滋賀編vol.1 白くて丸いだけじゃない、表情豊かなびわ湖のパール「神保真珠商店」

地元のおしゃれさんが 案内する 小さな旅
2018.05.05

~「神保真珠商店」杉山知子さん~

 

はじめまして。「神保真珠商店」の杉山知子です。2014年に家業である真珠店を継ぎ、地元滋賀県大津市に実店舗を開きました。

長く故郷を離れて暮らしていたのですが、住んでいた時には知らなかった素晴らしいところがたくさんあり、ただいま滋賀に夢中です。私が日頃からよく行く馴染みのお店や、特別な日に行くお店などを紹介します。

初回は手前味噌ではありますが(笑)私の店、びわ湖真珠専門店「神保真珠商店」を。

 

 photo&text:杉山 知子

 

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店がある大津市は、京都から電車で9分。滋賀県の西の玄関口です。大津駅からびわ湖に向かって少し歩くと滋賀県庁が見えてきます。子供の頃から滋賀県庁の建物が好きで、大きな窓から滋賀県庁を正面に望めるビルの二階で店をスタートしました。

 

 

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この場所は、以前はおいしいランチが人気の洋食店でした。惜しまれつつ閉店されたのですが、1階に移転したらどうかと洋食店のマスターのお誘いもあり、昨年夏に1階へ移転しました。使い込まれた床板やアーチなどは残し、店の手前は滋賀産のお茶をお出しする日本茶サロンに、奥をびわ湖真珠の部屋に改装しました。

 

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びわ湖で真珠が育つと聞くとみなさんとても驚かれますが、養殖が始まったのは今から85年前。戦後に再開され、昭和40年代には年間で6,000キロもの真珠が浜揚げ(収穫)されるほどの一大産業となりました。

しかし、収穫された真珠は海外バイヤーの手により主にヨーロッパやアメリカに輸出されており、国内にはあまり流通されませんでした。そのため、びわ湖真珠の知名度が国内では低いようです。

 

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額に飾られているのは、今から約50年前に系列会社であった神保真珠貿易が海外向けに作ったカタログです。「Queen of Gems Fresh Water Pearls For You!」なんて書かれています。たくさん輸出されていたびわ湖の真珠がどのように販売され、どんな方の手に渡ったのか。今でも娘や孫に受け継がれて使われていたりするのでしょうか。海外へ輸出されたびわ湖真珠の行方を辿るというのも、私の夢のひとつです。

 

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びわ湖真珠の魅力は?と聞かれると、「養殖家の高度な技術と、ひとの手が及ばない自然界という二つのバランスで生み出された個性豊かな表情です」とお答えしています。丸くて白いというイメージを真珠にお持ちの方は少し驚かれるかもしれませんが、個性豊かな真珠をたくさんの方に見ていただきたいというのが実店舗を開いた思いです。

 

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真珠をつくり終えた池蝶貝(びわ湖真珠の母貝)をボタンやアクセサリーにしています。池蝶貝の貝殻はとても素敵な模様があり、ボタンひとつひとつにも個性があります。

 

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店ではお客様ご自身で真珠を選んでいただくこともできます。みなさん慣れてこられると真珠の照りや巻きの良さまで理解されて、どんどん目利きになっていかれます。お客様が選ばれた真珠を見せてもらうのも楽しみのひとつです。是非、自分だけの真珠を見つけにいらしてくださいね。

 

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神保真珠商店

MAP:

滋賀県大津市中央3丁目4-28 1階

TEL: 077-523-1254

営業時間:10:00~18:00

火曜・祝日定休(臨時休業あり)

http://jinbo-pearls.jp/

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