を、そっと日常に取り入れてみたくなります。お店を訪れた人がここでのコミュニケーションを通じて幸せを感じられる、そんな至福(フェリシテ)のカフェなのです。
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岡山県倉敷市本町10-6
TEL:086-423-5277
営業時間:10:30~17:00
定休日:月、火曜
http://kurashiki-felicite.com
Profile
仁科美穂子
東京の設計事務所に勤務後、2002年に岡山県倉敷市に移住。2007年、夫婦で仁科建築設計事務所を開設し、町家トラストの再生事業をはじめ、多くの古民家再生に携わる。
http://www.nishina-arch.com
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