愛知・有松で作られる伝統工芸。本豆絞りの手ぬぐい

今日のひとしな
2016.10.03

~sahanji+(サハンジプラス)より vol.3~


豆絞り、というと、今ではプリントされた等間隔に並んだドット柄もひっくるめて「豆絞り」と呼ぶことも多いですが、昔ながらの板締めの技法で染められた、本物の豆絞りの手ぬぐいは、今では愛知県の有松でしか作られていない貴重な伝統工芸品なのです。

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 この本豆絞りの手ぬぐいは、愛らしい不揃いのドット柄が特徴です。板締めという、強い負荷を掛けて染め模様を出していて、その工程に耐えうる上質な木綿生地を土台としているので、とても丈夫な上、使っていくほどにやわらかくくったりと馴染み、手触りのよい質感になっていきます。

手ぬぐいはとっても働き者。キッチンに一つあれば、水周りのあらゆる場面で大活躍です。ふきんとして、鍋つかみとして、また掛けたり、敷いたり、……。乾きやすく衛生的なのもいいところ。

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手ぬぐいを4当分にカットして、おしぼりにするのもおすすめです。裾は切りっぱなしのままでもOK。次第にほつれなくなります。

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 和のカゴにはもちろん、

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 洋のカゴにもよく合います。カゴの目隠しとして。

他にも、この愛らしい古典柄を利用して、あづま袋に仕立てたり、お子さんの甚平を作られる、というお客様も。お酒を包んでそのまま手土産に、という方も。小粋ですね。昔ながらの誰にでも馴染みのあるこの柄だからこそ、そういったアレンジも、ぴしっと小粋に決まるのだろうな、と思います。ちょっとしたお礼やご挨拶にも、お相手の趣向を問わず重宝して頂けるのでおすすめです。

古典的な柄は、知らず知らずに馴染みがあり飽きがこない、日に日に愛着が増すのがいいところです。昔ながらの、変わらないものへの憧憬が年々強くなっているのを感じます。

「有松」本豆絞り ¥1,400(税抜)

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sahanji+(サハンジプラス)

2006年、お祖母様の暮らしていた一軒家を改装してオープン。器、道具、服など衣食住にまつわるものや、暮らしになじむオブジェなどが並ぶ。連載「今日のひとしな」の執筆は、店主の河村奈穂さん。

静岡県静岡市清水区堂林2-9-5
TEL:054-353-1155
営業時間:13:00~17:00
不定休
http://www4.tokai.or.jp/sahanji-plus/

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