【香菜子さん連載】vol.37「おぱんつ君」お披露目です【前編】

香菜子さんの、日々にピタリなもの
2021.02.12

ステイホームの日々になってから、もうすぐ1年が経とうとしていますね。香菜子さんも自宅で過ごす時間が増え、暮らしぶりはずいぶんと変わったようです。


「4月に緊急事態宣言が出たときは、仕事はほぼストップ。子供の学校も休校になり、一日の過ごし方がガラリと変わりました。ニュースを見ると不安にはなるけれど、でも自分の暮らしは、いまの状況の中で、できる範囲で楽しんでいこうと思いながら過ごしていましたね。お菓子を焼いたり、庭でコーヒーを淹れて過ごしたり、動画を観たり……」


自由に使える時間がたっぷりあった中、香菜子さんが特に夢中になったのが、ぬいぐるみ作りでした。
「なにげなく余っていたファーの生地のハギレを縫い合わせてみたら、むむ? 何かになりそうだぞ、っていう予感がして(笑)。わたを詰め、目のパーツをつけてみたら、こんな不思議なかわいい生き物が出来上がったんです」


さらに、このナゾ生物に似合いそうなパンツも制作。「こんなの作ってみましたー」と軽い気持ちでインスタグラムにアップしたところ、意外にもとても大きな反響があったそう。

「もしかしたら、こういう時期だからこそ、ちょっぴり笑える、肩の力が抜けたものに多くの方が反応してくれたのかもしれないなと思ったんです。それで、このナゾ生物にもう少しきちんと向き合ってみようかなと」


幸い、おうち時間はたっぷりあったので、少しずつバランスを変えながら何個も作り、改良を重ねた香菜子さん。そうして出来たのがこちら。せっかくだから名前もつけてみんなにかわいがってもらおうと、「おぱんつ君」と命名しました。


「パンツしかはいていないっていうのが、なんだか自由でいいなと思ったんです。いままでの価値観は脱ぎ捨てちゃえ、みたいな?(笑)」


そして昨年、香菜子さんがコツコツ作っていたおぱんつ君が、多くの人にお披露目されることに。なんと渋谷のギャラリースペースから声をかけてもらい、「おぱんつ君展」が開催されることになったのです。


「かわいいーとか、気持ち悪ーいとか、この展示を見た人の心が動いたぶん、その心に少しだけでもスペースが生まれたらいいなと思って、SPACE展というタイトルをつけました。さまざまな自粛が続いて心がいっぱいいっぱいになっているところ、おぱんつ君を見て心にちょっぴり隙間を作ってもらい、その空いたスペースに自分が新たに容れたいものは何だろう、と考えてもらえたらと」

担当編集スタッフも遊びに行かせていただきましたが、香菜子さんの思いがぐぐっと伝わってくる、じんわりかわいい展示で、改めて香菜子さんという人の面白さ、奥深さに感じ入ったのでした。


こちらのぬいぐるみ、限定数での販売ですが、現在は品切れ中。入荷したらこちらで販売されるそうなのでお楽しみに~。


おぱんつ君が誕生してからもうすぐ1年、香菜子さんの頭の中でおぱんつ君ワールドはさらにどんどん広がっていて、アトリエには新たなナゾ生物が佇んでおりました。同じくパンツ一丁ではありますが、なにやら長い毛がふさふさと。
「どんな性格の持ち主か、おぱんつ君とどんな関係を築いていくのか……新しいキャラクターの登場をきかっけに、妄想はさらに止まらなくなっています(笑)」


明日の【後編】では、さらに大きく羽ばたくおぱんつ君の様子をご紹介しまーす。

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Profile

香菜子

kanako

モデル、イラストレーターとして活躍する傍ら、ホテル備品をイメージしたプロダクトブランド「ホテルヴィルヘルムス」を主宰。著書『香菜子さんの服えらび。』(主婦と生活社刊)も好評発売中。
https://vilhelms.thebase.in/
Instagram「@kanako.lotaproduct」「@hotelvilhelms

肩の力を抜いた自然体な暮らしや着こなし、ちょっぴり気分が上がるお店や場所、ナチュラルでオーガニックな食やボディケアなど、日々、心地よく暮らすための話をお届けします。このサイトは『ナチュリラ』『大人になったら着たい服』『暮らしのおへそ』の雑誌、ムックを制作する編集部が運営しています。

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