神戸編 vol.9 日常使いにも大切な日にも。そっと自分を後押ししてくれる「Atelier el」のアクセサリー ~元「マノン」スタッフ粟田美月さん
地元おしゃれさんが自分の住む街の、とっておきのお店を案内してくれる連載「地元のおしゃれさんが案内する小さな旅」企画。4月は再び神戸編! ナビゲーターは、『ナチュリラ』創刊号に登場するや「かわいいあの子は誰?!」と話題になった、兵庫・西宮の雑貨店「マノン」の元スタッフ粟田美月さんです。今回の連載では、ときどきオープンする地元の方でも知る人ぞ知る、隠れ家的ショップをご紹介しちゃいます。
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photo&text:粟田美月
こんにちは、粟田美月です。今日は私のとっておきのアクセサリーショップをご紹介しちゃいます。JR神戸駅から歩いて7分、アーケードの小道を少し入ると古く趣のある「松尾ビル」に辿り着きます。管理人さんが手動のエレベーターに乗せてくれて4Fへ。扉を開けるときにはいつも胸が高まります。「Atelier el」――真っ白な空間に繊細なアクセサリーが美しくちりばめられていて、夢の世界へ入ったような気持ちに。しばらくぼーっとして(笑)デザイナーである岡本さんのやさしいおしゃべりでやっと現実に戻れるのです。
岡本さんは、アクセサリー製作の時間をとても大切にされているので、普段はご予約の方だけ入ることができますが、ときどきOpen Dayという期間があり、その期間中は、自由にどなたでも入ることができ、私はいつもその日を楽しみにしています。「来ていただけるお客さまに直接イメージを伝えたいので、自分たちでディスプレーし、自分たちの言葉でイメージを伝えるようにしています。せっかくここまで足を運んでいただけたなら、ゆっくりおしゃべりしながらお互いに良い時間を過ごしたくて」と岡本さん。
お客さまとお話する中で生まれたのが、イヤリング。まるでピアスのようにシンプルで、着け心地が良く、耳が痛くならないのです。ずっとシンプルなイヤリングを探していた私は、これを見つけたときは嬉しくて。ネックレスやリングなど、ほかのアクセサリーもみな揃って気負いないナチュラルなデザイン。色も肌馴染みがとても良く、重ねづけしても素敵なんです。
デザインはとにかく時間をかけて。実際に手を動かして形を作りながらだったり、机に向かって紙とペンで描いたりして作り上げていくのだとか。散策中に見つけた自然のもののラインやシルエットのバランスを金属で表現することが多いといいます。岡本さんのアクセサリーは、地金を火でやわらかくして曲げて形づくる、ハンドメイドでの技法。また、日常で気負わず身に着けられる色やデザインを心がけ、重ねづけすることもできる華奢なライン、女性の所作をキレイに見せてくれるような、身につけたときにベストな状態になることを意識してデザインされています。
「つける人があっての装飾品。肌になじむよう、金属の色味も少し赤みを帯びたキラキラしすぎない色にしています」と岡本さん。フォーマルでもカジュアルでも使いやすいものにするために色はとても大事なので、作業は必ず自然光の元で。すべての工程をこのアトリエで手がけています。あまりキラキラしたアクセサリーが苦手な私もそっとなじんで華やかにしてくれるこちらのアクセサリーは、毎日のように身につけて一緒に出かけています。
こちらでは、ブライダルのセミオーダーも可能。ご予約いただいて、ゆっくりお話ししながら決めて行くそう。近々ご結婚の予定のある方はぜひ。とても素敵な自分だけのリングが出来上がるはず。
「予約制ではありますが、お気軽にお越しいただけたら」と岡本さん。岡本さんご夫妻やスタッフさんとのおしゃべりもとても幸せな時間。似合うものを一緒に探しながら、ゆったり楽しい時間を過ごしてみてくださいね。私も少しずつお気に入りを集めて行こうと思っています。
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