小樽編vol.1 キャンドルと絶品ハンバーグ「小樽MUSE(オタルミューズ)」
今月の週末連載「地元のおしゃれさんが案内する小さな旅」は、北海道・小樽を特集します! 札幌から特急で30分ほどと行きやすいのもあり、以前から大人気の観光地ですが、知る人ぞ知る素敵なスポットもたくさん! そこで今回は、小樽観光協会の理事でもある「Zenibako style shop & gallery」の白鳥陽子さんに、おすすめスポットをご紹介していただきます。ちなみに撮影は、6月の「今日のひとしな」で「写真が素敵!」と話題だった札幌「SUU」さんが担当。素敵なコンビによる小樽案内、楽しみにご覧くださいね~。
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キャンドルの灯の中で、小樽らしい雰囲気と、素材を生かした美味しい自家製の料理、素敵な音楽をたっぷり味わって頂きたいというご夫婦の想いから生まれた店。それが、今日ご紹介する「小樽MUSE(オタルミューズ)」です。
洞爺湖町のレストランで10年ほど修行し、こだわりの食材をしっかり手間をかけて美味しい料理に仕上げるシェフの米澤秀司さんと、キャンドル作家として活躍する米澤純さんのご夫婦が、2009年、小樽にオープンされました。小樽駅からも近く、地元の方や観光で訪れる方々に愛されています。
店内は、純さんの創るキャンドルの灯りが揺らめき、料理を待つ時間も愉しい雰囲気。日常よりゆったりと時間が流れている気がします。アンティークの佇まいもありながら、カジュアルなメニューや気配りが本当に嬉しい。
店の看板メニューは「煮込みハンバーグ」。地元・黒松内産の牛肉と豚肉を100%使用しています。柔らかジューシー&スパイシーで、ボリューム満点の一品。サイズやトッピングも選べます。カラフルな「ittara(イッタラ)」の器で出されるのも嬉しいところ。
デミグラスソースは、コラーゲンたっぷりの牛スジ肉、トマトなどの野菜に赤ワインを加えてじっくり煮込み、日々継ぎ足し、熟成を重ねてきた自慢のソースです。完全無添加で、香り付けに使う香草も自家栽培のものを使用しているほど。
ランチは、スープカレーやオムライス、フライなど、メニューも豊富でお値段もかなり控えめです。
食後にドリンクとともに出していただく一口サイズのお汁粉が、なんとも「MUSE」らしい。小豆を丹念に煮込み、甘さと塩加減が絶妙で、柔らかい白玉が優しい気持ちにしてくれます。
ディナーは煮込みハンバーグの他、シェフのおまかせディナーコースやオムライス、お酒が美味しいおつまみメニューも充実です。
店内を飾る灯りやディスプレイの他、展示販売もされている純さんのキャンドルも、このお店の見どころ。純さんはキャンドルメイキングを、アメリカのキャンドル作家クラウディア・サイムズ氏に師事。自然や文化、歴史、芸術、心の情景を作品に映し出しています。国内外の芸術家による美術展とコラボレーションした作品作りや、ホテルなどでのキャンドルナイトイベント、百貨店での企画展など、その活動はとても幅広く、そんな作品を店頭で購入できるのも嬉しいですね。
愉しく美味しく食事をしながら、笑ったり、泣いたり、語ったり…。そんな時間に寄り添うキャンドルの魅力をお店で体感し、ぜひ「灯のある暮らし」を日常に持ち帰って頂きたいです。
家で純さんのキャンドルに灯りを点ける時間は、私にとっても、とても贅沢な時間です。朝の家事を始める前や、夕飯を作りながら家族の帰りを待つひとりの時間など、束の間でもTVを消して好きな音楽をかけ、キャンドルの揺れる火を眺めることで、気持ちが整う気がしています。
また、キャンドルといえば……私の大好きな、小樽の冬のイベントのご紹介を。11月から始まっている「小樽・余市雪物語」という長期イベントのラストを飾る「雪あかりのみち」(2019年は、2/8~17に開催されます)では、たくさんのキャンドルが街の至る所で灯されます。キャンドルの炎が、寒さで縮こまった気持ちを緩めてくれて、行き交う人たちも優しい表情に。そんな光景を毎年楽しみにしています。
歴史的な建物も多い小樽の冬はちょっと異国情緒もあり、その町並みを歩くと時間旅行をしているような気分になれるんです。白い雪と古い建物とキャンドルの灯り……。そして歩き疲れたら「MUSE」でひと休み、というのがおすすめのコース。ぜひキャンドルとともに、小樽の魅力を味わってくださいね。
text:白鳥陽子(Zenibako style shop & gallery) photo:上田志帆(SUU)※小樽・余市雪物語以外
←連載「地元おしゃれさんが 案内する 小さな旅」はこちらから
MAP:Ⓐ
北海道小樽市稲穂1-11-7
TEL:0134-31-6300
営業時間:11:00~20:30(ランチL.O.14:00、ディナーL.O.20:00)
定休日:月曜(祝日の場合はオープン、翌火曜休み)
http://www.otaru-muse.com/
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