一生ものとして手に入れる「生活春秋」の無水鍋

今日のひとしな
2016.08.04

~cotogoto(コトゴト)より vol.4~

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結婚して、最初に買ったお鍋が無水鍋でした。
20cmと24cmの2サイズがあって、迷わず大きいほうを選択したことを覚えています。ひとりがふたりになるというイベントに浮かれていたのもあるかもしれません。無水鍋=“一生もの”という印象に、なにか、結婚に対するお守りのような感覚を持っていたのかもしれません。
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私の母は昔から、ただの平日も、もちろん初潮を迎えた日も、今では実家に戻った時はいつでも、赤飯を炊いてくれます。そしてその赤飯は決まって、無水鍋で炊くのです。そのため私のなかでは無水鍋=赤飯用というイメージでした。
 
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時がたち、料理研究家の有元葉子さんの『無水鍋料理』(文化出版局)という本を知りました。ページをめくるたび、美味しそうな料理が次々と現れます。こんなにたくさんの料理が、無水鍋ひとつで作れることが衝撃でした。 
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焼く、煮る、蒸す、ゆでる、炊く、揚げるなどなど、なんでもできる! フタはフライパンにもなる! そして何より、無水調理で栄養を逃さず、素材の味を楽しめる! アルミ製なので、見た目より軽くて、熱の伝わりも早くて均一! つまり時短で美味しく作れる! 当時、毎日のように、レシピにある料理を無水鍋で作っていたような気がします。
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数年がたった今、傷や落ちない汚れがずいぶんと増えてきました。様々なことを思い出す、愛しい汚れたちです。母の赤飯用の無水鍋や、有元先生の本に載っているような無水鍋には、まだまだ足元にも及びませんが、お金では買うことのできない、美しい経年変化に憧れています。幾重にも重なる作った料理と食卓での想い出を、この無水鍋に刻んでいきたいのです。

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無水鍋(生活春秋)
20cm:8,800円(税抜)
24cm:10,800円(税抜)

cotogoto(コトゴト)

炊事や洗濯、掃除といった家事の道具が並ぶお店。日本の素材を使い、四季のある風土や暮らしの中で使いやすいよう丁寧に作られたアイテムをラインナップ。「今日のひとしな」のコラム執筆は、店主の涌井玲子さん。

東京都杉並区高円寺南4-27-17-2F
TEL:03-3318-0313
11:00~20:00 無休
http://www.cotogoto.jp

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